中学受験の部屋

98/11/21設置

(98/11/21)
 中学受験まであと2ヵ月ちょっと。 入試を直前にして、なにかと不安になる人も多いかと思います。 「女子中に入りたくて今まで頑張ってきたんだけど、 男子だからと願書さえ受理してもらえなかったらどうしよう」とか、 「学校の同級生が高校受験の話をしている中で、 中学受験を目指す私は話についていけない。 今までの自分を考えると立派な目標だし恥ずかしいとは思わないけど、 この人達の三歳年下になると思うと複雑な気分だし、 もし目標の中学に入れなかったらと思うと…」とか、 「目標にしてた女子中に、小学校の時に大嫌いだった下級生が入学していることが判明。 男子中でもいいから志望校を変えようかな…」とか、 「妹に隠して受験をしようとしてたのですが、 最近になって妹がわたしが受験しようと思ってた中学を受験すると言いだしました。 もし一緒に入学することになったらどうしよう」とか、 「憧れの中学に入学したくて、家族に馬鹿にされながらも なんとか妹に学年を交換してもらって受験に備えたけど、 もし結局公立中に進むことになったらどうしよう」とか、 「一番入りたいと思っていた女子中の校長先生に『あなたのような男の子には、 小学六年への編入をお勧めするわ』と言われました。この勧めに従うべきでしょうか、 別の女子中にするべきでしょうか」とか、 「私は本当に小学六年生なのに、学校説明会に行くと中学三年生に間違われて 高校の説明会に案内されたり、『君のような子には中学受験は厳しいよ』 とか言われてしまいます。説明会が続く今の時期、毎週のように言われてるので、 『もしかしたら自分は十五歳なのかも』なんて錯覚に陥り、小学生らしい服装が 出来なくなってますます間違われるようになり、 小学生の中にいると落ちつかなくなりました。もし中学校に入れても、 私には可愛らしい中学生の真似なんてもう出来ないかもしれない。そう思うと、 いっそ高校を受験した方がいいのではと考えてます」とか、 色々な悩みがあるでしょうが、時間があまりありませんので、 出来ることならあまり決意を変えず、 変えるのならせめて今月中に決めてしまいましょう。


 さて、今は学校説明会、入試説明会のシーズンです。 みなさん行かれたでしょうか?授業の内容や行事、設備、先生方の雰囲気、 といった大事な事柄を知る事が出来ます。 このように学校を知る機会はそう多くありません。 学校の事をよく知らずに受験することのないよう、積極的に活用しましょう。 特に最近は、男子中高や女子中高が共学化することも多く、 女子教育を期待して入学したのに男子教育を受けさせられる例が 少なくないようです。 特に女子中受験を目指す男の子や過年度受験生は口コミ情報も少ないですから、 積極的に活用しましょう。

 ただし、学校説明会や文化祭・運動会などは、日頃と違う雰囲気である場合も 少なくありりません。もちろん、学校説明会で知る事が出来る事柄も大切ですが、 それに加えて知っておいた方が良い事も多いのです。
 大学の場合には自由に出入り出来る所が多いので、 ずかずか入っていってそこら辺にいる学生捕まえて質問する高校生も結構います。 中学・高校ではそこまで出来ませんが、説明会以外の時でも校内見学が出来る 学校が少数ながらあります。平日の生徒の多い時間帯に行くのは難しい、 という人が多いでしょうが、部活動の盛んな学校ならば土日に見てみるのも よいでしょう。
 そこまで出来なくても、校門前で生徒を見たり、 柵越しに校庭を見たりするだけでも雰囲気を感じることは出来ます。 登校時間は難しいかも知れませんが、下校時間帯に校門前に行き、 将来の先輩になるかも知れない方々と一緒に「下校」し、 雰囲気を確かめつつ、下校の所要時間も確かめる、 というのもいいかも知れません。自分も周りと同じ制服を着た気分になって 歩けば、この学校に来年絶対に通えるんだ、という自信も湧いてくるはずです。 自信を失いがちな男子中志願の女の子や女子中志願の男の子、過年度受験生には、 こういう機会にやる気を取り戻しましょう。
 また、勇気を出して在校生に質問する、というのもいいかもしれません。 学校によっては真面目に答えてくれない生徒ばかり、という事もありますが、 それも学校の雰囲気の反映のひとつと取れます。 普通の在校生なら、小学六年生に見える人が真面目に聞いてくれば、 ちゃんと答えてくれるでしょう。 小学六年生に見えない人だとその辺は苦労するかもしれませんが、 来年は中一になって今の在校生の下級生になろうと思っているのですから、 それらしく見えるように振る舞う努力はいずれにしても必要です。



 この時期になれば、大抵の学校で願書の配付が始まっています。 学校説明会に行った人はもう入手していることでしょう。 まだの人は早めに入手しましょう。 大抵の学校では、土日でも守衛さんから受け取る事が出来ますが、 平日や限られた時間でないと受け取れない学校もあります。注意しましょう。

 願書を受け取っても願書を出さない場合もあるでしょうが、 それは願書を出しても出席しない場合と同じ。 願書を受け取れば、あなたもその中学の受験生の一人なのです。
 特に過年度受験生は、 自分が中学を目指す受験生だという自覚を持ちにくかったり、 自覚するのを恥ずかしがったりする人が多かったと思いますが、 願書を手にし、自分の名前を記入すれば、 過年度卒業生も小学六年の受験生と何ひとつ変わらないのです。 来年同級生になりたいと思う者同士なのです。 既に憧れの中学の教室で他の小学生と机を並べて、 試験問題を前にしているのと一緒なのです。 近くの塾に通っているあの小学生と、 同じスタートラインに立つ仲間になったのです。 以前小学校で下級生だった子や友達の妹など、知ってる人がいるかもしれませんが、 既に同じ受験生になってしまったのですから、 試験会場で会っても恥ずかしがる事はありません。 合格すれば、来年4月から三年、あるいは六年、そして一生、 中学校の(時の)同級生となるのです。
男子中の願書を手にした女の子も、 同じ中学で同じ体験をしたいと思う男の子達の中のひとりになったのです。 女子中の願書を手にした男の子も、 同じ制服に憧れる女の子達の中のひとりになったのです。 グループ面接を受けるために他の女の子達と一緒に 面接室に入ってしまったのと一緒なのです。
 来年4月になって、結局違う中学に進学することになっても、 同じ中学の同じ学年になろうと努力した仲間であることは一生変わりません。 たとえ名前を知らなくても、同じ中学に憧れ、同じ年に同じ願書に記入した者同士、 ずっとつながり続けるでしょう。

[戻る]
ftcenter@mub.biglobe.ne.jp