死者がよみがえる、そんな怪現象が相次ぐアメリカの片田舎で、霊園を経営するバーリイコーンの一族。腹中に一物を持つ者が多い
その霊園で、殺人事件が発生する。事件の中、自らも死者となってしまったパンク青年・グリンは、自分の死を隠しつつ、捜査を始める。
はたして肉体が崩壊するまでに真相にたどり着けるのか?
まず本の厚さに驚く。次に登場人物の多さに驚く。そして彼らが皆、外国人で舞台も外国というまるで翻訳小説
のような様相に驚く。そして何よりも、頭を割られた死者でさえもよみがえるという、推理小説とは思えないその設定に驚く。
と、驚かされっぱなしの本書は、山口雅也氏の長編デビュー作だそうだ。
だいぶ前に買ったのだが、文庫で650ページというけっこうな厚さに尻込みしてしまい、今まで読んでいなかった。
読了した今となっては、「もっと早く読んでいればよかった」と思える。僕と同じように、読まずに避けている人は、
是非読むことをおすすめする。
それにしても山口雅也氏というのは、ホントに日本人なのだろうか。
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