狂信的なキリスト信者の母親に育てられた16歳の娘・キャリー。
彼女は、学校ではクラスメートから悪意に満ちたイジメにあっていた。
そして、家に帰ると母親の狂信的信仰の被害にあっていた。さらに彼女
には、女性特有の身体の変化が現れ、精神的にも肉体的にも極限状態に
まで追いつめられていた。そんなとき、身体の変化にともない彼女には
TK(サイキック)能力が開花し始めていた。
最初のうちは、気持ちが高ぶると勝手に発動してしまっていたが、
そのうちその能力をコントロールできるようになっていった。しかし、
そのことが、彼女が住むチェンバレンの街に史上最悪な大事件を引き
起こすことになるのだった。
この『キャリー』は、ホラー界の巨匠・スティーブン・キングの
デビュー作なのだそうだ。デビュー作にしてこれほどの怖さ。僕は、
キングの作品を読むのはこれが初めてだが、何となく今後キングに
ハマッてしまいそうである。最初は、本文の間に、新聞記事、書籍、
調査委員会の記録などが挿入されている独特の構成にとまどった。
しかし、読み進めていくうちにそんなこと気にならないくらいドップリ
とハマッてしまっていた。総合評価も★5つにするか4つにするか
迷ったのだ。一応4つにしたが、限りなく5つに近い4つである。
また、『キャリー』は、映画化もされているそうだ。
ぜひこの世界を映像で見てみたいものだ。 |