白詰草話
"EPISODE OF THE CLOVERS"
白詰草話
2002年7月5日 
Littlewitch発売
評価:[2A-A-3A-3A]

過去の記憶、追加された24対目の遺伝子
それぞれの思惑、そして深まりゆく謎―――


<動作環境&情報>
OS: Windows95/98/Me/2000/XP
CPU: MMX Pen 166MHz/Celeron 400MHz
メモリ: 64MB/128MB
ビデオ: 800×600×16bit/800×600×24bit
音源: PCM、ボイス無し
HDD: 1.0GB
DirectX: 6.1以上


シナリオ: 大槍葦人/古我望
原画: 大槍葦人
エマ
コメント
システム:2A
基本システムはAVGです。
基本的なものはだいたい装備されていますが、後述する新システム(FFD)の都合上、バックログはできないものとなっていますね。
あと、これまたFFDのためか、CG一覧にのるCGが前画面表示された時だけのものになり通常部分での登録がないという仕様になっています。
これはできれば、全てとは言わないまでも、特定の部分だけでも表示して欲しい気がします。

しかしまあ、安定性その他も満足いくもので、おおむね良好だったといえるのでは。

ただ、そんな基本的なシステム部分を補って余りあるシステム(表現)、フローティングフレームディレクター(FFD)を特筆すべきでしょう。
ここに上げてあるCGでも多少わかると思いますが、端的に言えば動く漫画、というべきでしょうか。
もちろんこういった表現方法が過去にないわけではないんですが、これはさらに進化させており、各コマに様々なエフェクトをかけることが可能になっています。
これだけだと大したことないように感じるかもしれませんが、やってみればそのすごさを堪能できるでしょう。

また、これだけ複雑なことをやってのけるわりに、動作が非常に快適でテンポもよく、その上比較的動作環境が低いのも好感が持てます。
これで声があれば完璧なんですけど(ぉ

そういえば、大槍葦人氏は漫画も書いていたので、そういったところからこのシステムはきているのかもしれませんね。
シナリオ:A
時は2008年、東京。
謎の研究機関「古痕」において、一際異彩を放つ津名川宗慈。
彼はその研究段階において、エクストラと呼ばれる24対の遺伝子をもつ3人の少女を創り上げる。
そして彼女達の存在とその能力が知られた時、さまざまな人の思惑が螺旋を描き、終焉へと向かっていくのであった・・・。

とは、私が考えたキャッチコピー(一部引用が入ってますが)ですが、あらすじ(にもなってませんがこれ以上書くのもなになので)としてはこんなもんかと(ぉ

話自体は一本道のストーリーです。
TVアニメのように各話にわかれており、OP、ED(ムービー)が各話ごとに挿入されます。
ここらへんは意識して作っているようですね。

基本的に前半は主人公達の日常を、後半から話が大きくなってきますが、哲学なども入ってくるため、多少小難しい話になっているかと。
また、良くも悪くもキャラクターの個性が強く、何を考えているのかよく理解できない人たちがたくさん出てきます(ぉ
他にも前半はともかく、後半、話を大きくしすぎて少し拍子抜けな感じがしますね。
バベルシステム(とそれを利用しようとした人)は少しやりすぎかな〜と。

こういった批判もあるものの、3人娘(エクストラ)達がいい味をだしていて個人的には非常によかったと思います。
こういった一本道の話はストーリーはもちろんのこと、メインのキャラクターが気に入らないことにはどれだけ話がよくてもお話しになりませんから(ぉ

ちなみに、「古痕」などは大槍葦人氏の漫画でも使われており、それが大元になっているのかな、と思いますが、不明ですね(ぉ
ビジュアル:3A
原画もCGの塗りなども非常に出来がよいです。
とくに原画の雰囲気を良くだしていると思います。
枚数は、先に書いた通り登録自体は少ないのですが、全体としてはかなりな量になっていますね。
まあ、立ち絵というものがない分、増えざるを得ないと思うのですが。

ただ、ここにあるCGを見てもわかる通り、もともとがかなり特徴ある絵なので、それなりに好き嫌いがわかれると思います。
大槍葦人氏の代表作(原画)としてはDCの初期作品「北へ。」が上げられますが(当時はNOCCHIという名前でした)、あれが良かったという人には良いのでは、と(もちろん絵的な話で内容は別)。
私はさらにその前の漫画を知っており、その時から好きでしたけど(ぉ

また、OPムービーですが、出来自体はいいのですが、やはり本編と絵が違いすぎるのがちょっと残念。
とはいえ、もともとがアニメ絵に合わないので仕方ないと言えますが(ぉ
透花
サウンド:3A
音楽は非常にいいです。
まず、BGMですが、曲数も多く、雰囲気にあった非常に良いものがたくさんあり、良かったと思います。

しかし、それらを差し置いて、各話に使われるOP、ED曲が非常にいい。
resetという札幌の女性ボーカルJ-POPユニットが歌っているのですが、はっきりいって今年聞いた曲の中でも最高クラスだと個人的には思っています。
OPもEDも雰囲気ばっちりで、いつまでも耳に残る曲。う〜ん、良すぎです。
個人的、今年一押しの曲ですので、ぜひ聞いてみて下さい。
上記リンクから聞く事ができますので。

今のメジャー音楽業界の音楽より遥かにこちらのほうがいいと思う、そんな日のことでした(ぉ

できれば声が欲しかったですな〜(ぉ
総合
新ブランド第1弾ということで、発表されてから発売までかなりの期間がありましたが、それを裏切らない良い出来だったと思います。
特にシステム(表現方法)は目を見張るものがありますね。
もう少し話をわかり易くまとめてくれた方が一般受けしてさらによかったかもしれません。
次はそういう話を作って欲しい気もします。
うまくFFDと連携すればかなりの作品ができると思うんですが。

なんにしても、次回作が期待されます、ほんと。

にしても、フィギュアの出来は最高っすな、ほんと。
できれば、今度は声付きだと非常に嬉しい(ぉ
戦闘
攻略とおまけ?
攻略はほとんどないといっていいでしょう。
基本的に一本道ですので。
そうすると選択肢が何を意味するかというと、基本的にEDだけです。
3人のどれに一番かまうかによってEDキャラがその娘に。
ただし、特殊として3人エンドがありますが、これは3人平等にやっていけばすぐいけますので。

あと、上代とは誰ともしていないことが条件です。EDはありませんが(ぉ

最後に、1周目はどれだけがんばっても特定ED(ルート)しかいけませんので、1周目は気楽にいって下さい。
2周目から上記に書いたことが有効になります(選択肢も増えます)

オマケはなし。何曲か曲紹介してますのでそちらでもどうぞ(ぉ →曲紹介

第1版(2002.09.23) written by fau.
Littlewitch
このHPでは、一部「白詰草話」(c)Littlewitch Inc の素材を引用、掲載しています。
これらの素材の転載はご遠慮ください