産業廃棄物不法投棄監視業務 10月の巡回監視報告

 ここにも環境汚染の厄介物がありました。
   人間の安易な投棄の結果です。

 市民のオアシス、熊本市の画図湖は豊かな湧水で出来た湖で、下画図湖から加勢川となって有明海にそそぎます。
 そこにかかる「大六橋」のたもとにネットが張られていました。
雑草化した「ウオーターレタス(和名ボタンウキクサ)」が広がらないように集められています。一部でしょうが膨大な量にビックリ。
 すぐ近くに熊本市の「環境総合研究所」があるのを想い出し「ウオーターレタス」の事を聞きに訪ねてみました。

  

 濃い緑が、かっては画図湖を我がもの顔に占領していたホテイアオイ(タイワンナギ)ですが、今ではウオーターレタスが大半を占めています。熱帯亜熱帯地方原産ですが、観賞用として持ち込まれた水草です、不要になっては川に捨てられ繁殖した物です。
 一昔前までは水草は田畑の緑肥として利用され、自然に帰していましたが、最近は逆に化学肥料の普及で窒素リン肥料の大量使用で地下水にこれらが交じり大繁殖の一因にもなっているそうです。水の浄化作用に役立つのは確かですが、下流にまで流れて海に達し、海苔網や在来種植物の生息域を奪うなどの被害が及んでいると聞きました。
 
 定期的に引き上げられていますが、イタチごっこといえどほっとけない厄介物です。一昨年阿蘇地方の黒川でも繁殖が確認されたというから驚きです。

10月4日
 出た〜っ! 蛇....。へび〜っ。
相棒の叫びでカメラを取り出し恐る恐る近づいてシャッターを切る。
 
ずんぐりむっくり茶色の変な模様=まむし蛇??
胴体のでっかいこと。
 この場所は、町役場の農政課が「この先行き止まり」の看板を掲げてる林道です。格好の捨て場と狙いをつけて巡回。やはりありました。洗面台、ストーブ、冷蔵庫、洗濯機、建築廃材等。投棄物を確認してると足元に.......居るではありませんかここの住民が。トホホホ........。
 冷や汗をかいて早急に退却。
しかし蛇君が不法投棄者を監視してくれていたのかもしれませんね。

 ちなみにこの画像を拡大、図鑑と照らし合わせてみました。
マムシの模様と似ていますが、「ヤマカカシ」でした。
 しかしこの蛇に深く噛まれると、奥歯から毒性が注入され死亡した例があるそうです。恐い恐い。

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10月8日 これが不法投棄の現場です。

 不法投棄の現場は数々見てきましたが、ここは人里離れた山の中ではありません。熊本市の近郊の町ですが、管内の最も重要監視地点の現場です。まだ左の方に30m程続きます。テレビ、タイヤ、単車、マット、洗濯機、冷蔵庫、ビン、缶、それらに混じって生ゴミが悪臭を放っていました。見えてるのは氷山の一角で谷底まで達しています。谷の向かいは最近分譲された住宅地ですが、犬の散歩、ジョギング等で近所の方が偶然遭遇するくらいで、目立たない場所でした。
 犬の散歩のご婦人に聞きましたら、「地元の人ではないようですよ。市内から持ち込んでいるようです」とおしゃていました。

 この町を、廃棄物のゴミ捨て場と思って捨てる不届き者の家の庭に、これを放り込んでやると、さぞスッキリするだろうと思いながら、離れた場所で双眼鏡片手に、しばらく監視を続けましたが、この日不届き者は現れませんでした。

 ちなみに違反者は、
5年以下の懲役、あるいは1000万円以下の罰金に処せられます。

町では、捨てないよう看板を設置して呼びかけていますが、何のその。対策として、今年度中には撤去して柵を張り巡らすそうです。

10月9日~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 今ではあまり見られなくなった山間部棚田の掛け干しです。久久ぶりに目にすることが出来ました。

 

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10月23日

してやられた〜

10月8日の不法投棄現場のすぐ近くの投棄場です。新規に見付けた地点ですが、現在進行中の感じがありましたので、特別監視地点とマークしていた矢先の2日後でした。堂々とタンスが捨ててありました。あまり車の往来がない道路端ですが、路肩に車を付けて、そのまま放り込んでは、サッと逃げます。

ここも同じ地区です。5日前までは何もなかった畑沿いの里道ですが、突然の廃車にビックリ。何処から運んできたのでしょうか。ユニック車で運んだのでしょう。まだ数台置ける広さですので増える可能性ありです。

いずれも「5年以下の懲役、あるいは1000万円以下の罰金」に処していただくべく監視を強化し、投棄の証拠をつかみ、行政に報告出来ればいいんですが..........。

 あるゴミ捨て場に立てられた看板です。不届き者はやはり厳罰に処せねばなりませんね。

「打ち首、島流し」までいかなくても、「尻百叩きの刑」くらいでもいいんですが。

 地区の自治会長さんの直筆と思われる、私達の疲れを癒す心地よい看板でした。