K**大学推理小説研究会のメンバー7人が、合宿のために大分県・角島を訪れた。この島は、建築家・中村青司が殺害され、その死体とともに燃やされた「青屋敷」があった場所である。
さらに角島には、青司が建てた奇妙な館「十角館」があった。7人はそこで寝泊まりをし、推理小説を書く予定だった。ところが、外部からは隔絶されているはずのその島で、クリスティの『そして誰もいなくなった』さながら、
メンバーが一人一人殺されていくのだった。
再読なので、ストーリーもトリックも知っているのだが、それでも十分楽しめる。未読の人は、どうかダマされたと思って、読んでみて。ホントに騙されるから。そんなのあり?という気もするが、見事に意表を突かれ、
妙にすがすがしい読後感なのだ。これぞ新本格、という一品でした。 |