ちょっとした裏話「風工場」

裏話 その2 「改名のこと」

                               by じゅび
 突然ですが、’00年7月21日をもって、劇団名を改めました。
 新しい名前は、「風工場(かぜこうば)」です。今までも、「ふうふう」息を吹きかけるように、小さな風は起こしていたのですが、21世紀を迎えるにあたり、いろんな所に、いろんな風を巻きおこしてやろうと、「風工場」に決めました。
 「風工場」と書いて、「かぜこうば」と読ませます。なんとなく、町工場(まちこ
うば)」を連想させる語ですよね。「こうじょう」と読んでしまうと、高い塀に囲まれて、中で何をやってるのかわからない、大規模な、働くためだけの場所って感じでいやなんです。「こうば」だと、ちっぽけな、家族的な、生活の場でもあるって感じです。(それに「かぜこうじょう」だと、「逃げ口上」に語感が似てませんか。)
 もちろん、長年連れ添った(?)「ふうふう」には、愛着があります。’99年5
月、劇団発足にあたって、「芝居はできたのに劇団名がない」と大騒ぎをし、丁度目の前にあったミッコの腹話術の人形「ふうちゃん」から、名前をとりました。(なんとええかげん。)その後は、よく「人形劇団ふうふ」と間違えられたり、「ふうふう」なんて、「あっぷあっぷ」といっしょで辛そう、なんぞとご指摘をいただいたり。ただ、「人形劇団ふらふらでーす」なんて、ギャグにはなったけどね。
 ま、何はともあれ、新しい名前になりました。これからは新規一転、がんばって(ほどほどに)いきたいと思います。それにしても、飯田の十回上演参加って、名前を変えると前の実績は消えてしまうのかしら。それが心配。

裏話 その1 「家田隆現師のこと」

                               by じゅび
 7月4日、早起きパン屋さんの所で、家田隆現師の脚本集「おもろい人形芝居」(高文堂出版社)を発見。さっそく、「桃太郎」を見るが、十数年前、じゅびが「盗んだ」時とは、かなり進化(?)した様子。少し、ほっとする。
 家田隆現師の人形芝居を観たのは、ひまわりホールで、一人人形芝居の大会をやった時。この時観た、腹話術の一つが、「桃太郎」だった。
 この時は、家田隆現師のネタの豊富さ、話術の巧みさ、そして、何よりも肩のこらない、いい意味でのええかげんさ(?)に、すっかりとりこになってしまった。
 数年後、福井での人形劇フェスにお呼びした時に、「桃太郎を盗ませていただきました」と告白したら、「泥棒は地獄に落ちるぞ。げへげへげへ」と、笑われた。地獄に落ちないよう、「念仏を唱えなさい。」と言われてしまう。
 その後、何度もお会いする機会に恵まれ、その都度、色々なことを教えてくださった。本当にありがたいことだと思う。
 「家田隆現と西川偵一がいる間は、俺は(一人芝居で)日本一になれない。」と宣った方がおられる。そう言われるだけのことはある。じゅびなんぞ、隆現師のネタで、かろうじてものにできたのは「桃太郎」だけ。まだまだ若いのう。
 ま、なには、ともあれ、ご出版、おめでとうございます。これからも、ますますご活躍くださいますよう、祈念もうしあげます。                                           99.7.4