ピコ デ エウロパ山麓散策

2001年10月10日

ピコ デ エウロパ(Pico de Europa)は スペイン北部地方の カスティージャ イ レオン(Castella y León)、アストゥリアス(Principado de Asturias) そしてカンタブリア(Cantabria)の地方境にまたがる山脈地帯です。私たちは ガリシア地方の旅行を計画したのですが、まず マリアの故郷であるレオンに滞在しており、そこの観光案内所を訪れてみたら、そこに素晴らしいパンフレットが置かれていました。それは スイスアルプスを思い出す雪を抱いた素晴らしい峰がその表紙となっており、これは 一度訪れなければと思い付きました。レオンからはまず北部ピコ デ エウロパに進み そして そこから海に出て 海岸線を西に進めば ガリシア地方にたどり着く。まずは ピコ デ エウロパを目指そう。

ルートとしては レオンから まず北東に位置する システィエルナ(Cistierna)を目指す。ここまでは 典型的な カスティージャ イ レオンの草原が広がります。そして ここを通り過ぎると徐々に前方に山々が迫り 山岳地帯へと入り込みます。しばらく走ると大きな湖に出ます。この湖は人造湖のようだが、風景とマッチングして雄大だ。その後は山岳道路となります。前方に雄大な峰が迫り、峠を数回越してポサダ デ バルデオン(Posada de Valdeón)を目指す。細い車一台しか通れない道を進む。道路の下は崖という 私にはとても不安な道が続きます。帰りにもこの道を通らないといけないと想像すると気が重い。そんな思いをしながら、とにかく 道が途切れる一番奥の村落まで行く。 左の写真が私たちの泊ったオスタル(Hostal)で ここが登山とかトレッキングの出発点となっています。周りは雄大な山が迫り、前には 山からしみでた水が滝を形成しています。その眺め、音とスペインを想像させない空間がここにはあります。このオスタルは一階がレストランで二階が部屋となっています。そしてオスタルの前庭は野外レストランとなり 多くの登山、トレッキング客がのんびりと食事を楽しんでいます。私たちもここでまず昼食。名物料理は 鱒料理です。鱒のバター焼きが出てきた。これはなかなか美味です。鱒とワインを少しいただき ドライブの疲れを癒す。そしてトレッキングに出発です。

トレッキングコースはいろいろとあるようです。私たちはここには1日しか泊らないから 最も人が行くコースを選ぶ。また 戻ってこないといけないから 往復4時間位にする。けっこう この6月は既にトレッキング客は多い。反対側のカンタブリアに泊れば 一方方向で済むが車があるからどうしようもない。爽やかな風が心地よい。右の写真は 景色の良いところで撮ったものです。渓谷の間を通って行くという道です。奥に峰が見通せて 本当に雄大だ。このあたりは水源が豊かなようだからトレッキングの道沿いに水路が走り、それは カスティージャ イ レオンへの農業用水になるらしい。スペインは水が悪いと一般的に言われています。しかし このあたりは 自然な水が山から湧き出て来て 美味しい飲み水として使われています。でも トレッキングコースでは ボトルの水を持って行くことをお勧めします。道はかなり整備されており 危険な所は余りない。もちろん 石だらけのでこぼこ道はあります。そして トンネルの道は 水がたまり、また天井からは 水がしたたり落ちる。そして電灯もついていない。また 途中で渓谷を横切る橋があるのですが、高さが100メートルはあるのではと思うほど それは 身をすくめます。また この道は 山羊の通り道でもあり、糞が結構落ちている。若者の中には この道をマウンテンバイクで行く者がいた。少々整備はされているが 一部危険だ。日曜日であったせいか、学生のグループ、家族ずれ、カップル、年寄りとひと様々だ。飼い犬を連れて トレッキングしている人もいる。途中で昼食をしているグループがいましたが、スペインでは 昼食にボカディージョ(Bocadillo)と言ってフランスパンを縦に半分に切り、中に卵焼きのトルティージャ(Tortilla)や生ハム(Jamón)を挟んだ サンドイッチを食べます。皆さん本当に美味しそうに食べています。私たちはもうお腹に入っているから 大丈夫です。2時間ばかり行って 引き返す事にする。同じ道を戻るのですが 面白いことに 風景の印象が異なります。6月は日照時間が長いから 10時までは明るい。9時には オスタルに戻り 外の芝生でシエスタです。周りでは キャンピングの人達が 沢で行水です。これはちょっと寒いのでは。駐車場で車のプレートを見ると ポルトガル、フランス、ドイツの車を見つける。ここは 多分 ヨーロッパの隠れ家的登山、トレッキングの名勝であるのでしょう。

シエスタの後、シャワーを浴び うまいビールを飲む。目の前に広がる雄大な景色を見ていると 疲れが吹っ飛びます。明日は 長距離だから 早めに休む。
翌日は アストゥリアス地方のカンガス デ オニス(Cangas de Onís)を経由して海岸まで出る予定です。このあたりは どこを走っても風光明媚だ。左の写真はアストゥリアスに向かう峠の手前で撮った写真です。谷あいの森の中に村落が点在する。ここが カスティージャ イ レオンであることを忘れさせてくれる風景です。風景だけからは スイスではないかと連想させてくれるほど このあたりは 緑が豊富です。どことなく 長野県の山の中を走っているのでは 錯覚させてくれるほどです。ピコ デ エウロパは日本で出版されているガイドブックにはどこにも紹介されていません。しかし この地に足を踏み入れると スペインの観光地とは全く異なった自然と親しむことが出来、心が和みます。日本人にとって濃い緑は何よりも元気づけてくれます。

次回はカンガス デ オニス経由 ヒホン(Gijón)そしてカンタブリア海に面した村や浜辺を紹介します。


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