32a 日本名庭100選〈特選〉
 
10 西芳寺庭園
 @京都市西京区 A国史跡・特別名勝 B暦応2年(延元4年) C夢窓国師
 D西芳寺
 西芳寺庭園は,夢窓国師は藤原親秀(当時松尾大社宮司)の勧めにより,自らの禅の
世界を理想境として,また西方浄土の浄土思想に指向するという異なった作意でつくら
れています。見どころは,浄土池泉である黄金池と島々の九山八海,茶道における蹲踞
石の源流となった禅定三味の石組です。
 その後,自然の力によって苔が生えて「苔寺」と別称され,当時の作意が失われてし
まっています。
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11 竜安寺庭園
 @京都市右京区 A国史跡・特別名勝(方丈庭)・国名勝(前庭) B近世初頭
 C― D竜安寺
 枯山水の代表的作品です。この庭の作意として,禅寺の方丈南庭としてのこの枯山水
は,禅僧の修養の一つの道場であり,石との対話を必要とするものです。
 九山八海,神仙五島を寓意して白砂敷に置かれた平凡な山石と,前庭の鏡容池を中心
とする山水庭が見どころです。
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12 桂離宮庭園
 @京都市右京区 A― B元和年間 C八条宮智仁親王 D宮内庁
 桂離宮の美構成は,いうまでもなく近世初頭のあらゆる芸術と技法を凝縮し,簡素化
した美の極限です。この地は古代から風光明媚な地として,王朝貴族の別業(山荘など
)が営まれていました。
 修学院離宮が壮大で解放的であるのに対し,この桂離宮は,内面的であり,幽邃美を
探求した哲学的なものといえます。
 竹の穂垣と生笹垣,あられこぼしといわれる栗石の敷石,飛石や苔,さらに雨落の玉
石の幾何学的な配列などは見落とせません。また,池泉廻遊では,どの位置から眺めて
も,よく計算された構成美をつくっています。24基の燈篭もそれぞれの趣向をこらして
います。
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13 医光寺・万福寺庭園
 @島根県益田市 Aともに国史跡・名勝 B室町中期 C伝雪舟等揚
 D医光寺・万福寺
 両寺は益田七尾城の近く,益田川の渓流に添って位置し,ともに池泉と中央に添う高
くない築山を築いて,主人石を置き,護岸をがっしりとした石組でかためています。雪
舟が画聖としてではなく,臨済禅の禅師高僧として周防石見国に招かれたときの作品と
いえます。
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14  縮景園
 @広島市 A国名勝 B元和年間 C浅野長晟・上田宗箇ほか D広島県
 縮景園は,広島城の城郭に対する庭園構築(別邸としての屋形)としてつくられまし
た。大名庭を楽しむための数寄屋・四阿アズマヤ・踏石など,池泉を中心に配したもので,
中国杭州城の西に展開します西湖の景勝に求めて,縮景したものといわれています。
 見どころは,大苑池「濯纓池」,切石橋「跨虹橋」,蓬莱島「積翠巌」です。
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15  常栄寺庭園
 @山口市 A国史跡・名勝 B室町中期 C伝雪舟等揚 D常栄寺
 常栄寺はもと大内氏による別業(山荘)であったが,雪舟が大陸で山々をスケッチし
たものを石組として作庭したといわれています。本堂前には富士山を中心にして左に
五台山など,三山五嶽を配し,それが芝の上に散在する様は仮山聚景であり,本格的な
枯山水庭です。
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16  水前寺成趣ショウジュ園
 @熊本市 A国史跡・名勝 B江戸初期 C細川忠利 D出水神社
 忠利は熊本入城に伴い,お茶屋を兼ねた庭園を築くことにして,ここ風光明媚な水前
寺に着目,寺を移して,お茶屋としました。中央に富士山を模した築山をひときわ高く
築き,一面に芝を植えて遠く山稜を望むが如く池泉に面して築き挙げています。
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                     参考:「日本名庭100選」秋田書店
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