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                      参考:小学館発行「万有百科大事典」
 
〈サンショウウオ〉
 サンショウウオ山椒魚は両生綱有尾目のうち、サンショウウオ科、オオサンショウウ
オ科、アンビストマ科、プレソドン科に属する種の総称である。一般にイモリの皮膚は
粗く、サンショウウオの皮膚は滑らかで、わが国の種では両者は明瞭に区別出来るが、
この相違は外国産の種では必ずしも明確ではない。
 
 サンショウウオ科はアジア東部に分布する原始的な有尾類で、わが国には次の13種が
棲む。
カスミサンショウウオ 本州・四国・九州 低地性で体長7~11㎝(トウキョウサンショウ
 ウオは亜種)
オオイタサンショウウオ 九州
ツシマサンショウウオ 九州
アベサンショウウオ 本州
クロサンショウウオ 本州
トウホクサンショウウオ 本州
エゾサンショウウオ 北海道 平地から高山帯に棲み、体長11~18㎝
キタサンショウウオ 北海道
ブチサンショウウオ 本州・四国・九州 山地のブナ帯に多く見られ、体長8~14㎝
ベッコウサンショウウオ 九州
ヒダサンショウウオ 本州 山地に棲み体長8~13㎝
オオダイガハラサンショウウオ 本州・四国・九州
ハコネサンショウウオ 本州・四国 山地性だが地域により海岸にも見られ、体長11~18
 ㎝
 このうちキタサンショウウオのみがサハリン、シベリアから北部ヨーロッパに分布す
るが、他は全てわが国固有の種で、県の天然記念物に指定されているものもある。体長
は10~15㎝、何れも陸上に棲む夜行性で、原則として産卵期以外は水に入らない。
 
 オオサンショウウオ科のオオサンショウウオは、現存する両生類中最大の種で、体長
50~120㎝である。わが国西部(岐阜県以西から九州北部)の山間部に生息し、寿命100
年以上のものが知られている。1952年特別天然記念物に指定された。
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