東京〜関宿〜東京・170km('99.7.10)





梅雨真っ最中。今年の梅雨は意地が悪くて、休日が集中的に狙われているのではないか・・・というような感じもしなくもない。そんな週末が続く中、ちょっとだけ雨が上がった。行くしかない

今回は、霞ヶ浦に続くべたべたな平地を行こうシリーズ第二弾である。江戸川。多摩川、荒川はここのところ走る機会も多かったが、江戸川はここ数年走っていないし、いい機会だから行くべな〜、という感じである。

知っている人は知っているのだけれども、ちんたは数年前までこの江戸川にほど近い松戸に住んでいたことがあった。ちょうど、自転車に積極的に乗るようになったのも松戸に住んでいる頃で、走りはじめの頃から江戸川沿いのサイクリングはよく走っていた。いわばちんたの自転車の原点のようなところでもある、久しぶり。

しかし、よく走っていた割には、いきなりミスコースで始まる江戸川ツーリング。葛西から上っていけばいいモノを、なぜかそれを通過してしまい、市川まで行ってしまう。少々大回り。いくらなんでも、こうまで自分が道を覚えていないとは思わなかった。県道市川松戸線をえっちらおっちらと北上、松戸に向かう。

にしても、今日はまた大変な向かい風だ。向かい風と言うことはおそらく、川を下る時には追い風なんだろう・・・とただその一点のみの希望にすがって走り続ける(結局、今回も風の物語か(^^;))。

向かい風とミスコースにやられて、松戸に着いたのは自宅を出てから2時間近くたった後だった。ちょうどいいので休憩。松戸住まいの頃さんざん散財した7/11を2年ぶりに使ってみる。取り立ててどうと言うことは無いのだけれども。久しぶりに見る「元・ご近所」は変わったこともあり、まるで変わっていないところもあり。しかし、全く「久しぶり感」が無いのも、この2年間があっという間に過ぎてしまったことの裏返しなのだろうか?

さて、15分ほどの休憩の後、再スタート。いよいよ本格的に江戸川サイクリングコースに乗る。江戸川は多摩川、荒川に比べて圧倒的に走りやすいのは人がいないこと。全くいないわけでも無いけど、多摩川のように絶えず前後に気を付けていなくてはいけないということもない。なかなか走りやすい。それともう一つ、江戸川サイクリングロードが多摩川・荒川のそれに比べて良いのは、サイクリングロードのつながり具合。多摩川や荒川はところどころ舗装が切れてダートになったり、道がなかったり、迂回したりしなくてはならないところがあるのだけれども、江戸川は左岸(千葉県側)を走る限りひたすら舗装路の一本道である。これはいい。ロードレーサーにもいいが、インラインスケートにもいいのではないだろうか?こーゆーとこは。

そんなことを考えつつ向かい風に逆らいとろとろ走る。うう、くるちいよぉ、いっそのことここで折り返してさくっと帰ってしまおうかと何度も思う。しかし、梅雨の中、本当に久しぶりに自転車を漕いでるチャンスの貴重さを思うとまさかここで折り返してしまうわけにも行かない・・・という思いが交錯。

江戸川も多摩川・荒川と同じく河川敷ではサッカーが盛んだ。江戸川に関してはここ数年でずいぶん野球からサッカーにシフトしたような感がある。そして江戸川はサッカー・野球だけでは無い、江戸川ではグライダーも盛ん。「ええ?こんな所から飛び立つの?」と思うような、単に草を刈っただけのような滑走路から軽飛行機に引かれてふわりとグライダーが舞い上がっていく。しばらく引かれてからグライダーはひとりでとびはじめる。ふわーっという感じで飛んでいる。上空ではいい風が吹いているのだろうか?下界は向かい風、ぼくにはあまりいい風が吹いていないらしい。動力を持たずに風に乗るだけで飛んでいるというのがちょっと不思議。なんかデブは乗っちゃダメ・・・とか言われそうだね>グライダー。しかし、グライダーを趣味にするなんて、年間で趣味にどれだけ投資しなくてはいけないのだろう?自転車は安いぞ〜・・・・ランニングコストは(^^;)。

多摩川は上っていくと、石がごろごろしたいわゆる「河原」になる。荒川は上っていくとなんだかだだっ広い野原になってしまい川がどこにあるのかわからなかった。江戸川の場合は、水辺までみどりで覆われていて、ごつごつした石の河原は見あたらない。しかし、右岸から左岸までの幅は狭く、それでいてゆったりと流れて行くだけの水量がある。ここもちょっとキャラクターがあるわけだ。

流山を走っているので当然といえば当然だが、なんか周囲は正しく千葉県北総地方という感じ。ひたすら広がる田んぼ。しかし、建物とか道路の高架とか、比較的新しい人工物もそこここにある。

野田ではしょうゆ工場の脇を通る。明らかにしょうゆ!といった匂いがあたりに充満していた。

東武野田線の鉄橋を越えると辺りはいよいよ田んぼだけになり、開けてくる。この辺りに来ると上流に向かって右側を見ると筑波山が見えるようになる。ほとんど茨城。いや、別に茨城でもいいだけどさ(^^;)。

はぁ〜それにしてもつらいよお、向かい風。なんだかまだ70kmくらいしか走っていないのに、向かい風とずっとつきあっていたおかげでばて加減がさらに倍!てな感じで、100km台後半のような疲れぶり。なんか太股なんかも少々お笑いになられているようで、向かい風が強烈なのかちんたがひ弱なのか。おそらく両方だ(^^;)。

そんな、向かい風をくぐり抜けていくと前方に白っぽいお城のような建物がそびえているのが見えてくる。ホントはお城のようなというかお城なんだけれども。関宿城。利根川と江戸川の分流点(つまり江戸川の端)の近くにそびえ立つ関宿城。左岸のサイクリングロードはここから先はダートになるので、実質的にここが一番の先っちょということになる。走っているときには前にも後ろにも見かけなかったが、城址の周りの公園には5、6人のちゃりんかーが休憩していたりする。ま、わかりやすい目標だからね。一番端っこまで行くってのは。北海道をツーリングする二輪ライダーが吸い込まれるように宗谷岬や納沙布岬にいってしまうのと同じようなことだろうか。うーむ、”ライダー端っこへ行くの法則”だ。今、5秒くらいで考えたことだけど。

関宿城址でひとしきり休憩した後に、走り出す。川を往復するので当たり前だが、さっきと同じ道を往復するだけである。ちょっとつまらない。楽しみといえば強烈な向かい風が追い風に転じることくらいか。だがしかし、追い風は期待したほどには吹いてくれず、「まぁ向かい風ではないかな」という程度。とりあえず、行きよりは帰りの方が少し楽ちん。

ただ、まぁ、ホントにそのまま江戸川を下っていると、まったく食事にありつけなくなってしまう。いい加減1時半だし、そろそろどこかで食事したい。それもできるならばコンビニの店先とかでなく、ラーメン屋でもいいからちゃんとしたところに入りたい・・・ラーメン屋・・・ラーメン・・・ラーメン。なんだか心の中が7割ほどラーメン体制になりながら、一度、江戸川サイクリングロードをはずれ、野田市街に向かう道を行く。・・・・ないんだ、これが。食うところ。おっかしいなぁ、こういうところでちょっと大きい道を走ればすぐにラーメン屋が出てくるようなイメージがあったのだけど・・・。相変わらず健在”探すと無いの法則”である。結局3,40分近く走り続けて中華料理屋を見つける。中華料理屋ではなくラーメン屋を所望していたのだが、ことここに至ってはこれを逃してしまうと、次にいつ食事ができる店に出会えるやもわからないのでとりあえず食事・休憩。

腹がくちたらまた走る。なんだか単純な人生だ(^^;)。とりあえず30分近くかけて元の江戸川サイクリングロードに復帰。

戻る途中、松戸を過ぎたところで左岸から右岸に渡る。さらに川下りを続け市川の辺りを走っているころ、雨が降ってきた。特に塗れて困るモノがあるわけでもなく、疲れ切ったところにちょうど気持ちいい。そんなに激しい雨でも無し。

結局、雨に濡れたまま葛西臨海公園、すなわち江戸川の河口までたどり着く。うおー、よくここまでたどりついたね〜。

なんだか平地しか走っていないのにやたら疲れた川上り&川下りでございました。

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