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トップへ戻る 蔵元訪問記インデックス

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長野県上水内郡豊野町の『大信州酒造』は、長野市より北に向かって25Kmほど北に位置しています。
「信州中野インターチェンジ」からほど近いところにあり、蔵のすぐ近くには千曲川が流れています。
大信州社長・田中義也(よしなり)氏。 大信州酒造は、醸造工程は今紹介の「豊野蔵」で行い、瓶詰めは60Km離れた松本市島立で行います。
普段「豊野蔵」にはおられない社長に、初めてお会いしました。
大信州酒造・専務の田中隆一氏。 私と大信州の出会いは、一杯の酒から始まりました。 事あるごとにご一緒し、酒に対する熱き情熱を聞かされたものです。
彼は東京農大醸造学部卒の“造りの人”です。

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酒造りから流通まで一手に担う、隆一氏の弟・田中勝巳氏。
いつも元気いっぱい! 「静」の兄に対して、典型的な「動」の弟です。
芸達者(?)で陽気な彼は、全国各地にファンも多い?
大信州酒造の名物杜氏・下原多津栄(たづえ)氏。 御歳84歳の好々爺。
60年以上に渡って酒造りにたずさわり、昭和から平成の『酒の生き証人』と言うべき人物です。
大変優れた技巧と人品が認められ、栄えある『黄綬褒章』の叙勲まで受けた、確実に後世に名を残す名杜氏です。
下原氏は、地元長野県の杜氏群の一つ『小谷(おたり)流』です。 現在小谷流杜氏は、全国で25人ほどか活躍しているといいます。
下原氏はその流派の筆頭です。

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酒造工程の第一歩、酒米を磨き上げる“精米”は、蔵内の冷却装置付きの精米器で、丁寧に行われます。
委託精米と違い、精米作業中の酒米を、常に監視できるので、一番大切な現場判断を即断できます。
一面に広げられて「放熱」されている麹。 たまたま本醸造用の麹が出ていました。 手に取ってみると、本当にキレイな仕上がり。
お酒の発酵の際、スターターとなる「酒母」。 こんな小さなタンクから酒造りはスタートしています。

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下原杜氏が「神様のおられる場所」と言って教えてくれました。
蔵の中には沢山の発酵タンクが並んでいますが、それらの中でも不思議と素晴らしいお酒が出来る場所があるといいます。
ですから、ここは「特別なお酒」を仕込む場所となっています。
そしてここも「神様のおられる場所」の一つです。
どんなに科学技術が進んでも、数字や理論で解明しきれない「不思議な力」が何か作用しているようです。
同様のことがワインにもあります。 ドイツの名門「エゴン・ミュラー家」でも、「ココは特別な樽」と説明を受けました。
何か良い香りがしてきそうな風景です。 酒造期の酒蔵は、果実の香りに満ちて、そこにいるだけでワクワクするような気持ちになります。

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大信州酒造の敷地内にある「妙なモノ」 聞けば長野県の文化財指定を受けているお社で、大信州が私費を投じて修復したと言うことです。
ありがたや、ありがたや...
ちょいと余計なモノですが、蔵元を訪問した際、槽場(ふなば)と呼ばれる、酒を搾る場所にて、お気に入りの酒を自分で瓶詰め...
この写真は、私の趣味です...
写真撮りの下手の横好きが、たまたま捉えた下原翁の凛々しいお姿。 利き酒をしていたところです。 いつもは笑顔の好々爺も、酒を前にしてはご覧の通りに変貌します。