呉市水害復旧ボランティア参加報告


 すでにご存じかと思いますが、広島県は6月29日からの豪雨によりかなりの水害が発生しました。広島市の方は、広島RBさんをはじめとするボランティアによってかなり復旧しましたが、呉市の方はまだまだ被災した住宅等があったそうです。
 7月20日にたった1日ですが、広島RBさんの災害復旧ボランティアのお手伝いに行きましたので状況を報告します。



 7月20日(火)06:00の堀江発呉行きのフェリーに乗る。当日の朝は、どんよりとした曇り空でしたが雨は降っていませんでした。朝5:30起きだったのでフェリーの中ではひたすら寝てました。呉市着は07:50。フェリー乗り場から呉市市役所までは約15分でした。呉市市役所に08:30に集合だったのですが、8時過ぎにはすでにバイクが二台止まっているので、さっそく話しかけるとやはり広島RBの方だった。8時半が近ずくと続々と広島RBさんの隊員さんが集結してくる。08:30に「呉市水害ボランティアセンター」に移動して各自受付をする。


呉市ボランティアセンター
(受付でボランティア登録をする)


ボランティア受付横にあるボード
(注意事項が書いてある)


 ボランティアセンターで登録をしてスリオンテープに自分の名前を書いて自分の服に貼る。(ボランティア同士の名前が分からない為かなと思った)ここで驚いた事は、意外にも一般ボランティアの人達の中に若い人が多かった事です。高校生位の人や20代前半の人が多かった。もし、愛媛でこの様な災害が起こり、ボランティアを募集したらはたしてこんな若い年代の人達が来てくれるのでしょうか?


 しばらく待っているとボランティアリーダーの方から、今日の行き先と仕事の内容について説明があった。場所を説明されても私にはさっぱり分からないので広島RBの隊員さんの後ろで聞いてました。
 午前中の現場は、ボランティアセンターからバイクで15〜20分位の場所で急な山沿いの道を走った。呉市は、この様に急な山沿いの斜面に民家が多いので今回のように大量の豪雨があると土石流が発生したり山崩れが発生したりする。現場に行くまでの道は、かなり狭かったのでバイクでの機動力が活かされる。車では、前方から対向車が来ると離合に戸惑ってしまう位の道だった。


人海戦術で土嚢を搬出する。 途中からは一輪車に土嚢を積み搬出する。

 作業の内容は、土砂をくい止めるために積んでいた土嚢の搬出作業だ。土嚢を積んである場所からダンプカーまでは、約50mで坂道で道はとにかく細い。土嚢はどれくらいあっただろうか?小型のダンプカーに3台分だから400個位かな?とにかくこの狭い道を人海戦術と一輪車でダンプカーまで搬出する。かなりきつい仕事だったが作業開始から約2時間程で終了した。人数は、一般ボランティアと広島RB隊員で約40名程だった。

土嚢を小型ダンプカーに積み込みしている。

作業終了後のピースサイン(広島RBの隊員さん)

 午前中の作業は終了しいったんボランティアセンターに帰還し、作業についての報告書を記入する。報告書には氏名・作業内容・作業についての感想意見等を記入するようになっていた。
 広島RBさんの本日の予定作業はこれで終了だったのでいったん解散し、午後からも作業出きる人だけがボランティアセンターに残って昼食を食べた。15人程いた広島RBさんも6人になったが、これで松山に帰ったら何のためにここまで来たのか分からないので当然午後の作業もすることにした。昼食は近くのコンビニで弁当買って広島RBの隊員さんとボランティアセンターの中で食った。


 13:00再びボランティアセンター受付に集合し午後からの説明を聞く。またもや場所の説明をされても全く分からないので、広島RBさんの後に黙々とついて走る。
 午後からの作業は、民家の裏山が崩れて家の入り口を土砂が約1.5m程埋もれているのを撤去する作業。要するに土方仕事だ。つるはし・スコップ・掘削機等で土砂を掘り出してまたもや一輪車で搬出する。午前中からこの現場で作業していた一般ボランティアの人達と合流して作業を始めるが、なんと午前中は曇っていた天気が午後からは快晴!!こりゃたまらなく暑い!!数分で顔及び体中が汗まみれになる。なれない土方仕事だからすぐにばててしまう。最初は元気よくスコップ持ったり、つるはしを使ったりしていたが後半は一輪車での搬出ばかりやっていた。この現場には女の人のボランティアもいたが、はっきり言って私より元気良かった!!こりゃ歳だね・・・。
 作業は、15:30すぎに終了してボランティアセンターに帰還し午前中と同じように報告書を記入して解散した。

作業終了後のボランティアの皆さん。みんな汗まみれ泥まみれでした。


 解散後、ボランティアセンターの事務局の定例会を見させていただいた。詳しい内容はあまり分からなかったが、何となく水害復旧ボランティアがどの様に運営されているかの片鱗は分かったような気がする。今後私たちもボランティアとして働くのももちろんだが、運営する立場の勉強もしなければと痛感した。(例えばボランティアリーダーの講習など)


 その後、18:30の呉発20:30堀江着のフェリーで帰途につく。フェリーの中ではまたもや爆睡してしまった。
家に帰り着いたのは21時ちょっと前で、さっそく風呂に入り1日の汗を落としてビールを飲んだがこのビールの旨いこと旨いこと。最高の一杯でした。出来ることなら広島RBの隊員さん達と飲めればもっと旨かったでしょう。
 今回の水害復旧ボランティア参加で感じたことは、愛媛で同様の災害が起こっても広島RBさんのように隊員が集まってくれるのかが心配です。水害復旧ボランティアは、はっきり言ってRB活動の中には入りません。しかし、人道的立場からRBとして出動するべきだと思います。それにバイクの機動力を使っての各現場から現場への移動は、車では出来ないと思います。災害の起こる場所は、恐らく道の狭い山間部でしょう。車の通行が出来にくい場所でもバイクでは割と簡単に行けると思います。そんなときにRBが活躍できるのではと思いました。

                                                                 原谷洋司@愛媛RB