Story Box Project

花森ととら


プロジェクトの誕生日:1998年6月11日


Story Boxを開催した日
第1回目 1998年9月27日
第2回目 1998年11月15日
第3回目 1999年1月31日
第4回目 1999年3月28日
第5回目 1999年5月30日

0.プロジェクト名と概要。(イメージというか、こんな感じ、みたいな)

<<プロジェクト名:「StoryBox」>>

概 要:
小説や映画、詩、絵画などの創作物から、自己探求しよう。 というプロジェクトです。
コミュニケーショントレーニングではある観点から観ていることを 「ある箱から
観ている」と表現することがあります。 このプロジェクトは創作物=ストーリーを
通じての観点から、 ものごとをみてみるということで、ストーリーボックスという
名前が命名されました。
現在、女性3名で企画・運営しています。

1.このプロジェクトを作った意図

私のプロジェクトに共通してあることは、
「世の中にクリアなコミュニケーションをつくる」です。
これは私自身が欲しいものでもあります。 そして、そのひとつとしてのプロジェクトです。
人の話を聞くことが、自分にとって参考になることがあります。
コミュニケーション・トレーニングでは、 参加者が社会生活の中での出来事を話し、
今ある観点について、別の角度からの見方を掴むことで、 さまざまな問題を
乗り越えていったりします。
小説を読んでいて気がついたことがある、そんな話がヒントになって、小説や
映画など人が生み出した創作物からも、自分たちの生活に 役に立つ新しい観点を
受取れるのではないだろうか? 本を読むことや、映画をみることは個人的な行動では
あるけれど、 自分以外の他の人が、同じ創作物から何を感じたか、受取ったかを
シェアして(話して)みることで、楽しみながらひとりでは気がつかなかった観点を
見つけていくことができるのではないか?印象に残ったり、覚えているシーンには
何があるのだろうか?と探求していくことで見えてくることがある。
今まで気がつかなかった観点を新しく持つことで、 これまでとは違う行動をとったり、
選択肢を増やすことができる、 のでないだろうかと、盛りだくさんの期待から
スタートしたプロジェクトです。

当日は、今までと違う考え方や行動がとれるようになっていくきっかけを 見つける
ことのできる場にすることを意図しています。
また、ストーリーボックス当日の場以外でもできることだと考えています。
このプロジェクトをきっかけに、自己探求のひとつの方法として創作物と向かい合い、
各々の生活の中で自由にシェアしあって楽しんでほしいとも 思っています。

2.このプロジェクトを進める過程で、プロジェクトが何をくれたか?
また、何に開きが あったか?このプロジェクトから得られた結果は?

このプロジェクトを実施してみて・・・
初めての経験というところで、どのようにすれば、 探求の場になるのか?
参加した人たちに、新しい観点を持ってかえってもらえるのか?
自分も一緒に探求しながら、そして場をリードしていくには、どうしたらいいか?
という、どこか技術的なことにばかり、気を取られていたことに、
今まで4回実施してきて、気づきました。

参加者も共に場を創っている、ということにもあとで気づいたのですが、はじめは、
リードすること、場をつくることも含めて、気負いがあり、力が入っていていました。
そして、リードするということは、線路の役目かもしれないと思えました。
線路の行き先はたくさんあるので、答えはこれというものはないのですが、 (探求
なので、当然といえば当然ですが)盛り上がって話がいろんなところに展開して
(それは、うれしいことですけれども) ちょっと脱線したときに、戻ってくるための
役割かもと思いました。ですが、まだこれ以外のこともあると思います。

それから、当日までの思いが毎回違う、ひとつのことをするのに、同じ集まりをまた
するだけなのに(それが、簡単なことという意味ではなく)こんなにもいろんな思いが
あるのかと、あらためて気づきました。
第1回目は、無我夢中で終えてどうだったか、これで良かったとは、当然いえないこと
ばかりで、次に向けてどこをどうすればよりよい場にできるか? ということを、考え話し合い、
そして第2回目はその甲斐あって1回目よりは、よくなったのではないか、と思え、
そしてその勢いで第3回目は、さらに盛り上がりのある場を参加者とともに創ることが
出来た。と喜んで、 そしてどこかで安心がでてきたところで、
第4回目そのまま当日を迎えたら、参加者0名という、結果になってしまいました。
当日までの思いというか、こころ準備というか、そういったものの影響がこんなにも
あることを知りました。

さらに、「経験が邪魔をする」ということが、これに当てはまると思いました。
このことは、コミュニケーション・トレーニングで教えていただいたことですが、
成功といえる結果が、「次の時にも、またあの様に出来るのではないか?」と自分を
思わせ、次のことを考えるのではなく、過去の栄光のようなものにしがみついていて、
その影響が参加者0人という結果につながったと思います。
次回をどのように実施するか、ということでなく、前回の成功にひたったまま
望んだ結果でした。

今回プロジェクトを通して、成功と評価できることにも自分がこんなに影響を受ける。
いいことであれ、そうでないことであれ、 過去に生きてしまう。ということに気がつきました。
今までそれは、失敗したことにしか当てはまらないと思っていたことでした。
ですが、まだこのことは、「そうだ」ということが、分かっただけです。
そうならないために、何をしていけばいいのか、ということは、今後の課題です。

このプロジェクトを実施してよかったこと・・・
安心してしまうような結果を参加者と共に創れたことは、実施した甲斐があったと
言えることです。 正直、うれしいです。
また、本や映画そのものに対する観点も増えることから、自己探求だけでなく、
創作物そのものに対しての楽しみも 増えたと思います。

スタッフのこととしては・・・
アラインも回を重ねるごとに出来てきており、参加者0人という結果も、その結果に
なったことを観てみたことで、(先ほどの、経験が邪魔をしていたことなど)スタッフ各人の
プロジェクトに対する思いを明確にさせ、 アラインをさらにする機会となりました。
これは、継続してきたことで、得られた結果です。

個人的、間接的結果としては・・・
この文章を書くにあたり、パソコンの使い方をまた少し覚えたことでしょうか。
これは、余談でもあり、結果でもあり。

3.プロジェクトを継続するとして、どんな可能が見えるか?
あるいは、何を作ったら、プロジェクトを作ったっていう甲斐があるか

創作物を、楽しみながら自己探求のきっかけする ということが、広がっていったら
創った甲斐があります。 とにかく、創作物そのものも、自己探求も楽しんで欲しいです。
主催というものを継続していくことからは、このことが、あらためて「会」をもうけなくとも
いろんなところに、存在していくことです。 広がっていくことと、同じことかもしれませんが。
インタビューのさいごに・・・
このプロジェクトはコミュニケーション・トレーニングを提供してくださっている岸英光さんとの
出会い、そこに参加している皆さんとの出会いがあったことで 生まれたプロジェクトです。
このプロジェクトに関わっているすべての皆さんが、プロジェクトの生みの親であり
育ての親であります。
ここまで、育ててくださった皆さんに感謝いたします。
そしてこれからも共に、このプロジェクトを育てていきたいと思っています。
皆さん、ストーリーを楽しみに遊びに来てください!!

注意:現在は、毎週開催されているコミュニケーション・トレーニング参加経験者と
させていただいております。

[コミトレって何?] [岸さん紹介]  [ホーム] [Communication Room] [フリートーク]
[A POINT OF VIEWのトップ] [Mail]

                        1999年5月6日