コミック ラブひな
夢のような?浪人生活
めくるめく夢のように楽しい(?)浪人生活の物語。
主人公・浦島景太郎は、東大合格を目指す二浪生。
頭は悪い、運も悪い、ほとんどいいとこなしの彼はある日、
受験勉強の場を求めて祖母の経営する温泉「ひなた旅館」を久しぶりに訪れる。
ところがそこは彼の知らぬ間に、女子寮「ひなた荘」に衣替えしていた。
ひょんなことから管理人をするハメになった景太郎の、苦難の日々が始まる…。
うっかり女の子の着替えを見てしまったり、滑って転んで全然悪気がないのに、
つい体を密着させてしまったりと、なんともお約束の不運が続く。
はっきり言ってこれは、実質的ハーレムだ。
主人公が大失敗するたびに、読者もぬくぬく楽しい思いに浸れるというわけ。
タイプの違う女の子五人が、それぞれ魅力的に描かれる。テンポも軽快で読みやすい。
棚ぼた式の幸運ですべてが進む恋愛の展開は、昔むかしの少女マンガを思い出させる。
が、ここで受け身なのは男の方だ。
考えてみると、ダメ男・景太郎のわずかな長所は、根が素直でカワイイところ。
“男の子にとっての受け身の幸福”という主題が、それなりのリアリティーを持つ時代なのだ。
現在三巻。