♪Column - 極私的JAZZCD評 トロンボーン、早島大祐によるジャズCD評。

第6回(2004.6.12) - ROBERT JEANNE ”BLUE LANDSCAPES”(IGLOO、2003年)

 

Sorry No Image

 

CDが売れない中、CCCDとか輸入盤規制法とかろくな仕事をしない音楽業界にあって、小売業界では頑張っている人もいるらしい。難波のタワーレコードの試聴機のすみにひっそり置かれていたのがこの作品で、ジャケットが深海の青の渋いモノトーンであること、ヘイデンの「ファーストソング」をやっていること、そして共演が澤野から復刻されたミシェル・ヘール(p)であること(ちなみにドラムもそのアルバムの人)、など隠れ名盤の必要十分条件をびっちり満たしています。きっとリストラで仕事一杯一杯の中、こういうのをセレクトしてくる職人魂には感心させられる。なので普段は1300円前後のものしか買わない私も、心意気に感じて2500円でかっちゃいました。聴いてみると音はアル・コーンみたいな硬質なとこがある。ジャケ写を見ると、ええ歳なのにも一つ売れてない感じがするのも、ある意味納得の武骨さ(笑)。でも、Dの「ビートリス」Eの「サムタイムアゴー」などいぶし銀ならではのミドルテンポでいい味出してて、なるほどの好盤。

 

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