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私と高田さんとの出会い 〜本格焼酎に初めて心惹かれた瞬間〜 それは2000年の一月こと、酒屋仲間との新年会に参加した時、懇意にして頂いている仲間から『絶対に連れて行きたい球磨焼酎のお蔵元があるんだが、一緒に焼酎を仕込みに行かないかい?』とのお誘いがありました。 それまでに幾多の本格焼酎を口にしても「コレが世に言われる名品か?」と今ひとつ納得できなかった私は、二つ返事で彼からのお誘いに乗りました。 その訪問先が『高田酒造場』さんだったのです。 |
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初めてお目に掛かった高田啓世(たかひろ)社長とご家族は、大変気さくに迎えて下さりました。 お蔵に御案内頂き、早速焼酎造りのお手伝い(今にして思えば邪魔以外の何者でもなかったのですが…)の真似事をさせて頂き、高田流焼酎造りのプロセスを体感させて頂きました。 それまで私が抱いていた本格焼酎と清酒の醸造プロセスの相違点と疑問に、つぶさに実体験から答えて頂き、そして違和感として持っていた疑問点も決して私の思い過ごしではなく、高田流こそが下連味を払拭した本流である事を確信しました。 |
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その晩のこと、ようやく高田さんの焼酎を口にさせて頂きました。 「うっ、うまい!!」これが球磨焼酎神髄の味わいなのか! それは今まで口にしたことのないような、舌触り滑らかでバランスの取れた、そしてしっかりとした味筋を感じさせるものでした。 頑固一徹かつ普遍的な価値観をしっかりと持った漢を当地福島県の城下町会津若松では、敬愛の念を込めて『会津っぽ』と呼びますが、高田さんは正に『肥後もっこす』を彷彿とさせる好漢。 非常に社交性溢れ、サービス精神旺盛な方なのに、酒造りに関しては一切の妥協を知らない男でした。 |
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そんな高田さんとの出会いがあって、以降私の本格焼酎に対しての取り組む姿勢は大きく変わりました。 ただ、製品の味わいに対しての評価は、製造現場に一歩踏み込ませて頂くきっかけを頂いた為か、一部には更に辛く、また大手蔵であろうと良い物はよいという、自分なりの判断基準がより鮮明に持てるようになった気がします。 本格焼酎の神髄を教えてくれた高田さんとの出会いに深く感謝して、またこの縁を紡いでくれた朋友に感謝したいと思います。 |
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高田酒造場の歩んできた100年 〜これまでの100年、次代に託す100年〜 高田家は代々球磨郡深田村(現・あさぎり町)の大地主の家系でした。 現当主・高田啓世(たかひろ)氏は12代目にあたり、同家は明治35年に9代目当主から焼酎造りを始めました。 創業当時、同社のブランドは『秋穂』のみで、生産高も年産200石から300石であったそうです。 しかもそのご商売は決して順風満帆と言うわけではなく、幾多の苦難に満ちた物であった事は、実は高田酒造の100周年記念誌を手にとって初めて知りました。 |
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高田さんは東京農大卒業後、2年間だけ旅行会社で添乗員をしていましたが、父君の大病で24歳(昭和59年)で家業を引き継ぐこととなりました。 それから高田酒造の快進撃が始まったのです。 持ち前の人品の良さと『肥後もっこす』のガッツ、人並み外れた醸造技術とビジネスセンスは、この蔵元に稀代の名品を産み落とすこととなりました。 『かめ壺仕込み 旬』 この酒が平成10年熊本国税局の酒類鑑評会にて焼酎醸造部門の主席を獲得し、その名声は確かなモノとなりました。 香り焼酎の先鞭を付けたエポックメイキングな球磨焼酎の誕生でした。 →旧蔵の写真です。(2000年2月撮影) |
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そして今年、高田酒造は開蔵100周年を迎え、一世紀に渡り同家の生業を支えてきた建物を一新する事となりました。 高田家にとって旧蔵の解体はきっと複雑な想いがあった事でしょう。 新蔵の設計を担ってくれた設計士さんと施工工務店に高田さんは『100年もつ蔵を造って欲しい』とお願いしたそうです。 曾祖父の代から続く酒造りに感謝の念を表し、次代の末裔が更なる100年、200年、高田酒造の酒を愛飲して下さる事を願って… 新蔵に新しい看板を取り付ける際には、高田さんの目にも光ものがあったと聞いています。 |
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本ページに掲載されている写真は、長野県上水内郡信濃町の『萬屋酒店』高橋憲様にご提供頂きました。 一方ならぬご厚情に深く感謝申し上げます。 | ||||||||||||
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高田酒造場では2003年7月、開蔵100周年を迎えて、念願の醸造蔵建て替えを致しました。 これを記念して、特別醸造品『常圧蒸留 秋ノ穂(あきのほ)』を限定発売致しました。 2004年度の発売予定は720ml.瓶にて僅か1,788本。 ごく選び抜かれた『高田酒造場ファン』の皆様への、蔵元からのささやかな感謝のメッセージです。 | ||||||||||||
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未成年者の飲酒は法律で禁止されています。 当店では未成年者への酒類販売をお断りしております。 | ||||||||||||
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