学名解説(属名)[C]
 
             学名解説(属名)
 
                    参考:北隆館発行「牧野新日本植物圖鑑」
 
 C
 
Cabomba f.<土名 恐らく南米の土名から来た名。スイレン科
Cacalia f.<g. 意味不祥の古語。キク科
Caesalpinia f.<人名. ピサの植物園長を務めた,イタリアの植物学者Andrea Caesa-
 lpino(1519〜1603)の名に因む。マメ科
Caladium n.<g. kaladion(杯)かる。一説に西印度の土名とも云う。サトイモ科
Calamagrostis f.<g. calamos(アシ)+Agrostis(イネ科植物の属名)。イネ科
Calamus m.<g. ギリシャ語の calamos で,アラビア語の kalem から来たもの。アシ
 の意。外形の類似から。ヤシ科
Calanthe f.<g. calos(美)+anthos(花)。美しい花を着けるから。ラン科
Caldesia f.<人名 イタリアの植物学者L.Caldesi に因む。オモダカ科
Calendula f.<1. calendae は月の第一日に対するローマの呼び名で,転じて「一個
 月」を指す。花期が長く月余に亘るため。キク科
Calicium n.<g. 小さな杯の意。体の形から付いた。ピンゴケ科
Callianthemum n.<g. callos(美)+anthemon(花)。キンポウゲ科
Callicarpa f.<g. callos(美しい)+carpos(果実)。果実が美しく熟すから。ク
 マツヅラ科
Callistephus n.<g. callos(美しい)+stephos(冠)。花冠が大きくて美しい冠状
 をなすから。キク科
Callitriche f.<g. callos(美しい)+thrix(毛)。その繊細な茎の様子から。ミ
 ズハコベ科
Callophyllis m.<g. callos(美しい)+phyllon(葉)。葉状の体が紅色で美しい。
 ツカサノリ科
Calobryum n.<g. callos(美しい)+bryum(コケ)。それで訳して小野小町からコ
 マチゴケ。苔類
Caltha f.<1. 強い匂いのある黄色い花のラテン名で,語源 calathos(杯)の意味か
 ら考えると,多分 calendula を指した名から転じたものであろう。キンポウゲ科
Calvatia f.<g. calvus(禿頭)。菌体を禿頭に譬えた。ホコリタケ科
Calycanthus m.<g. calyx(萼ガク)+anthos(花)。花被は萼片と花弁が同形で,一
 見全部萼片からなっているように見えるため。ロウバイ科
Calypso f.<g. ギリシャ神話の女神の名。ラン科
Calyptrostigma f.<g. calyptra(帽子)+stigma(柱頭)。雌蘂の柱頭が大きく,
 花柱に対して帽子状を呈するため。スイカズラ科
Calystegia f.<g. calyx(萼)+stege(蓋)。2枚の大きな包葉が萼を覆っている。
 ヒルガオ科
Camellia f.<g. 17世紀のチェコスロバキアの宣教師G.J.Kamell の名に因む。彼はマ
 ニラに住み,また東亜の植物を採集している。ツバキ科
Campanula f.<1. campana(鐘)の縮小形で小さな鐘。花冠の形から来たもの。キキ
 ョウ科
Campanumaea f.<1. campana(鐘)から出た名。花形に基づく。キキョウ科
Campsis f.<g. campsis(湾曲)。雄蘂が弓形をしているから。ノウゼンカズラ科
Camptosorus m.<g. camptos(曲がった)+soros(子嚢堆)。曲線状で大小様々の子
 嚢群を付ける。ウラボシ科
Campylaephora f.<g. campylos(湾曲)+phora(持つ)。枝の先が鈎状に曲がるか
 ら。イギス科
Canarium n.<土名 カンラン(橄欖)のマレー語 canari から来た語。カンラン科
Canavalia n.<土名 ナタマメに対するインドのマラバール方言 canavali に基づく。
 マメ科
Canna f.<g. ケルト語でアシ(芦)を指す語 can が転じてこの属の名に使われた。
 カンナ科
Cannabis f.<g. アサ(麻)に対するペルシャ名 kanb から出たギリシャ古名。クワ
 科
Capsella f.<1. capsa(箱)の縮小形。小箱,小嚢。果実の形(莢形で中に多数の小
 種子を容れる)から来た。アブラナ科
Capsicum n.<g. capsa(袋)。トウガラシ(ピーマン)の袋状の果実を指した名。ナ
 ス科
Caragana f.<土名 蒙古語 caragon に基づく。マメ科
Cardamine f.<g. 食用に使われるタガラシの一種のギリシャ名 kardamon から。アブ
 ラナ科
Cardiandra f.<g. cardia(心臓)+andron(雄蘂)。心臓形の雄蘂の意。ユキノシ
 タ科
Cardiocrinum n.<g. cardia(心臓)+crinon(ユリ)。花はユリに似るが葉は特徴
 ある心臓形をなす。ユリ科
Cardiospermum n.<g. cardia(心臓)+sperma(種子)。黒色球形の種子に白いハー
 ト形の紋があるため。ムクロジ科
Carduus m.<1. ラテン古名。ラシャカキグサなどに付いた名の転用。刺のある点が似
 ているため。キク科
Carex f.<g,1. 恐らく Cladium mariscus(ヒトモトススキの近似種)の古代ラテン
 名。又はその鋭い葉に起因したギリシャ語の keirein(切る)を語源とする説もあり,
 shear-grass の英名あり。カヤツリグサ科
Carpesium n.<g. carpesion(麦藁)に基づく。頭状花を囲む総苞片が乾燥して艶が
 あり,麦藁に似るためか。キク科
Carpinus f.<1. Carpinus Betulus の古代ラテン名。語源はケルト語の car(木)+
 pin(頭)からとも云う。カバノキ科
Carpopeltis n.<g. carpos(果実)+pelte(楯)。ムカデノリ科
Carthamus m.<ar. quartom(染める)から来た。ベニバナ(C.tinctorius)の花から
 紅ベニを採るため。キク科
Carum n.<1. caraway の古代のラテン名 careum の変形。その語源は caron(頭)
 とされるが理由は不祥。セリ科
Caryopteris f.<g. karyon(クルミ)+pteryx(翼)・果実は多少の翼のある小堅果
 の四分果となるため。クマツヅラ科
Cassia f.<g. 香料植物桂皮(Cinnamomum Cassia)に付けられた古代名。ヘブライ語
 の gasta(皮を剥く)の語源。後にマメ科の属名に転用。マメ科
Cassiope f.<g. ギリシャ神話の女神 Andromeda の母親 Cassiope から来た。ツツジ
 科
Cassytha f.<g. ネナシカズラ(Cuscuta)のギリシャ名 Kassytha から転用された。
 この属も蔓性の寄生植物で外形が似るため。クスノキ科
Castanea f.<1. ギリシャ語の castana(栗)から来た古代ラテン名。ブナ科
Castanopsis f.<属名 Castanea(クリ)+opsis(似る)。即ち Castanea(栗)に似
 たもの。ブナ科
Casuarina f.<1. Casuarius(ヒクイドリ)から付けられた名。枝葉の色感と鳥の羽
 の色とが似ているためか。モクマオウ科
Catalpa f.<土名 この属のアメリカキササゲに対する北米(ノースカロライナ州)で
 の土名。ノウゼンカズラ科
Catathelasma f.<g. Cata(下がる)+thele(乳頭,疣イボ)。マツタケ科
Catharinaea f.<人名 Catharin に因む。蘚類
Cattleya f.<人名 イギリスの園芸家で洋ランの収集家 William Cattley を記念し
 た。ラン科
Caucalis f.<g. セリ科の Tordylium apulum のギリシャ名の転用。セリ科
Caulerpa f.<g. caulos(茎)+erpo(地を這う)。海藻だが茎のような部分が岩の
 上を長く這い廻るため。イワズタ科
Caulophyllum n.<g. caulos(茎)+phyllon(葉)から成る語で,茎が大きく拡がる
 葉の柄のように見えるため。メギ科
Cavicularia f.<g. cavicule(孔)の縮小形。体の先に半月形の孔があるから。苔類
Cayratia f.<土名 C.geniculata をアンナンで cay rat と呼ぶことから。ブドウ科
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