巡礼の地 サンティアゴ デ コンポステーラ

2002年2月10日

ガリシア地方で最も有名な地がサンティアゴ デ コンポステーラ(Santiago de Compostela)です。「サンティアゴへの道」(Camino de Santiago)と呼ばれる巡礼の道がフランスとの国境でありますピレネー山脈からつながっています。パンプローナ、ブルゴス、レオン、アストルガを経てサンティアゴ デ コンポステーラに至る距離は800Kmもあります。昔は 王族、貴族、修道士、商人、農民とあらゆる階層の人々がこの道を歩いて 巡礼の地を目指しました。私たちもレオンでは多くの巡礼者がラ コンチャ(La Concha)と呼ばれる帆立貝を首から下げ、そして杖をついてサンティアゴ デ コンポステーラを目指す人々を多く見かけました。車でガリシア地方をドライブしていると道中で多くの人々がこのスタイルで歩いていますから見分けがつきます。またある人々は自転車で目指す人々も見かけます。

私たちはラ コルーニャ(A Coruña)から夕方 サンティアゴ デ コンポステーラに入りました。意外と小さな町でありますから、ドライブしていると遠くから 大聖堂(Catedral)を望むことができます。取り敢えず中心地 そして 大聖堂に近い所で宿泊先を探さないといけない。偶然 眺めの良いフェラドゥラ公園(Paseo de Ferradura)を走っていたら 駐車場があり またその周辺には多くのホテルやオスタルがあり また大聖堂にも近いということでこのあたりに決めることとしました。マリアと宿泊先を探すが意外と満杯が多い。やはり 夏ということで 巡礼者、観光客が多いということです。私たちは 8,000ペセタ(約48ユーロ)の部屋を探し当てました。左の写真フェラドゥラ公園の壁の下あたりに位置しています。車で行くと本当に駐車場の確保が観光シーズンには大変です。取り敢えず公共の駐車場に入れてそれから宿探しをお勧めします。その夜は まずはライト アップされた大聖堂を見ようとオブラドイロ広場(Plaza del Obradoiro)を目指す。どこからでも大聖堂が見えますから 道がかなり複雑に入り込んでいますが とにかく 大聖堂を目指せば なんとか辿り着くことができます。夜は 人も少なく 神秘的な大聖堂を目の当たりにできます。私たちは しばらく広場の中心でたたずんだ後、広場の横に建つパラドールの敷地内にあるオープンレストランでビールを飲んで 大聖堂を眺めつつ 今日の疲れを癒す。このパラドールは元々15世紀に建てられた王立病院ということで 建物自体が歴史的建造物です。将来はこんなパラドールに泊りたいなと思いつつ後にしました。

翌日は大聖堂をじっくりと見学することとなりました。右の写真は大聖堂の側面から搭を撮ったものです。私たちが当地を訪問したのが6月ということで 多くの巡礼者、観光客が当地を訪れていますから、まずまずの混みぐあいでした。
大聖堂について説明します。初期ロマネスク建築の集大成とも言え1071-1152年に僧正ディエゴ・ベラーエスによって建立されました。かつては ここで聖ヤコブ(スペイン名サンティアゴ)の遺骸が発見され、その上に小さな教会が建てられていたと言われています。それをアルフォンソ3世が改築して、さらに前述の僧正が大聖堂へと大改築したのです。地下にローマ時代の墓が確認されており、遺骸もしっかりと銀製と思われる棺に納められています。
正門から階段を登り 扉を開け聖堂内に入ると200体以上の聖人像を刻んだ門に迎えられます。これが 栄光の門(Portico de la Gloria)と呼ばれ 名匠マテオによって12世紀に造られ 現存するロマネスク様式の最高傑作と言われています。中央の柱の上部にサンチャゴの像が彫られその柱の下部で5本の指のくぼみとなって白く浮かんでいる部分があります。これは 巡礼者が長旅の後 やっとサンティアゴ デ コンポステーラに着き、サンティアゴへの祈りをささげた印です。千年近く 当地を訪れた巡礼者がこの白いくぼみに触ってきたのだと思うと歴史の長さを感じさせてくれます。私たちが訪れた時も長い行列が出来ていました。 私たちは 帰りがけの空いているときを見計らって この白い指の跡に触れました。
聖堂の正面を進み主祭壇に向って進む。そうすると交差廊に辿り着く。ここではサンティアゴ の祭の期間中 大型の香炉(ボタフメイロ)が回廊にぶら下げられ 左右に大きく振られます。テレビでは見たことはあるのですが、その空間の広さに驚かされます。香炉は 見られなかったものの(大聖堂横にある博物館に陳列されています。)、荘厳な気分になります。主祭壇は黄金の様相で圧倒されます。正面には聖ヤコブの像が鎮座されています。祭壇を裏側へ進むと聖ヤコブに触ることのできる階段があり 長い列が続いています。階段を登り聖ヤコブ像の裏側に辿り着くと聖ヤコブ像のマント部分を抱え そしてキスをします。私とマリアも階段を登り儀式に参加しました。また 祭壇の横側から地下に進む小道があります。ちょうど祭壇の真下に聖ヤコブの棺が安置されています。銀色に輝くまばゆい棺です。巡礼を終えた人々は こうした儀式をおえ、巡礼が終わったことを実感するのです。



大聖堂見学を終え、周辺に立ち並ぶ建物を探索することになります。左の写真は 大聖堂の後ろに広がるキンターナ広場(Plaza de la Quintana)で 大聖堂を背景に撮ったものです。このあたりには サンティアゴ デ コンポステーラが大学の町であることを実感させてくれます。それは 多くの大学生がたむろしているからです。夜になれば ミニコンサートが行なわれており楽しく過ごせます。階段を駆け上がるとそこにペラヨ修道院(Convento de S. Pelayo)が正面にそびえます。中に入ると様々な展示物を見ることが出来ます。修道士の聖服、書物、祭壇に飾られる様々な聖具が並べられており、中世を感じさせてくれます。こちらは観光客が少ないから こちらの分野に興味のある方にはお勧めです。大聖堂周辺を一周したら こんどは 大聖堂の側に建っている付属博物館を見学することをお勧めします。そこでは 例の 香炉をみることが出来ます。また 歴史的な陳列物が数多く並べられており、それは ローマ時代から中世にかけての貴重な資料であり、人々の生活の様子がうかがいしれます。

右の写真は付属博物館からオブラドイロ広場(Plaza del Obradoiro)を撮ったものです。右側の建物がパラドールで左が市庁舎(ラホイ宮殿)(Ayuntamiento(Placio de Rajoy))です。もちろん 市庁舎として使われています。写真のとおり すぐ近くに山というより丘が見渡せることが出来、この町が意外と小さな町であることがお分かりと思います。この町はこの大聖堂を中心として広がっており また大学の町 つまり学生の町であり、昼間はもちろんのこと 夜には 大聖堂周辺に多くのバル、レストラン立ち並び飽きることはありません。ガリシア地方ということで ここは魚介類を食べるしかない。カキ、イセエビ、タイなどの魚介類が水槽で泳いでいます。意外と日本と似ている。イセエビはちょっと高いので私たちは ささやかにカキと白ワインで舌鼓を打つこととなりました。

次回は さいはての地 フィニステレ(Finisterre)を目指し、その後 大西洋岸のリアス式海岸を下り、ビーゴ(Vigo)までを紹介する予定です。お楽しみに。


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