公演予定 99.9.11 更新


※ 1999年10月24日(日) 14時 志木市民会館パルシティ大ホール(東武東上線志木駅北口下車)

第7回定期演奏会 − 平成11年度文化庁芸術文化振興基金助成事業 −
○ 佐藤眞作曲・大木惇夫作詩混声合唱のためのカンタータ「土の歌」〔改訂新版〕 (ピアノ伴奏版)
   第1楽章 農夫と土   第2楽章 祖国の土  第3楽章 死の灰  第4楽章 もぐらもち
   第5楽章 天地の怒り 第6楽章 地上の祈り 第7楽章 大地讃
○ L.v.ベートーヴェン交響曲第9番 ニ短調 Op.125 合唱付

▽ 音楽監督・指揮 / 三澤洋史  管弦楽 / 東京ニューシティ管弦楽団

▽ 独 唱 / S :藤田美奈子 A :三宮美穂 T :小林彰英 B :初鹿野剛

▽ ピアノ伴奏 / 矢内直子

 <志木市民会館パルシティ案内図>

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■人を愛し自然を愛し、生きている喜びを歌う!

 おかげさまで志木第九の会は、設立以来満8年、この度、第7回定期演奏会を迎えることとなりました。今回のテーマは、古い言葉ですが、「敬天 愛人」ということになるでしょうか。
 

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 合唱組曲「土の歌」:人は偉大なる創造主―神―によって創られ、土から出て土に帰るという自然の摂理の中で生かされています。しかしながら、その人間の 歴史は、また戦争の歴史でもあって、大地は血によって汚されてきました。

 『創造主が懸けわたした大空の下に、美しい繊氈(しきもの)のごとく敷きのべた大地、その本来の大自然を思う時、大地回帰の悲願は惻々(そく そく)として胸を突き上げる。この気持ちを音楽に託して、心ある人びとに訴えたかった』と作詩者大木惇夫(あつお)氏は、言っています。

 人間の営みの基盤である土―土の上で生きる喜び、土への愛、死の灰をもたらした人知の愚、その難を避けようとする哀れな姿、そして天地の怒 り。しかし、いかなる災厄に逢っても人は大地の本来の姿を思い、祈りを捧げるのです。最終曲「大地讃頌」では、母なる大地の美しさ、偉大さ、豊かさを讃 え、土への感謝を歌い上げます。

 交響曲第9番ニ短調<合唱付>:いうまでもなく、楽聖ベートーヴェンの生涯の集大成ともいえる傑作です。第4楽章の合唱の、「兄弟よ!」とい う呼びかけは、創造主たる神の下ではみな兄弟である人や生き物への、作曲者からのメッセージといえましょう。

 創立以来指導されている三澤洋史音楽監督は、「志木で第九を歌うのではなく、志木の第九を歌う」、と言っておられます。専門家ではない私たち には、その境地は理解しにくい部分もありますが、理想に一歩でも近づく演奏ができれば幸いです。
 

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 世界の各地で、さまざまな形の紛争が絶えず、恒久的な平和が確立されていません。そのため、大地に生きる主役たるべき、人間の尊厳が脅かされておりま す。また、地球的規模において、私たちをとりまく自然や生活環境は悪化し、人間を含むあらゆる生物の生態系への影響、生存権だけでなく、次の世代への“負 の遺産”が大きな問題となっています。

 生き物にとって不安な時代だからこそ、平和で安全に生きられる社会の実現への祈り─おそらく今回の演奏曲の共通項の、創造主である神への―を 込めて歌います。
 

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 三澤音楽監督は、今夏、ドイツのバイロイト音楽祭に、合唱指導者として招聘されています。世界の檜舞台での経験をもとに、一回り大きくなった氏のタクト にご注目ください。
 私どもの第7回定期演奏会に、ぜひご支援を賜りますようお願いいたします。(N)
 
 
= 志木第九の会 =