志木第九の会
志木第九の会第7回定期演奏会 ポ スターとメッセージ
人を愛し自然を愛し、生きている喜びを歌う!
おかげさまで志木第九の会は、設立以来満8年、この度、第7回定期演奏会を迎えることとなりました。今回のテーマは、古い言葉ですが、 「敬天愛人」ということになるでしょうか。
合唱組曲「土の歌」 人は偉大なる創造主―神―によって創られ、土から出て土に帰るという自然の摂理の中で生かされています。しかしながら、その人間の歴史 は、また戦争の歴史でもあって、大地は血によって汚されてきました。
『創造主が懸けわたした大空の下に、美しい繊氈(しきもの)のごとく敷きのべた大地、その本来の大自然を思う時、大地回帰の悲願は惻々 (そくそく)として胸を突き上げる。この気持ちを音楽に託して、心ある人びとに訴えたかった』と作詩者大木惇夫(あつお)氏は、言っています。
人間の営みの基盤である土
土の上で生きる喜び、土への愛、死の灰をもたらした人知の愚、その難 を避けようとする哀れな姿、そして天地の怒り。しかし、いかなる災厄に逢っても人は大地の本来の姿を思い、祈りを捧げるのです。最終曲「大地讃頌」では、 母なる大地の美しさ、偉大さ、豊かさを讃え、土への感謝を歌い上げます。交響曲第9番ニ短調<合唱付>
いうまでもなく、楽聖ベートーヴェンの生涯の集大成ともいえる傑作です。第4楽章の合唱の、「兄弟よ!」という呼びかけは、創造主たる神 の下ではみな兄弟である人や生き物への、作曲者からのメッセージといえましょう。
創立以来指導されている三澤洋史音楽監督は、「志木で第九を歌うのではなく、志木の第九を歌う」、と言っておられます。専門家ではない私 たちには、その境地は理解しにくい部分もありますが、理想に一歩でも近づく演奏ができれば幸いです。
世界の各地で、さまざまな形の紛争が絶えず、恒久的な平和が確立されていません。そのため、大地に生きる主役たるべき、人間の尊厳が脅か されております。また、地球的規模において、私たちをとりまく自然や生活環境は悪化し、人間を含むあらゆる生物の生態系への影響、生存権だけでなく、次の 世代への“負の遺産”が大きな問題となっています。
生き物にとって不安な時代だからこそ、平和で安全に生きられる社会の実現への祈り─おそらく今回の演奏曲の共通項の、創造主である神への ―を込めて歌います。
三澤音楽監督は、今夏、ドイツのバイロイト音楽祭に、合唱指導者として招聘されています。世界の檜舞台での経験をもとに、一回り大きく なった氏のタクトにご注目ください。
私どもの第7回定期演奏会に、ぜひご支援を賜りますようお願いいたします。 (N)
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