D-Technique

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 出来利弘氏が主催する、座学によるドライビング講座。初心者、初級、中級の3コースがあり、月2回×10ヶ月の20回で1コースが終了する。その中の一つを紹介する。

 ブレーキは最初に100%の強さで踏む。ブレーキシステムにはいくつもの遊びがある。マスタシリンダーの動き、ブレーキホースの膨らみ、ローターのゆがみ、タイヤのよじれ。最初に100%の力をかけて遊びをすべて出してしまい、力を抜きながら微妙なコントロールを行う。ただし、100%の力をかけるのは一瞬である。次の瞬間から減速のコントロールが始まるが、遊びが無くなっているのでリニアに反応する。遊びが元に戻って行くのは、微妙なコントロールが必要ないほど踏力を弱めてゆく時である。
 踏力を強めているときにタイヤのロックを感知しても、そこから力を抜く動作に移るのにタイムラグがでてしまうが、力を抜いている時に感知したのならば、その動作を早くすれば良い。また、遊びのためにブレーキを踏んでから実際に効き始めるまでにタイムラグがあるので、車が水平姿勢になるのを待つ必要はない。