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原田宗典


『わがモノたち』 原田宗典(新潮文庫)
笑い3.0点 涙0点 恐怖0点 総合3.0点
 初めて8ミリカメラに出会った日、カラーテレビが家にきた日、ネクタイを締めた日、ワープロを買った日、フルーツ消しゴムを食べた日。 など、”よく覚えてるなぁ”と思わず感心してしまうほど、昔のちょっとした思い出まで書かれているエッセイ集。
 文体が、椎名誠さんとよく似ている。笑わせるエッセイを書くとなると、こういう文体にならざるを得ないのだろうか。
 通勤・通学など、ちょっとした空き時間に読むのに最適なエッセイ。どっしり腰を据えて読むには物足りない・・・。


『買った買った買った』 原田宗典(新潮文庫)
笑い3.5点 涙0点 恐怖0点 総合3.5点
 著者が日々の生活のなかで購入したモノを題材にした買い物エッセイ。
 「水飴時計」「宮沢りえ思春膏」「イタリア製歯ブラシ」など珍しいモノから、「電球」「フィニッシュコーワ」「ティッシュペーパー」など 平凡なモノまで、様々なモノについて3ページほどのエッセイを書いている。最初、小説と比べたらずっと簡単な仕事 だろうなぁ、と思っていた。でも読み進めるうち、3ページの間に笑いを入れて、効果的なタイトル付けて、 うまくまとめるというのは、なかなか大変なのでは?と思うようになっていた。
 それにしても原田氏は、自分の子供にかなり甘いようだ。たびたび、子供にねだられるままに欲しいモノを買ってあげている シーンがあった。まあエッセイを書くための出費と思えば何ともないのだろうが、しつけとしてはどうだろうか。と、 他人事ながら気になってしまった。
 それともうひとつ、ドクター中松のフライングシューズが3万9800円もするとは知らなかった。さらに、原田氏が、 それを買ってしまったのには驚いた。


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