中国年表 2000年


中国年表    2000年

1月
1日 中国の江沢民国家主席は中国人民政治協商会議の新年茶話会で台湾の李登輝総統の「二国論」発言を非難しつつも中台の対話再開を呼びかけ   3日 中国国家発展計画委員会が2000年のGNP見通しについて1999年の7.1%と同レベルの伸びを確保できると発表   17日 セルゲーエフ=ロシア国防相と訪ロ中の遅浩田中国国防相が両国の軍事協力強化の覚え書きに調印 ・中国の朱鎔基首相がパキスタンのムシャラフ陸軍参謀長と会談し軍事政権を支持する立場を表明(北京)   19日 中国の遅浩田国防相が国防相として初めて韓国を訪問し金大中大統領と会談、20日趙成台国防相とも会談し、朝鮮半島の非核化など原則的立場を再確認   26日 中国の唐家せん外相は谷野作太郎駐中国日本大使に対し大阪での南京大虐殺否定の集会開催を日本が放任したと非難
2月
4日 中国警察当局が4日深夜から5日未明にかけ北京の天安門広場に集まった気功集団「法輪功」のメンバー40−50人を逮捕   18日 3月18日投開票の台湾総統選挙告示   21日 中国が「一つの中国の原則と台湾問題」と題する「台湾白書」を発表、台湾が統一交渉を無期限に拒絶すれば武力行使を含む断固たる処置をとると警告   24日 中国のWTO加盟をめぐる中国と欧州連合(EU)の次官級交渉が合意に至らないまま終了(北京) ・中国外務省はチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の4月の訪日について入国を認めないよう日本政府に要求   27日 玉沢徳一郎農相と中国の陳耀邦農業相が水産資源の保護規制を盛り込んだ新日中漁業協定を6月1日から発効させる合意文書に調印(北京)
3月
5日 中国の第9期全国人民代表大会(全人代)第3回会議が開幕,朱鎔基首相は政府活動報告でWTO加盟を視野に「経済構造改革の加速による競争力の強化」を盛り込んだ2000年の施政方針を表明。経済成長率目標は99年と同じ「7%前後」に。   15日 朱鎔基中国首相が台湾総統選について「台湾を独立させてはならない」と強調し民進党の陳水扁候補を強く牽制,「われわれは武力行使を放棄していない」とも語る。   18日 台湾総統選が投開票され綱領で台湾独立を謳う民進党の陳水扁候補が当選。   20日 江沢民中国国家主席は陳次期台湾総統に相互訪問による対話を呼び掛ける一方前提として「一つの中国」を認めることを要求   28日 中国の世界貿易機関(WTO)加盟を協議する中国と欧州連合(EU)の初の閣僚級交渉は妥結に至らず中断   29日 台湾の陳水扁次期総統が行政院長(首相)に国民党の唐飛国防部長を起用, 唐氏は受諾
4月
2日 江沢民中国国家主席が1月の党中央規律検査委員会で党内のたがの緩みを認め政治的締め付け方針を強化したと主要紙が報道   4日 河野洋平外相が曽慶紅中国共産党組織部長と会談(東京),台湾問題について曽氏は「領土保全のために武力の不行使は約束できない」と表明   6日 江沢民中国国家主席がデーリー米商務長官と会談(北京),新華社電によると江主席は米国の対中最恵国待遇(MFN)恒久化を要請   11日 江沢民国家主席がイスラエルを訪問,中国国家主席の訪問は国交樹立後初めて。   20日 中国共産党中央規律検査委員会が汚職容疑で全国人民代表大会(全人代)常務委員の成克傑副委員長(国会副議長)の党籍を剥奪と発表
5月
10日 日本の河野洋平外相と中国の唐家せん外相が東京で会談し、10月中旬の朱鎔基首相来日で合意   13日 中国の気功集団「法輪功」が同集団の創設の日に天安門広場で政府の弾圧に抗議、当局はメンバー70人を拘束 19日 中国の世界貿易機関(WTO)加盟をめぐる中国と欧州連合(EU)の閣僚交渉が最終合意に達し合意文書に調印 20日 台湾で民主進歩党の陳水扁氏が第10代相当に就任、中国が武力行使しない限り独立宣言せずと明言し「一つの中国」原則の受け入れは事実上拒否 24日 米下院が中国への最恵国待遇(MTN)恒久的付与法案を可決 29日 米統合参謀本部が2020年戦略を発表し中国への警戒をにじませる 30日 北京で日本の与党3党の幹事長が江沢民中国国家主席と会談、自民党の野中広務幹事長らが「日中関係の発展にいっそう努力したい」とする森首相の親書を手渡し両国関係の拡大に意欲を表明
6月
1日 5月29日から31日まで中国を非公式訪問した北朝鮮の金日成労働党総書記が中国の改革・開放政策を評価   7日 河野洋平外相が銭其 中国副首相と会談(東京),銭副首相は台湾問題に ついて「中国の目的は平和統一と一国ニ制度の維持」と理解を要請 ・アインホーン米国務次官補が香港で講演し中国にミサイル関連技術の輸出規制を要請 9日 シャーク米国務副次官補が香港で講演し中国は台湾の国際機関加盟容認をとの考えを表明 12日 中国の李鵬全国人民代表大会(全人代)常務委員長がユーゴスラビア連邦議会で演説し昨年のNATOによる空爆をあらためて非難   19日 米国と中国が麻薬犯罪対策で司法共助協定に調印   20日 台湾の陳水扁総統が江沢民中国国家主席に首脳会談の呼び掛け,中国は拒否   23日 米国防総省が中国の軍事力について報告書を発表。台湾独立阻止と日米安保体制強化への対抗が中国の戦略の柱と分析
7月
5日 江沢民中国国家主席がタジキスタンでプーチン=ロシア大統領と会談,NMD(米本土ミサイル防衛)構想反対で一致   12日 中国の遅浩田国防相がコーエン米国防長官と会談(北京),NMD計画の早期取りやめを要求 15日 米議会調査局が中国の核ミサイル戦力報告書をまとめ中国は100発以上の核弾頭を配備と指摘 18日 プーチン=ロシア大統領が訪中し江沢民国家主席と会談(北京),NMDに反対する共同声明と両国の戦略的協調関係の拡充を謳う「北京宣言」に調印 28日 日本の閣議で,2000年版防衛白書を報告,中国軍の戦力強化への警戒感や有事法制に言及
8月
9日 米CIAは,中国が1999年にパキスタンへの長距離ミサイル技術支援を拡大した。北朝鮮は主に中国を通じて弾道ミサイル開発に必要な原材料や部品の輸入を拡大した。と指摘する報告書を議会に提出 13日 台湾の陳水扁総統が初の外遊先である中米,アフリカに出発,14日通過滞在中のロサンゼルスで米下院議員と接触 22日 中国の北京市高級人民法院が収賄罪に問われている成克傑全国人民代表大会(全人代)前副委員長に死刑判決 28日 日本の河野外相が訪中し唐家せん中国外相と北京で会談,中国の海洋調査船が日本の排他的経済水域内で活動している問題で事前の相互通報の枠組みを設ける方針で一致 29日 日本の河野外相が北京で江沢民中国国家主席,銭其しん副首相とそれぞれ会談,銭副首相は朝鮮半島情勢に関連し北朝鮮がミサイル発射凍結の姿勢を維持するとの見方を提示
9月
6日 森首相が江沢民中国国家主席と会談し北朝鮮との国交正常化で側面支援を要請(ニューヨーク),江主席は交渉支持の考えを表明   8日 クリントン大統領と江沢民中国国家主席が会談(ニューヨーク),大統領は「統一が唯一の選択肢ではない」などとした陳水扁台湾総統の最近の発言に懸念を表明    12日 松下政経塾出身の衆議院議員訪中団が朱鎔基中国首相と会談(北京),首相は中国の海洋調査船の日本近海での活動について「今後は避けるべきだと思う」と表明   19日 米上院が中国に恒久的な最恵国待遇(MFN)を与える法案を賛成83,反対15で可決   25日 朱鎔基中国首相がファン・バン・カイ=ベトナム首相と会談(北京),領海問題の年内解決を確認
10月
1日 中国で国慶節に合わせ非合法の気功集団法輪功が天安門広場で抗議行動,1000人近くを連行   3日 台湾の唐飛行政院長が建設中の第四原子力発電所の存廃をめぐる陳水扁総統との意見対立を理由に辞任   8日 朱鎔基中国首相が訪日を前に会見,歴史認識について日本が歴史を忘れなければ「中国は歴史問題で日本の国民を刺激しない」と近年の中国指導者としては異例の柔軟発言   11日 中国共産党の第15期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が主要目標に「経済構造の戦略的調整」を掲げた第10次5か年計画(2000-05年)案を承認して閉幕   16日 中国が『2000年中国の国防』(国防白書)を発表し台湾に対し武力行使の可能性を指摘   23日 シラク=フランス大統領とブローディ欧州連合(EU)委員長が訪中し江沢民中国国家主席と北京で会談
11月
2日 虎島和夫防衛庁長官が熊光楷中国人民解放軍副総参謀長と東京で会談,同軍の艦艇が2001年に日本を,海上自衛隊艦艇が2002年に中国を訪問する相互訪問で正式合意 5日 陳水扁台湾総統が原子力発電所存廃問題で混乱する政局を受け野党側に協議を呼びかける特別談話を発表 8日 中国福建省廈門市の巨額密輸事件で同省5か所の中級人民法院が収賄罪などで藍甫元副市長ら14人に死刑判決 16日 APEC出席のためブルネイを訪問したクリントン大統領と江沢民中国国家主席が会談,1999年5月の在ユーゴ中国大使館誤爆事件後から中断していた人権対話の再開で合意 21日 米国務省が中国のミサイル技術輸出問題で中国に対する制裁措置の発動を見合わせる一方で輸出先のパキスタンとイランに対する制裁は実行すると声明発表 24日 森首相が朱鎔基中国首相,金大中韓国大統領とシンガポールで会談,3か国首脳会談を年一回に定例化することで合意 25日 ハーグで開催されていた気候変動枠組み条約第6回締約国会議(COP6)が京都議定書の具体的ルールづくりで合意できないまま閉幕
12月
8日 ジュネーブで行われていた中国の世界貿易機関(WTO)加盟をめぐる多国間協議が実質的な合意がないまま終了 13日 台湾が1月1日から解禁する「小三通」の施行細則を承認。「小三通」とは金門,馬祖両地域と対岸の中国福建省との間に限り三通(通行,通商,通信)を認めるもの 25日 チャン・ドク・ルオン=ベトナム大統領が中国を初訪問,首脳会議で両国間の最大の懸案だったトンキン湾の領海画定で合意し調印 ・中国が12月15日に2隻の原子力潜水艦から新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を実施と香港紙が報道 27日 中国人民解放軍の傳全有総参謀長とキューバ軍が軍事協力強化に関する合意文書に調印

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