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第6回フランス映画祭横浜'98でスタッフとして激務をこなしたlinenちゃんが、いまだから語れるスターをめぐる爆笑裏話、表舞台からはうかがい知ることのできない意外なエピソードをこっそりあなたに・・・!
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ヴァンサン・ペレーズ、ふりかけ事件 6/13 ヴァンサン・ペレーズインタビュールームにて |
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6/13朝、あまりの疲れにボーっとしていた私をよそに次々とそれぞれの取材部屋の担当は決まり、気づいたときにはもう手遅れだった。 そしてその日、私は一日中ヴァンサン・ペレーズのアテンドという苦行を強いられる事となった。 昼、“なだ万”の寿司定食をもって、ヴァンサン・ペレーズが登場。 寝起きの髪はポヤポヤ、Gジャンはヨレヨレ。(色男の筈なのに・・・) おいしそうにご飯を食べ始めた。(もうインタビュー開始時間なのに・・・) なぜかこの寿司定食には、白いご飯がついていた。 そのご飯に彼は、醤油をかけて食べようとした。 すると通訳さんが一言、 通訳:お醤油なんて、かわいそう。linenさん、通訳部屋の“ふりかけ”取ってきて。 ***** linen:はい、わかりました。 (とは言ったものの、通訳部屋はパシフィコ横浜2F。ここはインターコンチネンタルホテル○階。移動には15分はかかる) ***** そして、フランス映画祭史上まれにみる交信が始まった。 (以下トランシーバーの会話) ***** linen:こちら○階、プレスルームお願いします。 プレスルーム:こちらプレスルーム、○階どうぞ。 linen:隣りの通訳部屋の机の上にある“ふりかけ”を誰か急いで持ってきて下さい。 プレスルーム:はい? 聞こえません。もう少し大きい声でお願いします。 linen:通訳部屋の“ふりかけ”を持ってきて下さい。 プレスルーム:“つい立て”ですか? linen:いいえ、“ふりかけ”です。 プレスルーム:“つい立て”でしょ。 linen:違います。“ふ・り・か・け”です。 プレスルーム:えっ、“ふりかけ”? linen:そうです。“ふりかけ”です。ヴァンサン・ペレーズのご飯にかけます。 プレスルーム:分かりました。今から持っていかせます。 ※この交信は、スタッフが持っている10個のトランシーバー全てに流れていた ***** そして10分後、スタッフが2つの“ふりかけ”を持って猛ダッシュで走ってきた。息せき切って「linenさん、“ふりかけ”です」 それを受け取った私は、急いで部屋に入り、ヴァンサン・ペレーズに手渡した。 何も知らず、ニコッと微笑み“ふりかけ”を手にするヴァンサン・ペレーズ。 白米にかけ、おいしそうに食べ始めた。 その傍らでは、“ふりかけ”のパッケージに描かれた“セーラームーン”が満面の笑みを浮かべ、私を見つめていた。 そして、その不吉な微笑みが、これから始まるヴァンサンな一日を 物語っていたのです。(つづく) ***** トランシーバーで喋っている、2人はいたって真面目でした。でも他の場所で聞いていたスタッフは、爆笑だったそうです。 アテンドを担当すると、「インタビューをうまく進めよう」とみんな必死です。俳優・監督、マスコミの方、通訳に気を使いっぱなし。 「有名人に会えて、うらやましい」とよく言われます。でも、そんな事を考えている暇など全く無いのです・・・ [by linen] |
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二人のマチュー・ドゥミ ●インターコンチネンタル・ホテル○階廊下にて |
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フランス映画祭には、50人くらいの監督、俳優が来日します。そのため、常時10本くらいのインタビューが行われています。 という事は、インタビュールームが10部屋必要。しかしそんなに、部屋をとってはいられません。よって使える所は、どこでも使います。 そして最悪の場所は、船の上。揺れるので、酔います。 *** 5分後に、船で取材のはずのマチュ・ドゥミが○階に登場。また、インタビューが遅れる〜。さあ、大変! (以下トランシーバー) linen:こちら○階、船お願いします。 船:こちら船、○階どうぞ。 linen:船で取材予定のマチュ・ドゥミが、○階にきました。 船:えっ、マチュ・ドゥミはこちらに到着していますよ。 linen:そんな筈ありません。目の前にいます。 船:でも、船にもいます。 linen:少しお待ちください。確認します。 ***** (以下廊下にて) linen:船にマチュ・ドゥミが来てるって、言うんだけど。 スタッフ:じゃあ、彼は誰だよ。 linen:だからマチュ・ドゥミだって。 スタッフ:お前の見間違いじゃない? linen:絶対、マチュ・ドゥミだって。『カンフー・マスター』も『百一夜』でも観たもん。 スタッフ:じゃあ、俺が確認してくる。 ***** linen:えっ! (そして彼は、マチュ・ドゥミのもとへ) ***** スタッフ:Hello. Are you マチュ・ドゥミ? マチュ・ドゥミ:Oui. (linen:キャ〜、何てことを!!!(心の中で)) スタッフ:じゃ、俺がマチュ・ドゥミを船に連れてくよ。 linen:お願いします。 そしてマチュ・ドゥミと彼は、楽しそうに話しながらエレベーターへ。 ***** (以下トランシーバー) linen:こちら○階、船お願いします 船:こちら船、○階どうぞ。 linen:マチュ・ドゥミ確認できました。今そちらに向かいました。 船:了解しました。待ちます。 ***** なんて恐ろしい事でしょう。マチュ・ドゥミがナイスガイで良かった!普通だったら、怒鳴られている。この一部始終を見ていた私は心臓が止まりそうになりました。 さて、なぜこんな事が起きたのか、解説しましょう。 フランス映画祭の直前、あまりにも人が足りないので元映画会社勤務の方々をかき集めたのです。皆さん、ベテラン。しかし映画には、色々な種類があります。フランス映画にはみんな詳しくなかったのですね。 結局、無名の監督、俳優もたくさん来日するので、誰が誰だかわからない。その時、顔と名前をだいたい把握していたのは、パンフレットの編集を死にそうになりながら、やっていた私だけだったのです・・・。(おしまい)[by linen] |
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「一応、スターなんだから」(マルチネスの巻) |
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エールフランスのストの為に、一日遅れて、開催二日目に行われたオープニングセレモニー。 このセレモニーは、ほとんどのゲストが出席するので、いつも大盛況。それだけに、舞台裏は大混乱! 取材に入ったマスコミの方のアテンドに向かった会場で、今度はもう一人のヴァンサンに悩まされることに・・・。 その時、私はオープニングセレモニーを前に会場の端で、会場全体を見回していた。 ふっと舞台を見ると、舞台の袖から会場にヴァンサン・マルチネスが会場に降りてきた。周りの人は誰も気づいていない。 そしてマルチネスは、会場のど真ん中にある席に置いてあったハンカチを横の席にどかし、悠々と座り込んだのである。 「マルチネスは、特に有名じゃないからいいかな?良い訳ないよ!」と自分に突っ込んだところで、行動を開始。 まずは、舞台監督にお知らせ。急いで舞台袖に。 ●●● linen:すみません、ゲストの方はどこにいらっしゃるのですか? 舞台監督:舞台の裏に集まってるよ。 linen:でもヴァンサン・マルチネスが、会場に降りてくつろいでますよ。連れてきた方が良いんじゃないですか。 舞台監督:そうだね。じゃあ、きみ連れてきてよ。 linen:エッ。(何で私が???)わかりました。 そしてマルチネスの所へ。 ●●● (ここからは、つたない英語です) linen:ヴァンサン、セレモニーの準備があるから、舞台袖に戻って。 マルチネス:嫌だ。 linen:そう言われても、舞台に出なければならないでしょ。お願いだから戻って。 マルチネス: 嫌だ。 「このガキ!」と心の中で叫びながら、英語のできるスタッフを探す。そして彼女に来てもらい、流暢な英語で説得してもらうことに。 スタッフ:そろそろ、舞台袖に戻ってくれない? マルチネス:嫌だ。僕は映画の予告編が見たいんだ。 スタッフ:でも、舞台挨拶の準備があるでしょ。 マルチネス:予告編を見るまで、ここを動かない。 そして彼女も断念・・・。そして、私はマルチネスが舞台袖に戻るまで、付いていることに。そしてマルチネスの席を取っていた女性が戻ってきてしまい、さすがのマルチネスも立ち上がった。 「ヤッタ!」と心で叫んだのもつかの間、今度は横の通路に座り込んでしまう。「スターなんだから、地べたは・・・」と思いながら、彼の真後ろに座って、監視。そして私の無言の圧力に負けたのか(?)、予告編が終わったからなのか、やっとのことでマルチネスは舞台袖に戻っていった。 ここで終わると思いきや、この後二日にわたりマルチネスのやりたい放題は、続いいたのである。 [by linen] |
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