時代に反比例したレーベル。
それは正しくAnarchist Recordsのことである。
周りに振り回されない、「俺達は俺達だ」という思想を持っているバンドが沢山集まったら、とてつもなく凄い事ができるに違いない。
そう確信を持ち、当時保守的だったシーンをぶち壊してやろうと思ったKENZIは、d.p.s結成と同時にAnarchist Recordsを発足させた。
“Anarchist”という名前を付けたのは、KENZIの中のロック・バンドの価値観というのが暴力的で私生活も危ないというアナーキストな姿であるから。
そういう気持ちを自分も持とうという想いがこのAnarchist Recordsには込められているのだ。
「面白い人間だな、一緒にやったら楽しいだろうな」。
これが仲間を誘うきっかけとなる。
音楽性云々というよりも、人間性重視。
真直ぐな道よりも、茨の道を歩いてみんなで苦労しながらバカ騒ぎしている方がいい。
その方が、年を重ねてみんなで集まった時に「あの時はこんなことがあって面白かったな」という思い出話が沢山できるから。
Anarchist Recordsは、こういう人間達の集まりなのだ。
器用でないからこそ、何をやるにも一生懸命で、周囲の目を気にすることなく自分達のやりたいことを精一杯やる。
どんなに壁が高くても、どんなに波が激しくても。
今日も彼等は暴れ狂う。
そして、誰にもそれは止められないのである。
時代に反比例したレーベル。
それは正しくAnarchist Recordsのことである。