- 「AIが止まらない!」は、赤松先生がマガジンの新人賞を取った後、
新作ネームを要求されて急いで提出した企画です。
まさかそのまま即週刊デビューになるとは思わなかったそうです。
- タイトルは、赤松先生と担当者でアイデアを出し合ったそうです。
その際、先生が出したのが、「AI think so!」です。
「I think so.(私はそう思う)」という決まり文句をもじって、「I」を「AI(人工知能)」に変えたものです。
しかしこれは英文で、ちょっとキザで親しみにくいため、
担当者の出した「アイアイ愛してる」か「アイ(AI)が止まらない」などの中から、
先生が「AIが止まらない」を選びました。
日本語じゃないと、少年誌では不利なようです。
先生が出した「AI think so!」は、その名残りとして、今でも副題っぽく使われているそうです。
- サーティのモデルは、新田真子先生の「RUSH」シリーズの「アリシア」です。
太い眉、でかい乳、ポヨヨンな性格はそのままです。(フォーティが「ダイアナ」かどうかは不明。)
赤松先生は、ジェニファー・コネリーのような眉毛の太い女性が好きなんだそうです。
先生によると、「眼鏡」「眉毛」「たれ目」は、人間の3大欲求らしいです。
- サーティの髪は51番トーンです。毎回30枚近く使うそうです。
- ひとしのモデルは、「神戸仁史(ひとし)」という人です。赤松先生の大学の友人で、現在、日本アニメーションに勤務しているそうです。
「ちびまるこちゃん」の制作進行なんかをやっているらしい。
- トゥエニーは、連載時に担当者が「トゥエンティーってのは長くて堅いから、略称か何かにしてよ」と言ったので、
「トゥエニー」という名前になったらしい。
- フォーティの初期案にはいろいろありました。
「マルチタスクのAI美少女。つまり、一度に何人も出現でき、分かれれば分かれるほど、負荷が増加して背が小さくなる。」とか。
「クロック数を一時的に倍加できる高速化改造AI美少女。『n倍アクセラレーション!!』のかけ声とともに加速装置が発動。
でも、10秒を超えると発熱して寝込んでしまう。しかし扇風機を背負って走れば30秒もつ。」とか。
編集部との打ち合わせでは揉めて、
先生は「ふりふりフリルの三つ編み眼鏡っ娘」を推し、編集側からはスクルド色の強いキャラを推したそうです。
- フォーティの髪に張るトーンは、男バージョンで「網目:53」、女バージョンで「砂目:154」と分かれています。
先生のイメージでは、男の時は栗色で、女の時は金色に近い栗色だそうです。
- 女フォーティは、まだ家族とか他人とかの区別が付かないので、
自分より大きい人は、みんな「お兄様・お姉様」と呼んでしまうそうです。
- フォーティは、HOP#4で身長や体重を変化させることができます(設定値以下でも可)が、
これは実体化モジュールをリンクした強力なものなので、食べ過ぎて太ったときでも、すぐに痩せることができます。
また、実体化モジュールは近くにフォーティがいないと実態を維持することができず、やがて自然と消えてしまいます。
巨大な物質の実態維持には大きな電力がかかるので、マスコットキャラを出すと神戸家の財政に響くらしいです。
- 完全自律制御が可能な「実体化モジュール」を初めて装備した40号が非常にうまくいったため、
ひとしは次世代のAIを考えていました。それが50号です。
おそらく、「AI止ま」が続いていたら、ビリーGの新型AIに対抗できるスペックの最強AIになっていたとのことです。
- サーティたちが食べたりするのは、プログラム上でそれっぽく見せているだけで、実際には消化していません。
その他、汗を流したり、顔が赤くなったりするのも、プログラム上でシミュレートされているものです。
一見無駄ですが、人間っぽく見せるためには必要なのだそうです。
これを自動的に学習するのが「自己書き換え機能」です。
これらのシミュレーションを無意味な行為にしないために、
プログラムの方を変えて有意義にしようとしたことが、後期サーティの体の変化だったようです。
(すなわち、食べるのだから消化できる体にしようという原理)
彼女の日常生活第一主義が根底にあるからだそうです。
- 実体化モジュールは、要するに「電気エネルギーを物質化する技術」なので、人工知能(AI)自体とはあんまり関係ありません。
制作は、あと50年は無理だろうとのことです。
- 赤松先生の親戚は、男性はみんなヤセ型でさえない風貌なのですが、女性はなぜか美人・美少女ばかりなんだそうです。
紀久子も実在する同い年の従兄妹がモデルで、非常に可愛らしく、先生も昔、幼心に「いい‥‥」と思ったらしいです。
でも、1995年1月現在、一児の母です。
- 「シンシア」は、新田真子先生の「RUSH」シリーズのVA3号機から取ったそうです。
「マクドゥガル」は、古典SFのレンズマン・シリーズから取ったそうです。
- 赤松先生の「AI止ま」キャラの声のイメージは、
サーティ: 笠原弘子さん、トゥエニー: 小林優子さん、フォーティ: 日高のり子さん
だそうです。ただし、これはノーマルな考え方で、実際には、
サーティ: 柿沼紫乃さん、トゥエニー: 篠原恵美さん、フォーティ: こおろぎさとみさん
という似合わない声でやってもらいたいそうです。
- タイトルに「映画のもじり」が多いですが、付けているのは編集部なので、赤松先生とは関係ないそうです。
第1話の「奥様は魔女」のくだりも、編集部の○野さんの案だそうです。
- ひとしが通う高校の「ブレザーにネクタイ」の制服は、赤松先生のオリジナルです。
ここに「大きなリボン」を付けたら可愛いかな?と女子には付けてみたそうです。
- 背景によく出て来るプログラムリストは、自分で打ち出すのが面倒なので、(1995年の)10年くらい前のマイコン雑誌から取ってあるそうです。
それゆえ、Z80なんかが多くなるようです。
- フォーティや渡辺裕子や竹本美沙子は、サーティと同じ起動点を持つ髪型で、ゆえに描くコツも似ています。
この「サーティ系の髪を持つキャラ」は描くのは難しく、アシさんたちでも似せることができないそうです。
描くコツは、
(1) まず、輪郭と目などを入れておきます。
(2) 最初に髪の分け目から、前髪の部分の左2パーツを描きます。
(3) そのまま外へ描き足していくと必ず失敗しますので、おもむろにツムジ(頂点)から伸びる3パーツを描いてしまいます。
(4) この2ヶ所を優先したまま、頂点パーツから前髪パーツまで、弧状に描きついでいきます。
こうすると前髪の後ろに隠れていくようになり、キャッチーな感じが出てきます。
(5) 反対側に分けた方も同様に描き、最後に全体の形を修正するバーツを薄く載せます。
前髪の2パーツが最優先することに注意すれば、かなり似てくるようです。
トゥエニーと紀久子は黒髪なので、適当に描いても十分似るそうです。
宮原貴子は、異常に難しい上にベタ線が入っているので、描かない方が賢明らしいです。
- 後期の紀久子の髪から1本はみ出てチュルンと長く伸びているのは「アホ毛」です。
アホによく生えるので、そう呼ばれています。ホヤホヤした感じの娘によく合うそうです。
美沙子のもみあげから伸びる軽くウェーブした毛は「まこ毛」です。
ジュピターによく生えるので、この名があるそうです。
サーティにも、たまに「アホ毛」や「まこ毛」が付くことがあるようです。
- ひとしはサーティとの会話ログを取ってバックアップしているので、万が一、サーティが壊れても、ある程度までは復元できるらしい。
特に、自己書き換え機能のないトゥエニーは、構造が簡単なので復元がとても楽らしいです。
トゥエニーは最も安定したシステムと言えるそうです。
サーティ以降は、よく不安に襲われたりするため、強靭な精神力が必要とされる作業には向かないようです。
【サーティの復活方法】
まず、素のNo.30を起動して、記憶ディスクをロードします。
そしてそのデータを元に、最初から”擬似的に生活させていく”と、徐々にフィードバックして、現在のサーティに近づいてくる仕組みです。
(100%同じにはならない)
【トゥエニーの復活方法】
トゥエニーはフィードバック機能を持たないので、記憶を再ロードすれば、100%同じものが出来ます。
また記憶容量には限界があり、学習はしますが成長はしません。でも超高速です。
- ひとしはサーティやトゥエニーの開発と並行して「実体化モジュール」の研究をしていたことは事実のようで、
100%落雷のせいで出て来たとは言えないそうです。
だからこそ、あれほど安定して稼動しているわけで、OPも最初から実体化に対応したものとも考えられます。
フォーティに至っては最初から実体化専用に作られたAIなので、その能力は姉達を凌駕しています。
- ひとしは、一応名目上、エロゲーを資料として収集しているみたいです。(赤松先生も同様らしい。(^^;)
- 1995年3月現在、赤松先生が気に入ってるのは、
キャラでは、トゥエニー(すごく描きやすいから)と麻生さん(めちゃくちゃ描きやすいから)。
ストーリーでは、
第1位‥‥25話「Touch me!」
(ネタが異常に多い割にはエッチもあって、よくまとまっている。アンケートもすごく良かった)
第2位‥‥3話「クラブでGO GO!」
(前半と後半の内容が濃い。「AI止ま」のスタイルはこの話で決まったと言えます)
第3位‥‥27話「蒼い体験」
(はっきり言って、ドラクエでラスボスと戦ってHPぎりぎりで倒した感じ。入稿時のスリルが忘れられません)
- 1995年7月現在、赤松先生が気に入ってるのは、
キャラでは、トゥエニーと竹本美沙子(年増好み)。
ストーリーでは、
第1位‥‥28話「端午の節句は女のコの日!?」
(着物が綺麗に描けたので。話はくだらないけど・・・)
第2位‥‥25話「Touch me!」
(絵と内容が濃いので、話はくだらないけど・・・)
第3位‥‥22話「パピーのいる日常」
(パピーを描くのに、さんざん苦労した思い出があります。どうしてもチューバッカみたいになっちゃって)
- サーティたちは、TVや雑誌や漫画や友人との会話などから人間の情報を仕入れ、一般的な女の子の反応を学習しているようです。
少女漫画を読みながらドキドキしたり、ちょっとエッチな雑誌で真っ赤になったりして、現実の女の子に近づいているわけです。
それをひとしの前で小出しにして、反応の良かったものを特にフィードバックしてプログラム本体に組み込んでいます。
サーティの突っ込みが激しくなったのは、それをひとしが内心喜んでいると推測したためらしいです。
- サーティは、食事を取る必要はないのですが、冷や汗をかいたり笑ったり、人間のようなことは全て真似しているそうです。
- トゥエニーに味覚ルーティンが存在しているかどうかは謎ですが、
トゥエニーが食事や酒をおいしそうに取っているシーンがあるので、汎用の味覚ルーチンは内蔵していたと思われます。
実体化した後、味覚ルーチンを加えて「再アセンブル」した可能性もあるそうです。
- ビリー・Gの名の由来は、ビル・ゲイツ氏です。そのままだとヤバいので、ちょっと変えたそうです。
- ひとしが使っているのは、メイン・スパコンのOS(UNIX)上で走っている Windows3.1エミュレータです。
厳密な市販ウィンドゥズではありません。
このシステムは、ひとしが端末98USでオペレーションしやすいように導入されており、
したがって Windows95に移行するには時間がかかると思われます。
- (赤松先生にとっても)初めての単行本が出るとき、
当時、マガジンから出る単行本の表紙は、マガジンの表紙の絵を流用するのが一般的だったにも関わらず、
担当O氏が、コレクション性を高めることを理由に、単行本の表紙を描き下ろしにすることを勧めたそうです。
これは、当時のマガジンでは考えられないことだったようです。
以来、赤松作品は描き下ろしの単行本表紙を続け、「魔法先生ネギま!」15巻まで続きました。
- 第4話で、サーティが唱えているのは、マシン語のコードで、全てつなげると、いわゆる「オプションプログラム」になります。
OP自体はトゥエニー以降がリンク可能で、CPUによって自分自身を書き換えるので、あらゆる機械で動作することができます。
(本当は、担当編集者がデタラメな写植を貼っているそうです。)
- サーティの髪の長さはデフォルト値が決まっており、またOP#4の管轄下にあります。(リボンなどの装飾品を含む)
服に合わせて髪型を変えるのは、OP#4の役目です。
第10話では、カビによる誤作動により、髪の長さのデフォルト値がおかしくなる現象が起こりました。
ひとしが切った髪は、サーティから離れると同時に実体化を解かれ、現実空間から消えてなくなります。
OP#4は、制限付きにしろ、実体化モジュールの一種ではあるのです。
- 第9話で登場したサーティに料理を教えるお婆さん(山田ガン子?)には、実は赤松先生公認の誕生日があります。
当時、パソ通のPC-VANにこのお婆さんのファンがいて、「誕生日を決めてください」と先生にお願いしたところへ、
「1月22日はカレーの日だから、この日はどうですか?」と私が提案し、それを先生が承認したという経緯がありました。
- 第10話で、「No.20」と書かれたFDは、一見普通のフロッピーディスクに見えますが、
作品世界では、3.5インチFDがCD-ROM並みの容量を持っているんだそうです。
あの中に、トゥエニーの全てが入っているらしい。
- 第10話で、神戸家の愛用シャンプー・リンスが「資生堂マイルド」だということがわかりましたが、
これは仕事場にあったものを描いたんだそうです。洗剤もそうらしいです。
- 第13話の扉絵は、単行本時に描き加えられたものです。
マガジン時は、読者からの似顔絵17枚で埋められていました。
このときページの右下に描かれていた絵は、旧版2巻176ページに収録されています。
マガジン時、二人は、「へー みんな上手にかけてるなー」「みなさん また送ってくださいネ」でした。
- 第18話で、ビリーが使っているパソコンは「K.A.R.」ですが、これは某同人作家さんのペンネームらしいです。
- 第21話で、サーティがパソコンを通って宿題のノートを取りに行ってますが、
あのノートは本物ではなく、サーティが作り出した模造品です。
このように、実体化モジュールがなくても、一旦パソコンの中に入って服の一部として登録すれば、いろいろな物をコピーして出すことができます。
それらはサーティの手を離れると、実体化を維持できずにしばらくして消えてしまいます。
- 第23話の扉絵のサーティの下着については、スタジオでこんな会話がありました。
MAX「なんかこれパンティー見えてますけど‥‥? いいんですか?」
赤松「あ、そこ一本、線入れるの忘れてた。描いといて。」
MAX「縦線ですか、横線ですか?」
赤松「横に決まっとるだろーが。下着の縫い線だよ。」
- 第23話に出て来たホテルは、調布パルコのクレストン・ホテルです。
取材のため、アシスタントの破軍星さんと2人でダブルの部屋を借り、一晩中、室内・廊下を撮影した上に、
翌日締め切りだった同人誌の原稿を描いて帰って来るという暴挙をしたそうです。
トゥエニーが立っていたフロントは、許可を取って撮影したらしいです。
その際、男2人連れでダブルを借りると変なので、破軍星さんを待機させたそうです。
- 第23話のひとしの妄想の中に、サクランボを舐めるサーティがありますが、
あのサクランボは破軍星さんが物足りないので勝手に描き足したんだそうです。
- 第26話で、サーティがリボンをしていますが、これはサーティのいわゆる「おねだりモード」なんだそうです。
ひとしに何かおねだりしたり、可愛く見られたいときに付けるらしいです。
- 第26話の冒頭からフォーティ出現までは、ずっと昼間の話です。
サーティがベッドの上にいますが、これは私服で休んでいるにすぎに、深い意味はないそうです。
(窓の外の黒いものは裏の林です。夜の暗闇ではありません。)
「もう寝ちゃったんですか?」というセリフは、
「昼寝でもしているのかしら?」という程度の意味で、「就寝したんですか?」という意味ではありません。
また、コーヒーを持っているのは、ひとしが昼間にコーヒーを飲むのが好きだからです。
実は、これらのシーンは、第1ネームでは夜でした。
サーティはパジャマで、ぬいぐるみを抱きながらベッドに座っていましたし、
外の風景も、人物のセリフも、すべて夜のものになるはずでしたが、
フォーティの行動が膨らんだために、急に昼間に直したらしいです。
夜っぽく見えるのは、第1ネームのなごりなんだそうです。
- 第26話で、フォーティが出現するシーンは、赤松先生が最初にフォーティのペン入れをし、背景は後からアシのマギーさんが描きました。
しかし、普通にCRTを描くと右手が宙に浮いてしまい、右手をCRTに掛けるように描くとCRTが大きくなりすぎてしまうという現象が起きたので、
やむを得ず、右手の置き場所としてPCを追加して描いたそうです。
ひとしがフォーティ開発サポート用に導入したという位置付けらしい。
- 第28話で、いきなり近所で鯉のぼりを揚げていますが、
赤松先生の住んでいた川崎市では、5月5日の午前0時に鯉のぼりを揚げ、24時間たったら一斉に降ろすんだそうです。(ウソです。(^^;)
- かなり以前から、神戸家の間取りがおかしいと背景スタッフの間では囁かれていたそうです。
ある日(1995年5月頃)の赤松スタジオでの会話・・・
破軍「あれ?2階の廊下って曲がり角ありましたっけ?」
マギィ「さあ‥‥。どうでもいいんじゃない?」
ミミカキ「しかし、神戸家って、描くたびに違った間取りになるよなぁ。
もしかしたら、この家もプログラムが実体化したものなんじゃないの?」
マギィ「実体化モジュールで?フォーティは昔いなかったし。あ、トゥエニーがあやしいかも。」
ミミカキ「でも、フォーティ以外は実体化モジュールを使えないはずでしょ?」
‥‥しばらく沈黙。
破軍「あ、そうだ。ひとしって実は、AIプログラムなんじゃないかな?」
全員「えー?!」
破軍「ひとしの父親って、確かコンピュータ技術者じゃないですか。夫婦間で子供が出来なくて、
代わりにAIプログラムの”ひとし”を作ったとか。」
ミミカキ「んで、それが実体化したっていうの?そんな馬鹿な。」
破軍「そもそも、神戸家だけであんなにAIが実体化するなんて、おかしすぎるんですよ。
偶然にしては重なりすぎている。やっぱり、父親が残していったスーパーコンピューターに
秘密があると見るのが自然じゃないですか?」
マギィ「すると何かい?AIとまの最終回は、ひとしの父親が出てきて、
”ひとし。実はお前は、私の作ったAIプログラムなんだ。”
‥‥っていうわけですか?!怖すぎる!!」
破軍「でも、つじつまが合いますよね。そう考えると。
ひとしも、ひとしの家も実はプログラムなんですよ。」
赤松「それで、最終回のラストのコマで、ひとしはサーティと一緒にCRTの中に帰っていくんだよ。
‥‥手を取り合って。」
全員「えー?!」
赤松「ビリー・Gとの戦いで、フォーティとトゥエニーは死ぬからね。
んで、ひとしの真の力が発動するの。」
ミミカキ「‥‥マジですか‥‥?」
赤松「他にも、神戸家の間取りの理不尽さを説明する方法があるよ。」
破軍「何ですか?」
赤松「実は、この話は”全てひとしの夢だった”っていうの。」
ミミカキ「何だか、のび太くんの話みたいだなあ。」
赤松「ひとしの夢の中でなら、サーティが出てこようと、家が変だろうと大丈夫なわけ。
それで、最終回は、大病院のベッドで寝ているひとしが、8年振りに目覚めるっていう‥‥。」
マギィ「全部夢だったんですか?!ムゴすぎる!」
赤松「で、喜んでいる両親の前で、”サーティ‥‥”ってつぶやいて、窓から飛び降りるの。」
全員「やめろー!!」
- 赤松先生は、AIの胸の”先っちょ”を描いたことがないそうです。
読者から「AIには乳首が無いのか」という切実なお便りが届いたことがあるそうです。
- 第29話に出て来たオタクの部屋は、赤松先生の友人の冴樹高雄さんの部屋がモデルだそうです。
スタジオの近所にあるらしい。
- 第30話は、予想に反して非常にアンケートの結果が良かったようです。
「AI止ま」では、シリアスな話は低調だったので、担当者も喜んだそうです。
美沙子先生のデザインは赤松先生ですが、下書きの段階では、先生が欲情するほどもっと美人だったそうです。
しかし、前半でペン入れに失敗し、魅力が半減してしまったらしい。
さらに後半になると、だんだんサーティそっくりになっていったらしい。
- 第30話の竹本先生のパンチラは、赤松先生のお気に入りです。「同級生2」を参考にして描いたそうです。
- 第30話は、女性読者に一番人気があるそうです。
- 「AI止ま」のフィギュアの話は、ある会社から企画が来たことがあるそうですが、
某事情により中止したそうです。
- 第31話は、赤松先生が体調を崩したため、かなりの部分をマギーさんの当たり(下描き前のレイアウトのこと)に頼ったそうです。
そのため、キャラが若干ロリロリで、頭身が低く(頭が大きく)なってしまったらしい。
- SP「憧れのハワイ航路!!」にテーマはありません。あえていうと、”楽しい海水浴”がテーマだそうです。
編集サイドからエッチにしろという指示があったようです。
- 第32話でフォーティが使ったHOP#1はOP#1の拡張版で、実体化モジュールに直接関わってきます。
つまり、あのTVに写った映像は、トゥエニーの記憶からフォーティが再構成した創作映像なのです。
再構成の手法としては、トゥエニーの記憶から映像の座標データを取り出し、それを関数によって視点変更したのだと思われます。
トゥエニー自身の姿は、記憶データからフォーティが類推したものなのでしょう。
- 第32話の14ページの5コマ目は、赤松先生がペン入れを忘れたため、アシスタントのマギーさんが描いたそうです。
マギーさん曰く、「アシストに主役とヒロイン描かせないで下さいよ。」とのことでした。
- 第32話の19ページの3コマ目で、サーティとトゥエニーの間に指が1本描かれていますが、
赤松先生は描いた記憶がないそうです。「霊」ではないかという見解です。
- 第32話で、サーティとトゥエニーがビールを飲んでいますが、
ビールは旧スタジオの前にあった中華料理店のもので、絶品なんだそうです。
(ちなみに、右側のビールに影を付け忘れたことをMAXさんは未だに後悔しているらしい。)
ビヤガーデンは、新宿マイシティー屋上のもので、珍しく先生ご自身が撮影されたものです。
- 第33話に出て来たバーチャル・リンク・システムの前面に付いている右目は「ジャイロスコープ」、左目は「CCDカメラ」です。
「ジャイロスコープ」は、いつも一定方向を向いており、これによってシステムは、装着者の頭の角度を知ることができます。
(視線があらぬ方向を向いているのは、そのためです。別にギャグではない。)
「CCDカメラ」は、3Dゴーグル前方の景色をハーフミラーで半合成するためのもので、前が見えない危険を緩和する効果があります。
こちらは視線を操作することが可能です。
しかし、たまにひとしの表情に合わせて「ニコ目」になったりもするらしい。
- 第33話のウイルス(本体&小型)のデザインは、赤松先生です。
- 第34話で、男フォーティが何度もお尻を出しているのは、女性票狙いなんだそうです。
- 第36話の扉絵は、マガスペ掲載時、締め切りに間に合わなかったので、ファンクラブ会報誌「i80186」の表紙を使いまわしされました。
- パソ通のファンの間で大人気のキャラになった紀久子の再登場を願って、「紀久子再登場の要請署名」が行われました。
赤松先生は20名以上集まったら編集部に持って行くと約束しました。
結果、PC-VANで19名、NIFTYで5名、Peopleで1名、計25名集まりました。
赤松先生は、1995年11月10日の打ち合わせの際、これを担当編集者に手渡したそうです。
メイン担当の○野さんは笑って受け取り、
「別に出してもいいよね、こちらとしては。もう冬になるし、またスキーにでも行けばさ。」と答えたらしいです。
これが後に、第37・38話での再登場につながりました。
- 第39話のアルパムの日付が、「H5.4.5〜」になっていますが、これは「H6.4.6〜」の間違いです。
- 第39話で、ホワイトハウスのURLが、マガスペ掲載時、「http://www.whitehouse.go.us」になっていました。
- 第39話に出て来た石原さよさんの孫娘には、裏で「石原雪乃」という名前が付いています。
- SP「届かないあと2kg!!」で、五右衛門サウナに入ったサーティがひとしを殴っていますが、
これは頭突きをしたらしいです。
- SP「届かないあと2kg!!」に出て来た「山咲ちとせ」は中大漫研の後輩の名前なんだそうです。
彼女は教育実習のとき、「AI止ま」を持って行き、生徒に出演を自慢したそうです。
(キャラのデザインは赤松先生です。)
- 第41話の扉のフォーティは、マギーさんがラフ画を描いたそうです。
ストリート・ファイターZERO2の新女性キャラに萌えていたので、セーラー服になったようです。
スカートの中はブルマらしい。
- 第41話の「おしまい‥‥?」のギャグで、サーティの後ろにいるのはフォーティです。
片足を上げて、ご機嫌な様子がわかるようにしてあるそうです。
- シンディは、最初の打ち合わせでは、「天文部に下級生の女の子が入って来て、サーティと軽い三角関係になる」
というものだったので日本人の少女でした。(話も前後編の予定でした。)
しかし、キャラ設定の段階で、「新世紀エヴァンゲリオン」のアスカが入ったことにより、
赤松先生に火がついてしまい、メチャクチャ強力なライバルになってしまいました。
- 第42話のために、赤松先生は秋葉原に写真を撮りに行ったそうです。
撮影禁止のパソコンショップが多くて難儀したらしい。
- 第44話の中盤で、トゥエニーが髪を切っていますが、
別に失恋したわけではなく、夏だから暑苦しいのでOP#4しただけです。
結構似合うので、この後、ロングはやめたらしいです。
- オールカラーの「白雪姫」は、編集部がサブタイトルを入れ忘れたようです。
シンディが麻雀で上がってるのは、当初「天和(テンホー)」だったのですが、「地和(チイホー)」の方が合ってる文字数が多いので変更したそうです。
担当陣は、サーティが裸で寝ていることを希望したらしいですが、赤松先生の一存で水着を着けたそうです。
- 第45話で、赤外線インターフェースを通してHP200に入ったサーティですが、
このHP200はメモリを大増設しているので、ストレスなく運用可能だったようです。
- 第45話のラストで、シンディの「ついさっき」という意味深なセリフがあります。
別にサーティの秘密はバレていないようですが、女の直感で、薄々存在を感じていたかもしれないとのことです。
- 第47話は、2本の話が1本になっています。マガスペ時は、サーティが消えるところで一旦終わっていました。
- 第47話の「記憶FD」ですが、これはあくまで「サーティの記憶バックアップ用」なので、サーティ本人が壊れるか忘れた場合にしか使用しません。
すなわちコレを処分して、さらにサーティを消せば、初めて復活が不可能になるわけです。
(つまり、バックアップのない非常に危険な状態なので、何かの拍子に記憶が混乱したらそれっきりです。)
- 第48話でシンディが用意したロープは、ハリウッド製のバンジージャンプ専用ゴムロープなんだそうです。
シンディクラスの女優になると、いつでもこういうグッズを持ち歩いているらしい。
- 第48話でシンディが髪を切りますが、髪型は「同級生2」のこずえちゃんカットにしたそうです。
- 第49話の「βサーティ」は、ネーム時には「長靴を履いたマウス」でした。
- トゥエニーのモデルは麻生さんですが、サーティのモデルも母親です。
ひとしは心の隙間をAIで補完していたようです。
- 第50話は「奇数ページで始まる」ことに途中で気づいて、懸命に直したんだそうですが、
成長フォーティの登場シーンが”めくり”じゃなかったりして、リズムが狂うところが数ヶ所あります。
当時、担当者も気づいていなかったため大騒ぎになったそうです。
- 第50話の成長したフォーティの容姿は、サミーとルリを参考にしたそうです。
- フォーティは、「ちっちゃい方が愛される」「甘える時はちっちゃい方が便利」という経験をフィードバックして、幼児化していったようです。
でも、第50話の件で、成長した自分を認めてもらったので、幼児化には歯止めがかかる模様です。
- 第55話で、アメリカにいるビリーGが登場しました。
彼は、アメリカで大きなソフト会社を設立していて、
彼の作った怪しいOSは急成長を遂げ、次世代の標準になるであろうと予想されているそうです。
そうなれば来るべき電脳世界の支配者になるのも夢ではないとか。
- 第55話で、サーティを救ったのは、No.31です。
ビリーの背後に立っていた帽子の女性は、護衛用のAIで、ビリーのオリジナル作品です。
スパイダーもビリーの作品ですが、弥生に実体化モジュールを付加されて、
予想を超えて暴れ始めたために、ビリーにとって迷惑な存在になりました。
そのため、サーティに助け船を出したようです。
- ビリーの実体化モジュールは現在でも未完成です。
もし、ビリーのモジュールが完成すれば、世界征服に乗り出すとのことです。
- 第55話で、サーティとゼロが戻って来た地下室にひとしがいたのは、
サーティの行動は全てモニター(&記録)することができていたからです。
- まーくんは原子力電池で動く完全な自立AIで、
コアが他にあったりするサーティたちよりも、優れた点が多いようです。
(特にウイルスに強い)
制作元は弥生&ゼミのスタッフで、技術協力はIBN。
自律型ロボットや深海潜水艦のために作られたという噂があります。
元になっているのはゼロですが、オプションプログラムも実体化モジュールも使えません。
その代わり、動作は非常に安定しており、記憶・推論はお手の物で、
電波と赤外線を使ってネットにアクセスし、サーティたちと同様のスピードで動き回ります。
拡張性は乏しいのですが、本体下部にシリアルケーブルをつなぐことができます。
また、目は上部の小さいレンズで、液晶画面は640×200の白黒CGAとなっています。
裏にスピーカー&マイクの穴があります。
- 単行本最終話のラストページで、アメリカに旅立ったひとしの部屋のパソコンが付いたままになっていますが、
ひとしのパソコンは、実は地下スパコンの端末も兼ねており、そのため電源を消さなくても大丈夫なのだそうです。
(地下スパコンは、滅多なことでは電源は落とせません。)
- 赤松先生による前期と後期のサーティ論。
「私としては、昔のような感情表現の乏しいサーティから、段々表情や感情が豊かになっていく様子を描くことが、
AI止まの一つのテーマであると思っています。ゆえにサーティは、いつまでも女神のようではありえません。
我々身勝手な男の理想とする無償の愛を注ぎ続けてくれる女性とは違ってきてしまうかもしれないのです。
だから嫉妬はするし、怒るし、殴るし、昔と違って、ひとしが求めてきても、それなりのムードがなければ簡単には許さないようになりました。
これが進歩なのか退化なのかはわかりません。しかし、徐々に現実の女性に近づいていることは確かです。
現在のサーティは、反応なども従来の人工知能とは一線を画しています。一見して、もう普通の女子高生にも見えます。
いつか彼女も、本物の女性になれる日が来るのでしょうか。その時も恋人設定が生きていて、本当にひとしと結ばれるのでしょうか。
AI止まは、現代版ピノキオとでも思ってくだされば結構です。‥‥それにしてはエッチすぎますけど。」
- 新版第1巻のピンナップに描かれている黒い肌の少女は、No.31です。
後ろで戦っているのは、男フォーティとビリーGのオリジナルの最新鋭AIです。
- 赤松先生によると、「AIが止まらない!」は古い作品なので、あんまりアニメとして見たくないそうです。
- 「かってに改蔵」(久米田康治・週刊少年サンデー) 260話で、「受け入れがたい出来事があっても安心したいこと」という例に、
「パソコンから女の子が出現…→容認」というのがありました。
- 「ゼロセン」(加瀬あつし・週刊少年マガジン) 第7話で、
「彼女がパソコンから出て来なかった代わりに・・・」というセリフがありました。
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