赤十字救急法救急員養成講習会参加レポート

平成12年1月24日から2月9日までの1日おきの8日間、日本赤十字社愛媛県支部の主催で「赤十字救急法救急員養成講習会」が開かれました。ウィークデイの午後6時から午後9時までの講習時間にもかかわらず愛媛RBから4名の受講者がありました。講習受講者は40名で内訳は赤十字病院関係者が半数と一般参加者が残りの半数という割合でした。(日赤の方には看護婦の方が多数おられました)

赤十字救急法夜間講習会日程

日程

科目

時間

学科時間

実技時間

1月24日() 救急法概論

心肺蘇生法

130分

 60分

70分

60分

60分

 0分

1月26日() 救急蘇生法

180分

  0分

180分

1月28日() 救急蘇生法

止血法

練習

80分

80分

20分

  0分

40分

 0分

80分

40分

20分

1月31日() 包帯

180分

 10分

170分

2月 2日() 包帯

骨折等

30分

150分

  0分

 30分

30分

120分

2月 4日() 急病

運搬

救護

30分

60分

90分

30分

10分

10分

  0分

50分

80分

2月 7日() 救護

心肺蘇生法

総合復習

10分

170分

  0分

  0分

10分

170分

2月 9日() 試験

180分

 60分

120分

上記の日程表を見ての通り、講習時間のほとんどは実技時間に割かれています。その中でも全講習者が午後9時の講習時間の後も居残りして実技の勉強をしていたのは「心肺蘇生法」です。日赤の心肺蘇生法は、傷病者発見から1回目の心臓マッサージまでの時間(30秒)や人工呼吸の吹き込み量(800ccから1200cc)や吹き込みの時間(4〜5秒間に2回吹き込み)、心臓マッサージの時間(9〜10秒間に15回)・強さ、発見から3分30秒までのセット数(人工呼吸と心臓マッサージを何回出来るか)まで細かく決められていて、その全てがグラフで表示されるので皆さん苦労されていました。その他の実技のメインは「三角巾」を使った包帯法・止血法などを実際に行う実技でした。

心臓マッサージをする田内隊員 三角巾で包帯法の傷病者になる田内隊員

学科は、大事な所はあらかじめテキストの中が赤く囲まれていましたのでその部分をメインに進んで行きました。学科時間が短かったのは、仕事が終わってからの講習なので眠気が来る前に実技だったので良かったですね!!しかし、その分帰ってからの復習は欠かせなかったですが…。とにかく仕事とはまったく畑違いのことなので苦労しました。

講習7日目の総合復習は、7〜8人のグループを作ってその中の二人に実際に傷病者になってもらい、今まで習った救急法を思い出しながら応急手当をし、病院まで運搬すると言うものでしたが、習った事が頭の中で混乱して適切な応急手当が出来なかったし実際の災害の混乱時には、リーダーがしっかりと指示を出さないと適切な応急手当が出来ないことを学びました。ちなみに私はその実習でリーダー役をやったのですが、おろおろするばかりで適切な判断も指示も出せずにちょっと落ち込みました。

気道確保を確実にして人工呼吸 心肺蘇生法終了後データを確認する

最終日の試験は、まず心肺蘇生法の実技試験、三角巾を使った包帯法や止血法の実技試験を行った後に1時間の筆記試験がありました。実技試験は「ある程度はできるかなっ」と思っていたのですが、最初の心配蘇生法で15回の心臓マッサージをやらなくてはいけないのに何を勘違いしたのか10回で止めてしまうと言う大チョンボをやらかしました。三角巾の方も時間切れで出来ない物もあればあれだけやったほん結びを立て結びで結んでしまったりとボロボロでしたが、何とか合格を頂きました。筆記試験の方は、前日にある程度の出題範囲を教えてもらっていたので何とか合格ラインの点数は出来たと思っています。(本人が思っているだけですが…)結果は1ヶ月後に郵送される予定です。

心肺蘇生法は確実に声をかけての実習 三角巾の実習を行う藤田隊員

今回の講習を終えて思うことは、11月に消防署の普通救急救命講習を受講していたので何とかなるかなと思っていましたが「心肺蘇生法」だけでもあれだけ細かくやるのでびっくりしましたが、実際にはあの位一生懸命(多分試験があったからかな?)やらないといざと言う時に役に立たないだろうなと思いました。それと同時に講習を1回受けたくらいでは恐らく1年もすれば忘れてしまうので、最低でも2年に1回は受講しないと救急法を維持出来ないと思いました。(認定員の期限は2年で切れるそうです)実際に今回の講習が2回目、3回目という受講者もいました。

RBのメインの活動は災害時にバイクの機動性を生かして情報活動や緊急物資の運搬・医師や看護婦の搬送です。しかし、被災地で倒れている人がいてそれをほっておくことはできないと思います。その為にも最低限の救急法は学ぶ必要性があるのではないでしょうか?(意識不明者でも確実な気道確保をするだけでも命が助かる場合があるそうです)

最後に講習に参加してくれた藤田さん(西条から)、横田さん(今治から)、田内さん(松山から)本当に8日間お疲れ様でした。もし身近で何かあればこの講習で習ったことを生かして一人でも貴重な命を救ってください。また救急法がいかに貴重かを広めてください。

なお、次回の講習は今年の5月連休後に予定されています。(詳細日程は未定)場所と時間は同じ様な感じだと思います。「私も5月には受講してみたい!!」と思われる方は原谷の方までご連絡下さい

2000年2月12日土曜日

原谷洋司