グリーングラスとの別れ

’00.6月19夜、28年の生涯をグリーングラスは閉じました。佐賀競馬場、宮崎育成牧場から獣医さんが
駆けつけて懸命の努力も報われず亡くなりました。ご冥福を祈りたいと思います。
亡くなったグリーングラスをしのんで、7月1日(土) 13:00からグリーングラスを偲ぶ会が催され、
私も参加させて頂きました。その様子を少しですが、紹介させて頂きたいと思います


調教師やジョッキーからの花束が飾られた 最後の場所となったグリーンの馬房、ここで静かに息を引き取ったとの事です・・・ 馬房の前に置かれたグリーングラスの祭壇
(左・厩舎の前に飾られた競馬関係者からの花、中・グリーンが過ごした馬房、右・馬房の前に飾られた祭壇)


名馬 グリーングラス号を偲ぶ会が催された7月1日はとても暑い日でした。生前のグリーングラスは
やんちゃできかん坊だったとの事。グリーングラスに携わっていたある方が、
「最後の最後まで、手を焼かされたね、今日の暑さもグリーンのせいかも?」と笑いながら、おっしゃって
ました。もちろんグリーングラスへの親しみの念を込めてのお言葉です。最後を過ごしたエンドレス
ファームでのグリーンとそれに関わる皆さんとの良い関係が伝わるそんな一言です。

当日は13時からの会の始まりにも関わらず、朝からお邪魔させて頂きグリーングラスが生前
使用していた馬房を見学させて頂いたり、思い出話しなどを聞かせて頂きました。
そうこうしながら時間が過ぎるのを待っていると、にわかに雲行きが怪しくなり雨がポツポツと
降ってきました。この雨は別れを悲しんでの雨なのか・・・、ふとそんな事を考えたりしました。


グリーングラスのお墓 午前中降っていた雨も止み、13時から会が始まりました。

開式に始まり、亡きグリーングラスに捧ぐ黙祷など厳粛な
雰囲気の中、式は進みました。

更にお別れの辞、弔電などが読まれ、そして在りし日の
グリーングラスの姿がモニターに流され思いを馳せました。
モニターのグリーンを見ていると亡くなったのが、何かの
間違いではなかったのかとの思いが込み上げて来ました。

エンドレスファームに繋養されている、エンドレススカイの
グリーンとの別れ、そして式参加者皆さんでの献花が行われま
した。先程あがったはずの雨が、式の途中再び強く降り
始めました。天もグリーンとの別れを悲しんでいたのでしょうか。


式の参加者の方には元・オーナーの関係者や一般ファンなど全国から多くの方が集まりました。
一般のファンの中には関西から最後のお別れをする為に夜行バスにやって来られた方も・・・。

式の後もしばらくの間、グリーングラスについての話が尽きませんでした。生前の彼の様子や、産まれて
成長するまでの貴重な資料なども拝見させて頂きました。皆さんがグリーンへの想いを掲げて集っていました。

グリーングラスが放たれていた放牧地は、グリーングラスに名残りある場所として今後何らかの形で
残していきたいとの事です。エンドレスファームでの彼は前述した通り、やんちゃでそれでいて、
誇り高い馬だったようです。ここ佐賀では、たくさんの方がグリーンに関わっていました。

彼のそんな振る舞いを楽しみつつも、皆さんが一生懸命に世話をしていた様子は想像に難くありません。
この式にはグリーングラスの遺影があったのですが、遺影にはこう書かれていました。
「みなの命馬 グリーングラス安らかに」 名馬であると同時にみんなの命の馬だったのでしょう。

皆さんが自分の世話をする事を楽しんでいる、その事をグリーンは知っていたのではないでしょうか?
それを知っていてわさど、やんちゃな振る舞いをしていたのだと思います。

孤高 ひとり他に抜きんでて優れていること、誇り高くひとり自らの志を守ること

私の勝手な思い込みですが、現役時のグリーングラスへは孤高のステイヤーそんな印象を抱きます。
トウショウボーイ、テンポイントが去った後の彼の走りが、そう思わせて仕方がないのです。
2頭なき後走りつづけ引退するその姿はタイトルを失ったボクサーが
リングを去る様子とダブって思えます。誇り高きサラブレッドそれがグリーングラスではなかったかと・・・。

さようなら、やんちゃで孤高のステイヤー、グリーングラス・・・

2000年07月02日


以下の写真、レポートは生前時訪問させて頂いた時のものです。

競馬史上最も強かった世代はいつか?はっきりとした答えは出ないのかも知れないですが、テンポイント、
トウショウボーイ、そしてグリーングラスがいたこの世代を一番と推すファンは結構
いらっしゃるのではないでしょうか?
この世代の象徴の3頭TTG、テンポイントはレース中の事故で、そしてトウショウボーイも既に亡くなって
しまいました。この3強の中で唯一生き残っているグリーングラスを訪問して来ました。

エンドレスファーム全景1エンドレスファーム全景2

エンドレスファーム




飼い葉食いも終わって眠りにつこうとするグリーングラス 優勝パネルなどの写真

左写真は飼い葉食いも終わり眠りにつこうとするグリーングラスの写真で、ちょっと眠たそうですね。
実はグラスワンダーとグリーングラスは同一馬主さんで、グリーングラスの馬房の隣りには
グラスワンダーの写真やグリーングラスが勝った時の写真パネル、新聞記事が貼ってありました。

TTG=テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラス。
数多くの好レースを見せてくれた3頭。
現在(1999,9現在)、生存しているのは、グリーングラス
一頭です。

種牡馬としての第二の舞台での勝負は出来ぬまま、
他界してしまったテンポイント。そして数多くの
名馬を送りだしつつもやはり亡くなってしまった
トウショウボーイ。

グリーングラスはライバル2頭が既に亡くなってしまった
事を知っているのでしょうか・・・。

エンドレスファームでのグリーングラスを見ていると、
ふとこんなセリフが頭をよぎりました。

「老兵は死なず、ただ消え行くのみ・・・・」
グリーングラスの写真

2頭のライバルがいなくなった今、ファンの目は必然的にグリーングラスに注がれるのでしょう。遠くは
北海道からも会いに来られる方がいらっしゃるとの事です。休日にファンの訪問がない日はないとの事です。

しかし、グリーングラスは過去の栄光にすがるでもなく、ただ過去にすばらしいライバルと時を過ごしたと言う
事実と共に、静かに過ごしているように見えました。




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