円柱形のボディに特殊ラバーの腕。ホスピス病院で目覚めた<ミキ>は、プログラミングされた高度な知識と技術で、
難病の子供や末期がん患者たちを介護すべく活躍を始めた。機械のボディを持ったロボットの<ミキ>は、
ときおり奇妙な記憶が蘇える。それにより<ミキ>は自分が本当にロボットなのか疑問を抱き始める。
僕はホームヘルパー2級の資格を取るために、とある老人保健施設で実習をしたのだが、本書はその実習の帰りに立ち寄った
古本屋で何気なく手にした一冊だ。介護ロボットが主人公のSFで、褥瘡(じょくそう)の好発部位とか、ボディメカ二クスとか、
声かけとか、ヘルパーの講習で習ったりまさに今、実習してきたようなことが書かれたりしていたので、非常にリアルに感じた。
だが、ストーリー的には予想通りの結末で、少し残念だった。とはいえ、その結末に至るまでのストーリーはなかなか感動的でよかった。
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