41-02c てくてくマップ[東京]その2
 
【14 小石川後楽園・湯島聖堂・神田明神・湯島天神コース】
 
@小石川後楽園
 △小石川後楽園は水戸光圀によって寛永6年(1629)に完成した回遊式築山泉水庭で,
中国の学者に儒教を学んだ光圀は,中国の故事「それ必ず天下の憂に先だちて憂,天下
の楽しみに後れて楽しむといわんか」から,「後楽園」と名付けました。
 △小石川後楽園は,昭和27年(1952)国指定の文化財特別史跡特別名勝です。
 △一般に,大きな池のある方を「後園」,小さな池のある方を「内庭」或いは「うち
の御庭」と云います。
 
 ◇小石川後楽園のシダレザクラは「馬場桜」と云われ,昭和42年に植樹された二代目
です。一代目の「馬場桜」は樹齢230年,枝張り13mの大樹で,紅色の花が見事であった
と云われています。
 ◇フユザクラは馬場桜と向き合った処にあり,開花は秋の10月上旬からと,翌年4月
頃で,花色は少し赤がかった白色です。
 ◇稲田は,水戸光圀が殿中の女中に米の出来るまでの苦労を体験させようとして造ら
れたと伝えられます。現在は文京区内の小学校が田植えと稲刈りをして,"苦労"を体験
しています。
 
Aニコライ堂(サブコース)
 ◇ニコライ堂は正式には日本ハリストス正教会東京復活大聖堂教会と云い,鐘で有名
です。
 
B湯島聖堂
 △湯島聖堂は,寛永9年(1632)林羅山が建てた先聖堂が始まりで,元禄3年(1690
)徳川綱吉が「大成殿」と名付け,儒学を教える幕府の学問所としました。
 △関東大震災で一部を残してほぼ全焼し,現在の建物は昭和10年(1935)に建てられ
ました。
 
 ◇湯島聖堂のカイノキは「楷カイ」と書き,中国山東省曲阜の孔子廟に植えられていて
有名です。中国においては進士に受かりますとこの樹で作った笏シャクを貰うとされ,ま
た,この樹の枝振りが正しいことから,書体の「楷書」の名が付いたと云います(ラン
シンボクとも,ウルシ科)。
 ◇白松はマツの一種で中国においては神聖なる樹とされ,王宮,寺院,墓などに植え
られます。中国名は「白波松」で,樹皮が美しい。初めは光沢のある淡灰色で滑らかに,
後にその皮が薄く剥がれて青白い肌になります(マツ科)。
 
C神田明神
 △神田明神は天平2年(730)の建立と云い,大国,恵比寿,それに平将門を祀ってい
ます。神田明神のお祭り「神田祭り」は有名です。
 △唐風の大門には右大臣,左大臣が鎮座し,境内には大国像があり,商売繁盛,家庭
円満,縁結びなど霊験あらたかと云います。
 △門前茶屋の甘酒,酒饅頭,境内のひょうたんやの「縁起ひょうたん」も有名です。
 
D湯島天神
 △湯島天神は菅原道真公を祀った神社で,正平10年(1355)の創建と云います。
 △合格祈願の絵馬と春の梅が有名で,泉鏡花の「婦系図」の舞台としても知られてい
ます。
 
 ◇湯島天神の梅園は昭和10〜20年代には荒れていましたが,地元の方々の努力で見事
に復活し,梅園建設の碑には「返り咲く湯島の白梅」とあります。
 
E推奨コース
 ◇飯田橋駅 − 小石川後楽園 − 後楽園稲田 − お茶の水駅 − (ニコライ堂) − 
湯島聖堂 − 神田明神 − 湯島天神 − 地下鉄湯島駅
 ◇距離 5.25q
 ◇所要時間 1時間45分
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