ドンドコ沢


 南アルプス「鳳凰三山」 1996.7.31〜8.3


 鳳凰三山は、私にとって初めての本格的山登りです。

友人のパーティーに混ぜてもらい、総勢4名の山行でした。

ビギナーズラックと言うか、非常な好天に恵まれて、山の魅力に取り付かれるきっかけになった登山です。

 眼前の北岳バットレス、北アルプス・八ヶ岳の遠望、どれも初めて目にするもので感激でした。

しかしなんと言っても一番感慨深いのは、「ドンドコ沢」の辛く、ながーい下り道です。

ガイドブックには行程3時間とありましたが、実際は5時間もかかってしまいました。

この下り道で「足が棒になる」という表現が、誇張でない事を実感しました。

その後いろいろな山へ行きましたが、辛くへばりそうな時「ドンドコ沢」と呟くと不思議と力が沸いてくるんです。

 その日の宿「青木鉱泉」に着いたときは、さすがにうれしかった。

その夜はうれしさのあまり、友人とビールを10本も飲んでしまいました。

 翌朝宿の食堂で、泥だらけのズボンをはいた初老の紳士が、朝からビールを2本も空けているのに遭遇しました。

宿の人の話では、昨夜宿まで到着出来ずに野営し、たった今到着したそうです。

朝からビールでも、これはやむを得ないでしょう。

私たちもおじさんの無事到着を祝って、朝からビールを戴くことにしました。

朝のビールも格別です。


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