指導物語      1941.10
戦線で機関車を運転する鉄道隊の兵士の内地での訓練を描いている。
藤田は愚直に訓練をこなす佐川兵士を演じる。
国鉄の協力のもと実際に撮影用にSLを走らせ、駅の看板に御宿や佐倉といった駅名が見られる。
ラストで佐川は戦線へ出兵していくが実際に映画公開後の2ヶ月後に真珠湾攻撃と太平洋戦争に突入していく。藤田も共に軍人俳優として歩み始める。
          

ハワイ・マレー沖海戦     1942.12
兵士を目指す若者たちの訓練、真珠湾出兵までを描く。
藤田は訓練学校の教官を演じている。
円谷英二の特撮シーンが有名な作品。
詳しくはこちら日のあたらない邦画劇場
    作品入手法      

姿三四郎       1943.3
 黒澤明第1作目監督作品、富田常雄原作のこの作品により姿三四郎は藤田の最大の当たり役となる。 
こぼれ話    前半の名場面月夜の池の中で蓮の花が開くシーン、この場面は原作にはない黒澤の創作。このシーンにどの様な想いを込めたのだろうか。
後半のクライマックスの檜垣との決闘の前に風の中歌う三四郎、風の音でよく聞こえないが、田原坂という歌である。田原坂については熊本日日新聞の記事をご覧ください。

熱風           1943.10
太平洋戦争下の時代を背景に溶鉱炉に携わる産業兵士たちの戦いを描く。
撮影は八幡製鉄所。戦時下の鉄の生産増強をテーマにした戦意高揚映画。
藤田は一本気な班長柴田を演じる。
       

加藤隼戦闘隊    1944.3
藤田は実在の人物戦闘隊隊長の加藤建夫中将を演じた。この作品によって軍人俳優藤田進が決定的となった。
陸軍省の全面協力のもと東宝が勢力を掛けて製作した力作。

    

雷撃隊出動     1944.12
「ハワイ・マレー沖海戦」「加藤隼戦闘隊」と共に山本嘉次郎監督、円谷英二特撮監督の作品であるが敗戦色が濃くなる時勢を反映してか相当作風が異なる。実際雷撃隊とは神風特別攻撃隊(特攻隊)のことであり、特攻の場面ではBGMが悲しみに満ちている。
藤田は海軍少佐を演じる。
   

続姿三四郎   1945.5  
姿三四郎のヒットにより東宝は続編の製作を計画する。黒澤は後に「やる気はなかった。」と公言しているが結局押し切られたようだ。
内容は前作から数年後のまさしく続編となっており、師匠の矢野正五郎に大河内傳次郎、和尚に高堂国典、小夜に轟夕起子、檜垣源之介に月形竜之介と主要なキャストは変わっていない。前回登場した志村喬演じる小夜の父村井半助は死亡したことになっている。 

    



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