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米山公啓


『多摩の台病院ものがたり』
米山公啓(廣済堂文庫)
笑い2.5点 涙0.5点 恐怖0点 総合3.5点
 地域密着型の病院として発展してきた多摩の台病院。そんな病院に、東城医大から派遣された医者・鬼角。不平不満を 口にしつつも外来を始めた彼は、赴任早々、とんでもない患者に出会う。
 とんでもない患者、とんでもない医者が集まり、とんでもない事件を起こしていく病院のものがたり。

 医者であり、作家である米山公啓のハチャメチャ医療小説。
 そんな医者いないだろ!そんな患者いないだろ!そんな偶然の出会いないだろ!とツッコミどころが満載。 でも医者である米山さんが書いているから、実在の医者や患者の特徴の一部を突出させたようなキャラ設定 なのかもしれない。
 米山さん自身が楽しんで書いている雰囲気があって、読むほうも難しいこと考えずにただ楽しめばいいという 気楽な感じがする。通勤通学にピッタリの薄くて読みやすい一冊。


『多摩の台病院ものがたり2 おどる医者たち
米山公啓(廣済堂文庫)
笑い2.0点 涙2.0点 恐怖0点 総合4.0点
 東城医大から派遣されてきた鬼角をはじめ、医者であり格闘家の風穴や有名な医者に戦いを挑み続ける医者本武蔵、 オペが大好きな催湖など個性的な医者ばかり集まった多摩の台病院。そんな病院にあらたな医者がやってきたり、 東城医大の殿堂教授が出張回診に来たり、さらには市長が視察に来ることに・・・。ハチャメチャ医療小説第二弾。

 前作は、多摩の台病院の登場人物紹介的な面もあったが、近作は小説としてより面白くなり、 笑いだけでなくホロリとする心温まる要素も加わっている。
 それにしても、この小説のどの辺までがフィクションなのだろう。殿堂教授のような権威を振りかざして やりたい放題の医者とか、市民へのアピールのためだけに「やらせ」の視察をする政治家とか、実際に いそうだよなぁ。
 ノンフィクションとしての医者、医療を知るため、次は、この著者のエッセイを読んでみようと思う。


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