「遊水池」

阿蘇町に住んでいた頃、まだ幼稚園に行っていた子供を連れ、魚をとる網とバケツを持たせて小川の散策に出かけました。
「うさぎ追いし かの山 こぶな釣りし かの川」と歌の文句を頭に。

しかし阿蘇谷一帯にそんな「ふるさと」の情景はあれど、川はあれど、川遊び出来る状態ではありませんでした。
かって川の草の根本をすくうと必ず小魚が捕れた小川の岸も、両側を1mほどのコンクリートでがっしり固められてしまっていました。
まさに側溝です。川で遊べる状態ではありませんでした。結局その日は、ヤマメの釣り堀で遊んで帰るしかありませんでした。

ここは近くの小さな湧水地です。広くはありませんが、対岸の岩の下や岸辺から清らかな水がコンコンと湧き出ています。
近くで農作業をされていたおじさんに聞きましたら、一般の河川敷と同じだそうです。

小さな子供の水遊びにはもってこい場所でした。
まだまだ、こんな手つかずとも言える自然が残っています。
だから私は南阿蘇が大好きです。