売売新聞平成9年8月0日号 p01------------- 卒業生の実態、内申書と違う 採用企業、教師を告訴  就職試験を受験した生徒の内申書に、実際よりも良 い成績であったような虚偽の記載をしたとして、山梨 県内の企業が、これらの生徒の担任だった中学高校の 教師二十人を虚偽公文書作成で甲府地方検察庁に告訴 した。  この企業は、三年前に設立された甲府市内に本店を 持つアパレルメーカーの南甲府織物。設立時に事務・ 運搬・商品管理・外商などの要員として中卒や高卒を 大量に採用した。企業側の主張によると、この採用選 考の際、提出された内申書を重視した。しかし実際に 働かせてみたところ、学力面・行動面共に内申書の記 述とは大きく異なる点が目につき、社員教育などに予 想外の費用がかかったり、不意に辞められて人事管理 に混乱を来したりするなどして大きな損害を被った、 としている。このような卒業生の実態と内申書記載内 容との乖離は、教師による温情評価や就職実績を上げ るための虚偽記載が原因だとして、今回の告訴に踏み 切った。今回の刑事告訴に続き、民事訴訟で損害賠償 請求も行うとしている。  これに対して告訴された教師側は「虚偽記載の事実 はない」と主張しており、実態と内申書との乖離につ いては「学力については五段階ないし十段階の相対評 価であり、そういう視点で見ればなんの問題もない。 また行動の記録も参考に過ぎない」としている。  ◇解説◇  内申書にまつわる問題は、生徒・保護者側が「不利 益な記載をされた」と主張して公開を求めるケースが 多かったが、今回の告訴は逆に「生徒の不利益な事実 を隠蔽している」事を問題視している。  内申書は、学業の成績でさえ勉学態度など主観的な 部分を含む。行動面の記載はなおさらだ。そしてそれ を記載するのは、長期間生徒と接している担任の教師 であり、温情評価の温床となっていた。よほど悪質な 生徒でない限り不利益な事実は記載されないのも当然 である。また指導要録公開の流れの中、最近では悪質 な生徒でも記載しない傾向も生まれている。さらに学 校間格差という、地元の人間でないと把握しきれない 要因も内申書は抱えている。告訴された教師らの反論 も、実質的には「内申書は役に立たない」と言ってい るに等しい。  このような事情は高校や大学、企業にも伝わってお り、「内申書の記述はあてにならない」というのが公 然の秘密となっていた。公立高校では教育委員会の指 示で内申書を点数化しているが、私立中高では出席日 数など客観的な事実だけを参考にし、後は自ら試験や 面接をしたり、必要があれば担任に直接口頭で問い合 わせるなど、「内申書重視」の掛け声とは裏腹に、内 申書の形骸化が進んでいた。「自己推薦」なども内申 書形骸化の現れと言える。  今回はその辺りの事情に疎い新設企業であったため に「内申書重視」を真に受け、採用に際し内申書を直 接利用し、そのために生じた不利益に憤る結果となっ た。だが外国企業などがいずれ問題視したであろう事 柄ではある。  この裁判において内申書にまつわる不透明な実態が 明らかにされれば、内申書のあり方について公の場で 議論される事になるであろう。しかし「学力一辺倒」 の批判をかわすために生まれたとも言える「内申書重 視」が無くなるとも考えにくい。より公正て透明性が あり信頼性の高い内申書記載を求める方向へ進むもの と考えられる。既に、学力と勉学態度の分離記載、第 三者機関による内申書作成、心理テストの結果の添付、 隠し撮りビデオの添付などの案が出ている。 -------- 「置き引き容認法案」提出          自民・新進、全面対決の様相  置き引きを容認する刑法および民法の一部を改正す る法律案が、新進党所属議員により衆議院に提出され た。  この法律案によると、公共の通路、カフェテリアの 机や椅子などに放置された物は、一部の例外を除いて 所有権を失い、第一発見者の物となると定めている。 適用対象となる場所の指定は、法律と省令の範囲内で、 その場所の管理者が警察に認可を受ける。  この法律案の提案理由について新進党は「日本の治 安のよさを悪用して場所取りなど公共の場を占拠する 行為が横行している。それに国際的には『置き引きは 盗まれた方が悪い』というのが常識。日本もその辺の 認識を国際標準に改めるべきだ。警察業務の負担を小 さくし行革も進む」としている。  これに対して自民党は、「治安のよさは日本古来の 伝統てあり、保守本流としてこれを守っていかなけれ ばならない。国際化対策は、外国人に日本の伝統をし っかり身に着けてもらう方向で進めるつもりだ。また 場所取り防止効果も、徒党を組まれると薄れてしまう。 交番業務の縮小はまったく考えていない」と全面対決 の構え。  この自民と新進の対決に他の党は困惑気味。日常の モラルを法律がどう支援するか、という根源的な問題 だけに各党とも党内世論が分裂している。 -------- 高校野球、見直しへ 高野連、検討始める  「得点偏重」との批判の声も多い甲子園での春夏の 高校野球について見直しを進めることを、高校野球連 盟が決定した。主催者の毎日、朝日両新聞社も同意し た模様。  高校入試において内申書重視が進む中、プロ球団も 注目する甲子園への数少ない切符が試合の得点だけで 決まっていく事について、「野球以外に関心を持たな い生徒が多くなる」「点数以外の努力もくむべきだ」 と教育関係者から強い批判が出おり、野球関係者の中 からも「事件にこそならないが、野球部員は粗暴だと か傲慢と言った悪い印象が広がっている場合が多い」 との懸念の声が出ていた。  見直し作業を前に、既にボランティア加算や一芸加 算などの案が出ている。  高野連は「この見直しで、心技体、完全に揃った紳士 淑女が甲子園に集まるようにしたい」と話している。 --------   ◎社告  少年犯罪における匿名報道に関する議論が盛んとな っている今日、わが社も少年の氏名・顔写真の掲載に ついて総合的な見直しを行いました。  その議論の過程で、政治的判断に関わるような市民 活動に参加している少年について、本人が成人しない うちにその活動の是非について責任を追求される可能 性があるとの結論に達しました。  政治的判断は国民の権利や義務に多大な影響を与え るものです。その影響の大きさを考慮すると、その判 断については市民活動であっても、少年であっても、 大きな責任が生じるものと考えるべきです。その判断 に誤りがあったり、国民に誤った情報を流した場合、 たとえ刑事責任を追求されなくても、社会的にその責 任を追求されることとなるでしょう。  しかし少年に対してそのような過重な責任を負わせ る事は、心身ともに発育過程にある事を考えると問題 が多いと考えられます。そこで、政治的判断に関わる と思われる市民活動について報道する際は、極力成人 のみを取材の対象として紙面に掲載し、事実を伝える 上で少年の取材・掲載が避けられない場合は匿名で報 道することと致しました。  そもそも未成年者は選挙運動を行うことを禁止され ていること等を考え合わせると、政治的判断に関わる 市民活動に少年が参加する事自体の是非を問題提起す べきかも知れません。しかし現時点において、わが社 が報道機関として独自になしうる事は取材対象の精選 と匿名報道だけであると判断いたしました。  なおこの基準は、投稿欄を始め他の記事についても 適用する予定です。 p02------------- みんなのひろば ----  「世界初」を認めないで   主婦・笹崎 直子 34        (宮崎市)  新薬、遺伝子治療、遺伝子操作作物など、最近は新 技術が目白押しです。それで助かる人々がいたり便利 になったりするであろう事は分かるのですが、その一 方で安全性に疑問を持ってしまうのも事実です。  特に「世界初」をうたった物は、目新しさから大々 的に報道され注目を浴びますが、安全性が確認されて いない危険な商品でもあるのです。  目新しさや金銭的利益、功名心に振り回されて危険 な商品を早々と販売するよりも、海外で安全性が確認 された商品を使う事の方が大事ではないでしょうか。 日本は海外で確立した技術を応用するのが国是だった はずです。この方針を今後も変えるべきではありませ ん。日本人が安全性の確認のために体を張る必要はな いのです。 ----  震災映画は十八禁に  公務員・長山 達男 45        (富山市)  阪神淡路大震災から二年半が経ち、震災にまつわる 映画が現れるようになりました。しかし、その多くが 子供でも見れるような形で放映されると聞いて、大変 驚いています。  このような映画を見て、震災で多くの人々が死んだ り大怪我をしたり困惑する姿を見て喜ぶような子供が 育ったらどうするつもりなのでしょうか。みんながパ ニックを起こす様をみたいがために犯罪を起こすよう なことが起きないとも限りません。  このような映画は十八歳未満入場禁止にするか、少 なくとも保護者同伴を義務づけるべきです。 ----  サザエさんにみる日本人の大学観  会社員・今井 敏雄 32     (京都府舞鶴市)  以前テレビアニメ『サザエさん』で、舟とサザエが 「お金がかかって二人とも大学にはやれないわね」と 話していたら、それをカツオとワカメが聞いて「自分 がいけないんじゃいやだ」と抗議した、という場面が あった。脚本家は単に『教育費がかかって大変』とい う庶民感情を取り上げたかっただけだろう。  だがよく考えると、あの勉強ぎらいのカツオが大学 に行きたいと言ったことになる。もちろん、二人いる のに一人分しかないと言われると、好きでもないもの も欲しくなるというのは子供によくあることだ。また、 カツオの頭の中には「大学生(大卒)はエライ」とか 「大学は青春をエンジョイする所」というイメージは あっても、「大学は学問する所」というイメージがな かったのかもしれない。  実はそれが問題なのである。これこそ日本人の大学 に対する感情なのである。「スポーツ(文化活動、ボ ランティア)で頑張ったエライ子」だから、「エライ の大学生」になれないのはおかしい、「青春エンジョ イの大学合格」がもらえないのはおかしい、などとい う理屈が出てくる。さらには「みんなが行くのに自分 (の子供)だけがいけないなんて」という気持ちも生 まれてくる。また、カツオのような子でも大学に行け ば「エライ大学生・エライ大卒」になれるという教育 神話が残っているのかもしれない。高校入試での内申 書重視や高校全入論が生まれる背景である。  いずれにしても、そこには「学問によって社会の役 に立てる人材を見出し育てよう」という視点はない。 「大学は子供へのご褒美」との認識が変わらない限り、 真の教育改革はなしえないであろう。 ----  親・教師に抑圧される米国高校生に心傷める  会社員・荒谷 康成 37       (八王子市)  日本・米国・中国の青少年の意識に関する調査の結 果が先日掲載され、大変興味深く読ませて頂きました。  その中で、「親や教師に反抗する」のは「やるやら ないは本人の自由」と答えたのが、日本で八割に達し ていたのに対し米国は二割未満、「学校をずる休み」 では日本六割に対して米国二割だったことを見て大変 驚きました。  自由の国と言われている米国で、高校生がこのよう に親や学校の抑圧に虐げられていたとは、大変心の痛 むことです。このような抑圧の中、米国の高校生は不 登校にさえなれないのでしょう。米国で少年犯罪が多 いのもうなづけます。  米国の高校生も早く日本の高校生ように親や教師の 抑圧を気にせずのびのびと生活できるようになっても らいたいものです。 ----  エリート教育につながる「個性を育む教育」  自営業・横原 久子 55        (広島市)  「個性を育む教育」「創造性を伸ばす教育」という 言葉が多様されるようになって久しいのですが、近頃 この言葉に疑問を感じるようになりました。  どんな子も優れた個性や創造力が身につく、という のも疑わしいのですが、仮に個性や創造力があったと しても、それを生かすためにはより多くの知識や表現 方法が必要です。落ちこぼれた子供の多くはそれが出 来ないのです。  そして実際、個性を生かす教育、創造力を伸ばす教 育というのは、有名私立中高などエリート校で実践さ れています。頭もよく勉強の仕方も知っている真面目 な子ならば、「個性を伸ばせ」と自由にやらせる方法 で、創造力と知識を同時に伸ばす事ができるでしょう。 でもそうでない子は無駄に時間を使い、ますます落ち こぼれ、出来る子との差が広がっていくでしょう。  個性も創造力もない子でも、知識や技能を持ってい れば社会で生きていけます。でも創造性はあっても表 現する術を知らない子は生きていくのが難しいのです。 両方ない子はなおさらです。  つまり「個性を育む教育」というのはエリート教育 なのです。一部のエリートを育てるために他の子を犠 牲にする「個性を育む教育」に断固反対します。 ----  米国の卒業パーティの残酷さを知る   学生・内山 亜希子21        (浜松市)  米国の青春映画などで、高校の盛大な卒業パーティ のシーンを見て「米国の高校ってうらやましい」と高 校生の時は思っていました。  ところが、実際に米国の高校生に接して、卒業パー ティの様子を聞き驚きました。パーティ用のドレスを 買うために無理なアルバイトをする子、相手になって くれる異性がおらず男同士で出席する子、ついには欠 席する子もいるそうです。誰もが青春映画の主人公に なれる訳ではないという簡単な事実を思い知らされま した。と同時に、余計な心配をせずに出席出来る日本 の高校の卒業式の素晴らしさをしみじみ感じました。 ----  今こそ違い認めぬ教育を   保母・志摩 節子 39       (四日市市)  最近教育現場では「違いを認める教育」という言葉 がさかんに使われています。障害者や外国人などを社 会が受け入れるに当たって、自分とそれらの人々の違 いを認め合う事で摩擦を小さくしようという事なので しょうか。  しかし障害者を「違うもの」として位置付けている 点では今までと何も変わっていないのです。そして違 いを認めることは「違う扱いをしてあげる」事につな がるのです。さらに「違いを認める」の実態は「違う ものが目の前にある事を認める」というだけであり、 摩擦を小さくするためにやり過ごすだけで深い関係を 持とうとせず心の全く通わない、いわゆる「お客さん」 扱いになっているのです。  障害児のお母様方が望んでいるのはそんな事ではあ りません。「みんなとの違いを認めず、他の子と全く 同じに扱って欲しい」との気持ちをお持ちなのです。  「視覚障害児や肢体不自由児では物理的に不可能だ」 とおっしゃられるかも知れませんが、学校の授業で体 育や音楽をやる必要性があるのでしょうか。そういっ たものを無くしていけば全く同じ扱いというのも可能 になるはずです。今の小中学校では成績と関係なく進 級・卒業させていることを考えれば知的障害でも可能 なはずです。学校は勉強をする所ではなく同じ年齢の 子供が同じ教室で同じ体験をする所なのです。勉強な どは塾でやればいいのです。  お母様方の「違いを認めないで」との願いを学校で 是非実現してください。 ----  差別やいじめ認めあえる社会に   主婦・鈴木 美江 32        (千葉市)  最近、学校でのいじめや差別が問題視されて、様々 な対策が検討・実施されているようです。  しかし、異質なものや理解できないものを目にした 時、身の危険を感じそれを排除しようとするのは人間 としてごく自然な行動なのです。このような自然な感 情を、道徳や人権といった作為的な言葉で抑圧するの は自然の摂理に反する行為であり、自然破壊のひとつ とも言えるのではないでしょうか。このままこのよう な抑圧が続けば、いじめや差別はよりうちにこもって 陰湿化し、時には人々の感情が暴発してしまう恐れも あります。あるいは逆にいじめ・差別と非難されるの を恐れるあまり、表面的な人間関係だけで済ませてし まおうとする子供が増えるかもしれません。  そんな事になる前に、いじめや差別を認めあえる広 い心を持った社会が作れないものでしょうか。 p03------------- 『冬の選抜』を振り返って  平成9年度私立中学校入学者選抜試験リポート  小学六年生を中心に約十万人の参加者によって繰り広げ られた今年の私立中学校入学者選抜試験、通称『冬の選抜』 も四月の入学式で幕を閉じた。今年も笑顔や涙にあふれ、 全国に感動を嵐を呼んだ冬の選抜を振り返ってみよう。  ◎入試制度の動き  昨年に引き続き多くの学校が入試要項を変更した。 特に注目されたのが開成中の「調査書不要」。「入学 辞退者の大半が女子だった」という噂が流れた原因が これだ。他の学校でも調査書や面接の廃止が進んで受 験しやすくなり、記念受験・資格外受験が増えた模様。  そんな中、要項には女子のみ募集としていたにも関 わらず、資格外受験のつもりで受けた男子を入学させ た学校があった模様。その学校は「女子として出願し ていたので入学させた」と主張している。あくまで女 子生徒として扱う態度は立派だが、受験する側には、 どこなら入れるのか分からない点で不便な話だ。  ◎学校説明会  体験入学など、入学資格のない子にも配慮した説明 会が増え、小学六年の女子や在校生と一日だけの女子 中生活を楽しむ男の子の姿が各所で見受けられた。し かしある中一の男子は「やっぱりここに入学したい」 と、残念そうに語った。  ◎願書受付  多くの学校で願書受付期間に第四土曜が含まれてい たため、この日に自ら提出に来る受験生が多かった。 女子中に願書提出に来た中二の女子は「親には内緒な んです。受験料のためにお小遣いをためました。試験 日が日曜で本当に良かったです。」と話した。  ◎入試当日  大抵の受験生は親が付き添っているが、一人で受け にきた子もちらほらといた。男子中で女子に見える受 験生も多く見受けられたが、取材のため声をかけた子 は全て男子だった。  ◎合格発表  掲示板に合格者の受験番号が張り出されると、周囲 は大きな歓声に包まれた。掲示板の前で嬉しそうな顔 をしながら、入学手続きをしない子もいる。そのうち の一人、小学五年生の女子は「兄と一緒に受験して、 私は合格しましたが兄はだめだったみたい。私の合格 譲ってあげたいけど、だめですよね。もちろん本当は 私が入学したいんですが」  ◎入学式  式が行われている体育館の外で、コートを着て立っ ている子を見かけた。この女子中を受験して合格した 男子らしい。「合格したので制服は買って、今コート の下に着ています。みんなと一緒に登校してきました。 中に入れないし、明日からは一緒に通学出来ないのが 残念です。」 -------- しつもん・そうだん ---- Q.走ったり自転車に乗ったりする時、胸が服にこす れて、痛くて気持ち悪い。それに、ちょっぴり胸がぷ よぷよしてきました。どうしたらよいのでしょうか。 (十三歳・男性・埼玉県他多数の十三歳前後の男子) A.成長期の男の子の体はとても敏感。運動をした時 に胸が服にこすれて痛いのもそのせいです。  昔は「そんなの我慢しろ」「そのうち治る」なんて 言われてましたが、痛いのはやっぱり嫌だし、敏感な 胸を優しく守るためにも、ブラジャーを付けましょう。  大抵の男の子には、ハーフトップブラかカップ付タ ンクトップで大丈夫。でも「胸が揺れて困る」という 人は、カップ付のにしましょう。運動する時にとても 便利です。ただ、カップ付ブラを買う時は、正しくサ イズを計って買いましょう。  ブラジャーは女の子用下着売り場にあります。初め ての男の子には入りにくいかな?でも大人になった証 だと思って、思い切って入りましょう。  プラをつけて学校に行けば、思いっきり動き回って も大丈夫。体育の時間も安心です。    僕もブラのお年頃?  次の項目に1つでも当てはまる人は、    ブラのつけ時です。 1.胸のふくらみが目立ってきた 2.走ると胸に痛みを感じる 3.胸の下に丸みのある線が見える 4.乳首の周りに固いしこりがある 5.胸を押すと痛みを感じる 6.シャツから乳首が透けるのが気になる ---- Q.小学四年の娘は、大して勉強もしないでもいい成 績を取っています。それはそれでいいのですが、他人 の話を集中して聞くことが出来ないようです。もちろ ん分かりきった授業ですから聞く必要はないのでしょ うが、日常の会話でもその傾向があるように感じ、不 安を感じていました。  そんな折り、知人の五年生になる息子さんが、私立 中学の受験のため塾に通っていると聞きました。うち の場合は、通える範囲にこれと言えるほどの私立がな く、特に受験させようとは思っていなかったのですが、 学校の授業だけのだらだらした生活は良くないとも思 い、どうしようかと考えているところです。 (三十八歳・女性・神奈川) A.他人の話を聞いて何かを理解する事は、将来に渡 って必要な能力のひとつで、子供の時にしっかりと身 に着けて欲しいものです。お子さんの場合は小学校で 身に着けるのはどうやら無理のようです。このまま学 校の成績がいいからとほっておくと、もっとも大事な 能力を身に着け損ねることになりかねない、とのお母 さんの不安は当然のことです。  では何をしたらよいか。子供がまだ知らない、簡単 には理解できない話を聞かせ、理解する努力をさせる ことが必要です。  例えばお母さんが演劇や音楽などに精通しておられ ればお子さんと一緒に観て、後でその内容について語 り合うのが良いでしょう。単に「良かった」「面白か った」「かわいそうだった」ではいけません。「あの 場面のあの言葉が良かった」「真ん中付近で曲調が変 わる部分が面白かった」など詳しく具体的に話しまし ょう。そして何より大事なのが、良い物、子供の興味 を引くものだけではなく、面白くないものもたまには 選びましょう。つまり年に数回は見る機会が必要です。 もちろん、作品選びや子供と語り合うために、お母さ んにも相当の能力が要求されます。  「そんな能力は持ってない」「忙しくてそんな時間 はない」というお母さんの場合は習い事に出すことに なります。ただ「興味ある事もない事もしっかり聞い て理解する」ための習い事としては、体で覚えるタイ プの習い事はあまり適切ではありません(指導者にも よりますが)。さらにいろんな分野の内容を学ぶとな ると結局「塾」ということになります。もちろん本を 読んで理解してしまうかもしれませんが、本人にとっ て少し難しい程度であれば目的にかなうでしょう。  もし私立中学受験をなさるおつもりなら、難関中を 目指す塾でよいでしょう。英検・漢字検定などと共に、 ひとつの目標に向かって努力することになり、動機付 けも簡単です。また授業のシステムも整っている塾が 多いので、注意深く探せば良い塾か見つかるでしょう。  しかし今回のご質問のようにそのつもりはない、あ るいはそれでも本人には簡単過ぎる場合、上の学年の クラスに入りましょう。塾のクラスメートと比べて学 校の授業の時間の分だけ不利てすが、その分集中して 話を聞く必要があるので、ちょうどいいでしょう。  ただ、上の学年のクラスに入る場合は「そんなに一 生懸命やらなくていいんだ」という気持ちを持ちかね ません。日頃の生活を見ながら「頑張ればもっと出来 るでしょ?」などとけしかけましょう。また「自分は 下級生」との意識が「頑張らなくても」という気持ち につながるので、学校で顔見知りの上級生がいない塾 を選ぶなど、塾のクラスメートと仲良くなれるよう配 慮しましょう。  今小学四年ならば、当面は小学生のクラスですが、 そのうち小学生で中学生クラスに通う時期が来ます。 その時は、もう中学生になったと思って、塾のクラス メートやその父母の様子を参考にして接してください。  塾での友達も増え、塾の学年でいい成績が取れるよ うになると「自分だけ下の学年だなんて」と思うよう になるかもしれません。その場合は塾での交友関係に 比重を置くとともに、「年下と一緒に過ごすという貴 重な体験をしるのよ」と言ってあげて、そのうち小説 でも書かせましょう。 p04-------------  子供習い事事情  忙しい現代っ子たちの新しい習い事として、「落語」 「ギター」など大衆芸能・現代芸能が注目を集め、スポ ーツも幅が広がってきた。その現状と背景を探ってみる。  大阪市浪速区にある珍条寺の住職・川田静夫さんが、 大学サークルでの経験を生かし「なにわ子供落語会」 を開いたのは十年前。始めの頃は、寺の境内で遊ぶ近 所の小さな子供十人ほどを相手に、細々とやっていた。  しかしここ2年の間に、小学校高学年の男子を中心 に五十人程に増加。川田さん一人の手には追えなくな り、プロの落語家も含め大学時代の知人にも協力して もらっている。  この落語会に参加している子供達は、塾やスイミン グスクールなどに通っているという。「ここにも習い 事感覚で来てるみたいやね。女の子ならピアノやバレ エ、つまり情操教育のつもりなんやろか」と川田さん は語る。実際、「真面目で勉強ができるだけでなく、 ユーモアも分かる子に育ってほしい」と語る母親が多 いそうだ。また子供自身に聞くと「笑いのひとつでも とらんといじめられるし、入試の面接で趣味聞かれた 時に、落語と答えたらかっこいいやん」と答えた。  東京都千代田区にあるヤマダミュージックスクール では、エレキギター・シンセサイザー・ドラムなど、 若い人に人気のある楽器を中心に教えている。当然な がら、以前から中高生が多かったが、最近は生徒の質 が変わってきたという。ギターの講師をしている細谷 力さんは「今までは、音楽に熱中して他のことはそっ ちのけ、という子が多く、少しは勉強もしろと忠告す ることも多かった。しかし最近では、志望校を聞くと 驚くほどの有名校を口にする子もいます」という。そ ういう子は練習も真面目に取り組むので上達も早いが、 特に熱中しているという訳ではなさそう。「文化祭な どで演奏したりはするようだが、飛びきりうまい子に プロへの登竜門として有名なコンテストへの出場を勧 めても、あまり興味を持ってくれないので寂しい」と 細谷さんは嘆く。  生徒達に聞くと、「今流行してる歌も知らないと馬 鹿にされるし、文化祭なんかでバンド組んでギターで も弾けば内申書にプラスになる。」という答えが帰っ てきた。中には親に、何か芸術関係の習い事をしなさ いと言われてここを選んだ、という子もいた。  スポーツでは、スイミングスクールが体力増強目的 の習い事として、またテニスが趣味の習い事として有 名だが、最近は他のスポーツもそのような傾向を持つ ようになってきた。  高橋康治さんが運営する八王子のサッカークラブも、 以前はJリーグを夢見る子供達であふれていた。しか し最近では、他の習い事とバランスを取りながら参加 する子が多く、大きな大会のレギュラーが決まってい ても、模試など他の用事と重なるとそちらを優先する 場合が増えた、と高橋さんは語る。受験準備のためか、 小六・中三になるとレギュラークラスの子が多数やめ ていくという。また、中学まで続けてトップレベルの 技術を身に着けた子でも、必ずしもサッカーで著名な 高校を目指すとは限らないようだ。「高校進学時など に『君なら大丈夫』とJリーグ傘下のチームに入る事 を勧めることもあるんですが、まだ一人も行きません ね」と高橋さんは寂しそうに語る。都大会で優勝した 時のレギュラーだった子に話を聞くと「受験願書の趣 味の欄に都大会優勝と書けるんで嬉しい」と言う子が 四人いた。  野球でもこのような状況が増えてきたという。  なぜこのような「習い事」が増えたのか。都内の塾 で講師をしている日野紘一さんによると「以前は勉強 だけに熱中する子も多かったのですが、最近の入試が 内申書や特記欄重視に傾いているので、親も子供達も 習い事に走っているようです。マスコミが『均衡のと れた教育』を強調するせいもあるかもしませんね。そ ういう風潮は子供たちの間にも広まっていて、一つの 事に熱中する子は馬鹿にされるようです。」  このような状況に対し、高橋さんは「レギュラーク ラスの子がごっそりやめたり、期待してた子がサッカ ーを続けてくれなかったりするとむなしいですね。や めた子の代わりにレギュラーになる子達は、まだ小中 学生ですから無邪気に喜んでいますし、やめた子はサ ッカーがそんなに好きじゃなかったんだと思って私も あきらめるようにしてはいます。でも試合を見ていて 『あの子がいたらあんなプレーをするだろうなあ』な んて、死んだ子の歳を数えるような事をしてしまいま すね」と語る。また細谷さんは「動機がどうあれ、音 楽に興味を持ってくれるのは嬉しい。ただ、今までな ら勉強が出来ない子も音楽なりなんなりに逃げてきて、 そこで努力すれば大成できたのですが、真面目な子が うちみたいな所で練習すると、そんな子も太刀打ちで きなくなる。実際、勉強も音楽もできる子を目にして やめていく子もいる。犯罪さえ頭が良くないと出来な い時代に、そんな『のび太くん状態』の子はどうする のだろうと心配になる。勉強出来るんならそれだけに 集中しなよ、って言いたくなる時もある」と語る。 --------  市民活動被害者の会  市民団体への無理な勧誘、参加しなかった場合の嫌 がらせ、活動中の人権侵害、私的行為や企業活動への 不当な抗議や営業妨害など、市民活動で被害を受けた 人達が、「市民活動被害者の会」を設立した。組織的 な加害行為であるにも関わらず加害者が個人資格で活 動しているため、被害者は法的手段に訴えても損失の 回復が難しく、泣き寝入りすることが多かった。その ため国に法整備を働きかけると共に、現行法制度の中 で被害防止と救済策を探る事を目的に会が設立された。 会の主宰者は「市民の名に甘えた無責任な活動を無く し健全な市民活動を育てるためにも努力したい」話し ている。 --------  学術書出版社の会総会  学術書の出版・発行をしている企業による集会が開 かれた。  討議では「法律書や医学書には犯罪や殺人の具体的 方法や性に関する詳しい記述がなされており、販売規 制を考えてほしい」「心理学や社会学には俗悪な対象 を研究している事が多いので子供の目に触れないよう にして欲しい」「事実とはいえ、子供の夢を壊したり、 差別を助長する内容のものも多い。そんな都合の悪い 事実は封圧して欲しい」との声が相次ぎ、実現の可能 性を検討する事を決めた。 -------- 「ポルノ雑誌は男の生理用品」      アダルトソフト発行者同盟大会開かれる  ポルノ書籍やアダルトビデオなどを発行している企 業が作る団体「アダルトソフト発行者同盟」の定期大 会が東京で開かれた。  大会の冒頭で、委員長の大島修さんが「ポルノ雑誌 は男性の生理用品であり、女性の生理用品と同じ位置 づけにあるものだ」とアダルトソフト産業の社会的意 義を強調した。  この後の討論で、「アダルトビデオもナブキン同様、 スーパーやコンビニエで販売するべきだ」「ポルノ小 説は文壇で重要な地位を占めており、高校の国語の教 科書にも掲載するべきだ」との声が相次いだ。これら の声を受け、同盟がスーパー・コンビニの業界団体や 文部省と交渉する事を決めた。 -------- いじめ「こどもの責任」を確認            自主的子供連絡会議総会  福岡市などで開かれていた「自主的子供連絡会議」 総会は最終日の三十二日、「いじめの根本原因は子供 にあり、子供の自主的な解決努力以外に解決策はない」 「子供の責任と自決権を明確化する」との大会アピー ルを確認し、閉幕した。  集会の「いじめ・不登校特別分科会」では、「いじ めを大人の責任だと言ってみても、大人のいない場所 では意味がない」「学校の責任にすることは、子供の 生活に教師が介入する口実を与える」「不登校になっ た以上、それ以降はすべて自らの責任だ」との意見が 相次いだ。 -------- 「女性は小さな命を握り潰す性」        中絶の権利を拡大する女性連絡会  女性の中絶する権利の拡大運動をしている人々が集 まり、今後の運動方針を決める連絡会が開かれた。  この中で、女性への性役割の押しつけが問題視され、 「『女性は命を育む性』という、女性の本性を抑圧す る性役割の押しつけに反対しよう」「女性は小さな命 を握り潰せる性なのだ、という事を国民に周知徹底す るべきだ」との意見が出された。 ----------------