銀色
銀色-完全版-
2001年8月31日 ねこねこソフト発売
評価:[A-3A-2A-3A]

――かつて、
銀は月からこぼれ落ちた雫を集めて作られた言われてきた。
これはそんな、
…どんな願いも叶うという銀の糸のお話し。


<動作環境&情報>
OS: Windows95/98/Me
CPU: MMX200MHz/PenII350MHz
メモリ: 32(64)MB
ビデオ: 640×480×16bit
音源: PCM
HDD: 5MB/1.5GB(DVD版)
DirectX: 8以上

銀色タイトル
コメント
システム:A
オーソドックスなAVG。基本的な機能はだいたいついてます。
みずいろと同じメーカーだけあって、機能的にはみずいろとほとんど変わりません。
オートモード、イベントシーン再生など、まあ、だいたいみずいろのシステムをAにしたのと似たりよったりの理由です。
安定度もいいし、とくにけちをつける所はほとんどない感じです。

まあ、あえて言えば、そろそろ画面エフェクト等にも力を入れてほしいですな。
君が望む永遠や月陽炎クラスがあればもう文句なしなんだけどね、ほんと。
シナリオ:3A
はじめに、ここに書くのはネタばれを含んでいますので、それでもいいという人は見て下さい。

5章構成の物語となっており、全て、銀の糸が絡んだ物語になっています(当然ですが)。
旧銀色をやっていないのでなんともいえませんが、おそらく断章と最終章(4章ではなく)銀色、つまり石切(いさな)関連が新しく追加されたんじゃないでしょうか、たぶん(あと名無し少女ちゃんの生い立ちネタ)。
まあ判断の基準はCGが新しめかな、っていうだけですが(ぉ

一応各章についてコメントを。
第一章「逢津の峠」について。
かな〜り暗い物語です。といっても全体的に暗い話なんですが、このゲームは。それでも名無しの少女の運命はえらく悲しいものとなっています。
名前のないこと、生きるということ・・・そして生きた証し・・・。共に過酷な運命にもてあそばれる二人の生き様はもう涙無しでは(ぉ
実は5章で名無しの少女の生まれが書かれますが、もうなんていうか、やるせないねぇ、ほんと。

第二章「踏鞴の社」について。
はい、個人的には全章の中でも最高だと思ってます。前半のほのぼの生活から一転、後半の展開はもう涙無しでは無理です、マジで。
日記でも書いたんですが、個人的にこういう話は嫌いな部類なんです、どっちかっていうと。
本当は主人公がやろうとしたように狭霧を連れ出してほしかったんですが、狭霧の話を聞いてると止めることはできませんよね、ほんと。狭霧は本当にええ娘や(笑)。
とにかく、このゲーム中最強に泣けます、この話は。

第三章「朝奈夕奈」について。
・・・ね〜ちん恐いです(苦笑)。実はこの話だけ微妙に一連の流れからはずれている気もしないではないですが。
この話では家族の絆、姉妹の絆が描かれてます。というか、朝奈の健気さが見ててつらいですな。
ただやはり、先の第二章があまりにも強烈だったので、泣きという点ではかなり低いです。ね〜ちんがインパクトありすぎるともいいますけど。
あとねぇ、朝奈の声って雪希なんだよねぇ(笑)。どうもそっちのイメージが強すぎて(苦笑)

第四章「銀色」について。
銀の糸の生まれを書いた過去編と現代編の同時進行です。個人的には現代編はいまいちです(苦笑)。唯一ハッピーエンドなんですがね(苦笑)。
それに比べて過去編はいいですね。最後の運命を知ったうえで銀の糸を作る主人公とそれを助けるあやめ。そして二人の想いは・・・第五章につづきます(笑)。
実際のところ、第四章の終わり方はかなり中途半端です。いや、これで終ってもいい話なんですが、やはり結末はみたいですよねぇ(苦笑)。

というわけで第五章「錆」について。
基本的には第四章の続きですが、その前に、第一章の名無し少女の生い立ちが書かれます。これ見た後で一章やるとまたやられそうだな(ぉ
第四章現代編の続きはハッピーエンドで終ります。はっきりいってこの物語唯一のハッピーな終わり方ですな、ほんと。
それに比べて過去編の続きはもう強力です。ここではじめて銀の糸に込められた想いと本当の意義が分かりますが、それでも悲しい結末には変わりありません。
なんと言うか、本当はこういうのに頼らずに自分の力で切り開いていくものだと・・・

断章と最終章。
石切関連について。
実は上で文章を止めたのは、この石切がいった言葉が心に残っているからです。
そう、運命を切り開く力のない弱い者は何を頼ればいいのか。そのために銀の糸の力を使うのはどうなのか、ということです。
確かに分かりませんよねぇ、実際のところ。最後は石切は琴にたくしましたが、難しいところです。
そして、なにより銀の糸の力で石切は・・・いや〜、どうなるんでしょ、この後。

さて、つらつら感想書いてきましたが、なにせ暗いです、泣けます。そんなんばっかりです。
なので、ハッピーエンドが好きな人や暗い話嫌いな人はやらないほうがいいです。
でも、やったら確実に感動できるのは保証します。なんというか、ほんとみずいろとは正反対ですな。せつないところは似てますが。
ビジュアル:2A
基本的には1年前の旧銀色のCGの流用です。なので、さきにみずいろやった私としては若干違和感がありますが、別に悪くはないです。
さすがに質は落ちるのはやむを得ませんがね(といってもかなりの手直しがはいってますが)。
新規CGは石切関連が主だと思うんですが、なにせ旧作やってないのでなんともいえません。
一枚絵は奇麗です。立ち絵パターンが若干少ない気もしますが、まあしかたないでしょう。
旧作のCGだけならAにするとこなんですが、新規画像とおまけの画像等を考慮して2A(みずいろと同じ)にしておきました(笑)
清香
サウンド:3A
OPはもう、雰囲気に合いすぎて、暗いです(笑)。というか、いい意味でOPののりじゃないです、この曲は。
しかし、OP、ED曲は雰囲気とは本当に上手くあっていていい感じです。曲もいいですしね。
そして何より、今回サウンドが3Aなのは、BGMでいいのが非常に多いです。
若干暗めのものが多いですが、まあそれは物語上仕方ないこと。どの曲もいい出来です、ほんと。
個人的には「夕化粧」あたりがいいですね〜。本編と相まって最高ですな、泣きそうですよ(苦笑)。
総合
泣けます、ほんとに。さすがにAIRを超えることはないですが、それでも相当きます。
逆にちょっと暗すぎるという感じもしますが。泣きゲー好きな人にとっては最高かと。
基本的にハッピーエンド好きなんですが、それでもこの高い評価をつけたということはかなりよかったということです、はい。
あと、話が暗いだけにクリア後のおまけはほっとします。

あやめや出てきた人たちがみんな幸せになれるよう願ってやみません。
攻略とおまけ
おまけは特になしです。

攻略はかなり簡単です。ほとんどの選択はすぐわかるでしょう。というか、どちらでもあまり関係ないのもありますし。ので話を進めるのは非常に簡単です。
たぶん、CG回収で問題になるところがでてくるでしょう。
第三章の夕奈エンド(朝奈エンドがtrueだと思われ)と第四章のバッドエンドでCGが回収できます。
第三章夕奈ルートにいくには、ね〜ちん変化後の選択肢で、否定するか首を縦にふるかが問題で、前者だと朝奈、後者だと夕奈に行きます。
といってもその後の選択肢もちゃんと選ばないとだめかもしれませんが(ぉ
第四章は好きか友達かってとこですが、まあ、すぐわかりますよね(ぉ
まあ、なにせそんなに難しくないので、物語りを楽しむのが吉かと。

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