色の検定 |
★ブラッシュアップの道、カラー職人の道
色に関する仕事には、色を扱う仕事、色彩専門の仕事の2つがあります。
■ 色を扱う仕事
色はあらゆる分野で扱われているので、一般企業でも十分色と関わることができます。こちらならすぐに就職でき、自分の得意とする才能を生かすことができます。
デザイン関係の仕事であれば、色の検定 (色彩検定、カラーコーディネーター検定、色彩士検定)は2級以上あると、後々役に立つと思いますが、履歴書に書くだけではダメで、作品に十分反映できる応用力がないと就職に有利に働きません。なぜなら、デザイン関係の就職には作品審査がつきものだからです。また、現場では、常に「色」と「形」が密着しており、その一方のみ、「色」だけ「形」だけではデザインできないことが多いからです。
もう一つ、色の知識だけで、その業界に必要な知識や能力がないときは、即戦力として見てもらえません。今現在従事している仕事に生かすために、あるいは本命とする仕事(資格)のサポート役として、カラーの資格を求める方が非常に多いようです。たとえば、DTP、インテリア、フラワー...+カラー のように。
カラーの資格は、医師免許のように就職に最低限必要なものではなく、英検のように一つの能力を示すものにすぎず、過大評価は禁物です。しかし、逆にあらゆる分野で応用が可能なため、過小評価する必要もありません。
職 種 | のぞましい資格、経験 | 業務内容、就職までの経緯 |
一般企業 | 色の検定3級以上 | 日常業務での応用 たとえば、商品陳列、広告、包装、接客時のアドバイス、ホームページ作成、制服やオフィス事務用品管理。 一般的な就職活動。各自で色をどのように生かせば良いか自由に考える。 |
デザイン、美術関係 | デザイン、美術関連学校卒業生、実務経験者、色の検定2級以上 | いわゆるデザイナー、企業のデザイン部門の業務 たとえば、写真、印刷、Webデザイン、ファッション、ネイルアート、建築、インテリア、ディスプレイ、サインデザイン、パッケージデザイン、フラワーアレンジメント、舞台デザイン。商品開発、販売、広告:企業のカラー戦略。 一般的な就職活動。入社後にデザイン部門へ配属、あるいは企画書提出等アピールによる配置転換。 デザイン、美術関連学校卒業生なら、学校の斡旋、講師を通して仕事に出会うことも。 |
■色彩専門の仕事
数は少ないのですが色彩専門の仕事もあります。求人は数えるほどで、人脈と実力、ときには先行投資がないと難しいかも。デザイン、美術、色彩学出身者、色の検定1級取得者はやや有利。特に、色彩講師は色彩検定1級を条件としている。
職 種 | のぞましい資格、経験 |
業務内容、就職までの経緯 |
色彩講師 | 色の検定2級以上 (色彩学基礎講座、検定3級対策講座) 色の検定1級以上 (色彩学上級講座、検定1、2級対策講座) |
スクールのカラー講師 カラー講座の卒業生がそのままスクールに残って講師として活躍したり、講師の人脈をたどって他のスクールや企業のカラー講師の職をつかむ。 |
色の検定1級以上 | スクールや企業のカラー講師 AFT(社団法人 全国服飾教育者連合会) :色彩講師養成講座 AFT主催の色彩検定1級取得者のみを対象とした講座。 難易度はかなり高く、受講料も高額だが、就職の便宜を図ってもらえる。アルバイト感覚でプロ意識がない人にはおすすめしません。 | |
色の検定1級以上 | スクールや企業のカラー講師 財団法人 日本色彩研究所 :色彩指導者養成講座 色彩検定1級相当の知識あるいは実務経験のある人を対象とした講座。 難易度はかなり高く、受講料も高額だが、就職の便宜を図ってもらえる。アルバイト感覚でプロ意識がない人にはおすすめしません。 「色のカレンダー」で一部ご紹介しています。 | |
パーソナルカラー | パーソナルカラーアナリスト養成講座修了 | パーソナルカラー:診断とアドバイスの仕事 パーソナルカラー講座を修了し免許取得。そのままセミナーを主催した会社に就職、または関連のパーソナルカラーの仕事に参加。アシスタントから始め、後に独立することも。 |
カラーセラピー | カラーセラピスト養成講座修了 | カラーセラピー:診断とカウンセリングの仕事 カラーセラピスト講座を修了し免許取得。そのままセミナーを主催した会社に就職、または関連のカラーセラピーの仕事に参加。アシスタントから始め、後に独立することも。 |
カラーコンサルタント会社 | 色の検定2級以上 | カラーやデザインに関するコンサルタントを行う民間企業 商品、ファッション、環境色彩等のカラーマーケティング調査、色彩計画、サインデザイン等。独自に色彩学、パーソナルカラー、カラーセラピーのセミナーを開催するところも。 |
色彩専門の団体 | デザイン、美術関連学校卒業生、実務経験者、色の検定2級以上 | 色彩専門団体 財団法人日本色彩研究所、日本色研事業株式会社、社団法人日本流行色協会など「リンク集:デザイン関連団体」でご紹介しているような色彩専門団体です。求人はかなり少ない。 |
★ 仕事を探そう!
いろいろありますが、結局、あちこち声をかけて情報を集めるのが一番のようです。
すでに仕事をお持ちの方の場合、いきなり退職して学生、独立と急ぐ方がいらっしゃいますが、今の御時世では、費用を稼ぎながら、退社後や休日のあいた時間を、通学、副業にあてるほうが得策ではないでしょうか。計画的に、周辺を整理しながら、時流を見極めることも大切です。特に未経験の仕事に関しては、充分な事前調査が必要です。
スクール | スクールによっては、カラーの資格を生かせるデザイン系の仕事を斡旋してくれる。 カラー講座でお世話になった講師や生徒の人脈をたどって仕事をもらう。 卒業生なら、スクールの職員と交渉し、そのまま講師として活躍する方法も。 |
AFT色彩会員 | AFT(社団法人 全国服飾教育者連合会)が主催する色彩会員制度。会員に配布される「AFTジャーナル」に、色彩関係の求人案内コーナーがあり、毎回数社の求人が掲載されている。 色彩会員の詳細はAFTのホームページをご覧下さい。 |
色彩講師登録 | AFTが主催する「色彩講師養成講座」や、日本色彩研究所が主催する「色彩指導者養成講座」を受講し、無事修了すると、講師候補者として登録される。企業がその講師リストを閲覧し仕事を依頼するという仕組み。 (養成講座については、上記「色彩専門の仕事」の表をご覧下さい) |
雑誌 | 求人雑誌、スクール雑誌(リクルート社の「ケイコとマナブ」とか)で、「スタッフ募集」「○○養成講座」の記事を探す。 |
自分で売り込む | 上司に企画書や作品を提出、色を生かせるプロジェクトに興味があることをアピールする。 一般企業、カルチャーセンター、公民館、デパート等に、カラーセミナー、イベント、店舗ディスプレイ企画書や作品を持参し売り込む。 自分のホームページに作品や活動を掲載し宣伝する。 |
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