Clarence White     The Kentucky Colonels       Discography Books
 クラレンス・ホワイトとのつきあいは、何年になるだろうか?。 といっても親戚でもなければ友人でもなくて、だだのファンの1人でしかない。1973年に交通事故で亡くなってから、彼を知ったので現役での活躍はまったく知らずにいた。最初にクラレンス・ホワイトを知った場面は、今となっては思い出すことは出来ないが、BLUEGRASSというジャンルの音楽で、初めて彼を聴き、衝撃Clarence Whiteを受けたような気がする。1970年台の中頃からビートルズをよく聴き、ラジオでロイ・ジェームスが特集をやるとカセットテープに録音しては友達に聴かせたり、安いギターを買っては、コピーしたり、その当時はビートルズ1色だったような気がする。そんなある日、友人から1本のカセットテープを借りた。このテープが、僕の音楽感を変えてしまったのである。それは「五つの赤い風船」のスタジオライブを収めたテープで、借りた時は「日本の音楽なんて歌謡曲しか知らないが、まぁ聴いてみよ うか」という程度で聴き始めたのだが、ライブだからなのかすごくリラックスした雰囲気で、次々と演奏されていた。楽器はすべてアコースティックでありボーカルの西岡たかしさんが実に良い。特に「まぼろしの翼と共に」は、何回聴いても涙した。こんな音楽があったのかぁ、という感じでこのテープを聞きまくった。ところで、どうしてこの後クラレンスホワイトにつながったのかというと五つの赤い風船でギター
五つの赤い風船75
五つの赤い風船
を弾いていたのが、中川イサトさんという人で当時、僕はギター少年?(今でも自称ギター少年だが、実態は明らかにされてない)と自称していた僕にとって中川イサトさんのギターフレーズはとても新鮮に感じられた。今では日本を代表するフィンガーピッキングギターリストであるが、僕は、彼のフラットピッキングに興味があった。情報が前後してしまうかもしれないが、中川イサトさんの「ミスターギターマン」というギター教則本を買い、その中に彼のお気に入りミュージシャンが書かれていて、Happy&Artie Traum、Clarence White、Bill Keith、Ry Cooder その他多数。 それからというものは、ご想像通りということで中川イサトさんのアルバムと関連アーティストのアルバムを探しては聴き、見つけては買いの毎日で
ミスターギターマン
ミスターギターマン
あった。「クラレンスホワイトを初めて聴いたアルバムはどれだ!」と言っても、これもとても難しい。ディスコグラフィーにある中の1枚には違いないが、断定できない。おそらく、「Apparachian Swing」か「Muleskinner」のどちらかではないかと思う。この2枚は、僕にとっての永遠の名盤であり、愛聴盤とも言える。
Apparachian Swing
ApparachianSwing
Muleskinner
Muleskinner
この2枚は、サウンド的にも異なり前者は「The Kentucky Colonels」時代のインストゥルメンタルアルバムでブルーグラス色たっぷり。クラレンスホワイトの火の出るようなギターが聴ける。個人的には、「I Am Pilgrim(私は巡礼)」が大好きである。後者はアコースティックな曲とロックな曲が、程よく混じった凄いアルバムである。メンバーもリチャード・グリーン、デビット・グリスマン、ビル・キース、ピーター・ローワンそしてクラレンス・ホワイトと超豪華セッションアルバムになっている。このアルバムの中では、「Footprints in The Snow」をNo.1としたい。これらのアルバムがきっかけで次々とクラレンスのアルバムを集めだした。クラレンス・ホワイトのギターの何に惚れたのか? というと「早弾き?」じゃないかと思う。じゃぁ、ドック・ワトソンやトニー・ライスも早弾きに関しては文句のつけようが無いけれども、クラレンスは更に「シンコペーション」を絶妙に加えてる。ピックだけでなく、指を使っての魔術師みたいなメロディーとリズムに圧倒されてしまう。そこに惚れてしまったのである。また、アルバム「Muleskinner」でも聴けるが、クラレンスのエレキギターテクニックも魅力のひとつでストリング・ベンダーなるものを開発し実際に演奏のときに使用している。このストリングベンダーの特集が「Bare Back」誌にのっていて
Bare Back
Bare Back
自分でも製作しようと思ったりしたが、下手するとテレキャスターを1本駄目にしてしまう危険性があるので断念した。有料で改造してくれるショップもあったが、金銭的な事情で諦めた。クラレンス・ホワイトは、ケンタッキー・カーネルズのブルーグラス時代からからロックグループ「The Byrds」へと進化(変化)を見せたが、それでも僕はクラレンスの魅力を見失うことは無かった。バーズでは、沢山のアルバムを残しているが個人的に好きなのは「
DR.BYRDS&MR.HYDE
DR.Byrds &
MR.Hyde

Sweetheart
of The Rodeo
Untitled
Untitled
 
Dr.BYRDS&Mr.HYDE」、「Sweetheart of The Rodeo」、「UNTITLE」である。クラレンス・ホワイトを語るには以上の5枚のアルバムを用意すれば事が足りるのか。いやぁ、全然足りない。最近は、音声だけではなく映像でクラレンスに会えたり出来るのでこれまた嬉しいかぎりである。まず、最初に初めて動くクラレンス・ホワイトにお目にかかったのが「Muleskinner Live」のビデオだった。出る出るといわれて何年待っただろう。発売が確定したときに直接海外へFAXし注文したのを覚えている。そのときは必死だったに違いない。その後CD−ROMも発売された迷わず買ってしまった。もう1本のビデオは、最近になって発売された物で前半がクラレンス・ホワイトのギターワークショップ、後半がグラム・パーソンズのライブ。どちらもファンにとっては

Muleskinner

Together
again
ヨダレ物である。Together Againの方はワークショップということもあり、ギターのアップを多用しているので、今まで想像の世界(僕としては)であった指の動きやピックの動きが克明に映し出されている。まぁ、ここまで見れたからと言って、簡単に弾ければ苦労はしないわけで、僕も何度となく挑戦したが、結果は話すまでもない。 そんなわけでクラレンス・ホワイトが参加してれば買うし、映っていれば買うしでこれまでレコード、ビデオ、雑誌、Tシャツなどがあるが、現在は情報の入手が難しいため、思うように集まらない。そんなスランプもあったが、気長にやるに限ると最近は思っている。プライベート盤に関しては、ほとんど持っていないのでこれからはその辺を中心に探してみたいと思う。いずれにしても中古のLPレコードを扱っている店が最近めっきり減ってきているように思うが、新宿や御茶ノ水あたりでは、まだまだ十分とまではいかないが、入手可能である。但し、こまめにチェックしに行かないと珍しいアルバムはすぐに売れてしまう。これは、昔も今も変らない。クラレンス・ホワイト専用のホームページがあるので最後に紹介しておこうと思う。作者の方 とは、以前何度かクラレンスの情報をいただいたりしてお世話になっている。僕の聞いたことも見たことも無いアルバムが多数紹介されているのでとても参考になり、今でも時々訪れるようにしている。http://www.urban.ne.jp/home/koa7/byrds.htm 今のところクラレンス・ホワイトを超えるギタリストにお目にかかっていない。でも、それは自分自身それに出会おうとしないからだと思う。

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