秋ヶ瀬〜鴻巣〜秋が瀬・80km('99.7.20)




今回もまた、川である。すっかり平地マンである。

今回は、いつか、うおいちばの自転車掲示板ちゃりんかーGOGO!で書いた「誰かいっしょにいこーよー」という企画が高じて、派生して、4人が集まり、「荒川を上ろう」ということになった。

荒川といえば、冬の間に熊谷まで出かけたときに、ひたすら走ったサイクリングロードである。両側に広がる荒涼とした風景に圧倒された記憶がある。それを夏に行ってみたらどんなに風景が違うだろうか?という景色比べ・・・が今回の主な趣旨である(と思う)。なんか数ヶ月前の自転車雑誌サイクルスポーツ誌に載っていた荒川サイクリングロードの風景が自分の記憶の中の荒川とあまりにも違うのである。これは確かめなければならない。

当日、集合場所は西浦和駅前となった。自走で行けなくもない距離なんだけど、都内から行くとどうせ環七だの17号線だの走っていて不快になるような所ばかり走ることになるに決まっているし、折しも、ちょうど、仮マイカーがある時期でもあったため、今回はちんたは秋ヶ瀬公園まで車で行き、そこで自転車をおろしてツーリングでいけいけ・・・ということにした。ちなみにこれで行くために、今回集まる4人の中では最も走行距離が少なくなるらしい。おいしい(^-^;)

秋ヶ瀬公園には無限とも思えるほど駐車場があるため、車を停めておくのには苦労しなかった。とりあえず、西浦和駅に一番近い(と思われる)駐車場に車を止め、自転車を組み立てて集合場所に向かう。妙に早い時間に行ってしまったためか、集合場所へは一番乗りであった。

ほどなくして、じもてぃ〜のT嶋さん現る。相変わらずの巨体で、自転車の苦労も5割増しという感じである。赤い自転車。とりあえず、二人で残りのメンツを待つが、T嶋さんはその間も、パンに水にと燃料補給に余念がない。砂漠を横断する前のらくだのようだ。いいことだ。残り二人はその20分後に現れた。

さて、今回のパーティーは男3人、女1人というパーティーである。おそらく希望的観測としては唯一の女性であるYゆさんがペースを作って行き先も作るだろう・・・という感じ。早くへばってね。・・・というかこの時点までで明確な行き先というか折り返しポイントが無いと言うところも今考えてみれば無茶といえば無茶。とりあえず、誰かが「折り返す」と言ったら折り返すのだ。

梅雨が明けるか明けないか・・・という微妙な時期であった7月20日海の日ではあるが、今回はえらく天候に恵まれた。雨が降っていないだけではない、暑くもなく、そして妙な風も無い。やっぱこーでなくちゃね。恵まれた天候が嬉しい。

とりあえず、秋ヶ瀬公園を経由して荒川のサイクリングロードを目指す。女性が一人混じっているといっても結構なスピードで1列縦隊を組んでいるところがすごひ。先頭交代とかそんなコトまではしなかったけれど。

荒川は変なとこで、大宮市あたりの河川敷の活用法で多いのが「自動車教習所」。なんかやたらにあっちゃこっちゃに教習所があるような印象がある。これって、増水したら教習所ごと水浸しなんだろうか?河川敷というか堤防の内側に田んぼや畑もたくさんあるけど、ここも増水したら終わり?それともそもそもそんなに増水することはありえない?のかな。

そんな田んぼに囲まれたような所に一つ、ぽつんと用水の取水口(逆かな?)がある。調子よく漕いでいて忘れがちだったけど、スタートして10数km進んでいるし、過去のイタイ経験からも休憩する目印に乏しい荒川であるので、ここで休憩することにする。ちょっとした丘状になっているわけで、ここ、休憩にはちょうどいい。とりあえず「丘」というそのまんまのネーミングの地点名を付けてみる。

「丘」を出たあともひたすらに川を遡上。途中、埼京線(川越線)の踏切なんかもあるが、日頃、都心で見慣れた緑帯の電車を郊外で見るというのもちょっと変な感じ。ま、東武野田線とか常磐線とかでも同じような感じか。

 入間大橋にさしかかるところで二度目の休憩。休憩のたびに水を補給できれば良いんだけどね〜と思うんだけど、あいにくと荒川、それだけはどうにも弱い。ちかくに何か売っていそうな気配がないんだもの。なので少し控えめに水をとりながら・・・の休憩。いいんだけどさ、そもそもそんなに水を必要としない涼しい天気だから。

 三度目の休憩は・・・って、だいたい10〜15km毎に休憩を入れているような感じだろうか?前回全く気が付かなかった茶屋があり、4人でそこになだれ込み、食う、そして飲む。自転車雑誌で紹介されたこともあり、というか、もともと荒川サイクリングロードはサイクリストが多いためか、ちゃりんかーの先客が何人かいる。ちんた達が茶屋でぶひぶひ言っている間にも、何人かが訪れては走っていった。なんだよ、ちゃんとこういう休憩にぴったりな場所があるじゃん。だれだよ、いつまで経っても休憩できるところが無いなんて言った奴は(^^;)。

 さて、食ったし飲んだし出発だ。

 周りの景色はゴルフ場だったり、単に空き地だったり。あとはひたすら田んぼと畑・・・という感じ。なんだか、ここは右岸なのか左岸なのかそれとも中州なのか〜という感じで、いま、自分がどのあたりにいるのかがさっぱりわからない・・・そんな不思議な空間が続く荒川サイクリングロード。どの辺りにいるのかもわからないのでどのくらい走ったのかも、メーターをちゃんと見ていないと、気が付くと結構な距離を走っていることになる。

 う〜、もう25km近く走っているのだが大丈夫だろうか?折り返すと50kmになるのだけど、みんな折り返すつもりあるのだろうか?そんなコトを思う。いや、ちんたはそりゃ、毎回100km超のツーリングに出かけてるさ、だけど、ちんたが乗ってる自転車はロードレーサーだし、他の人のはみんなMTBだもの。ちんただったらMTBでそんなに走れ・・・ないんちゃうかな(^^;)。

 「そんなにちがうのかぁ?」といぶかしがる方々も多いでしょう。それでは実験してみましょう。入間大橋を越えたところから、少し下り坂になっています。ここをちんたはペダルを漕がずに楽ちん楽ちん・・・と坂を下っていきます。ところがここで併走しているYゆさんはなぜだかペダルを一生懸命漕いでいます。下り坂でもこぐのね、すごいしと。だがしかし、悲しいかな、ちんたはロードレーサー、YゆさんはMTB。なぜだかペダルを漕いでいないちんたの方が若干速かったりします。ようはそれくらい転がり抵抗が違う=楽ちんさ加減が違う・・・ということです。

 というわけで一人らくちんなちんた。おいしい(^^;)

 そんなわけでロードレーサーの楽ちんさ加減を満喫していたちんたに天罰が下る。

 パンク。

 ぷしゅうぅぅぅぅ、という毎度おなじみのタイヤとともに乗り手の気持ちもへなへなにしていくサウンドとともにぺちゃっとなるタイヤ。あうあう、ロードレーサーはこうなりやすいのよねん(どう考えてもちんたのパンクのペースは多すぎるけど)。そんなわけで、みなさんをどうにも中途半端な道ばたに引き留めてタイヤ交換である。楽しそうに見つめるみなみなさま。あうあう。なんか今日一番つかれた所、このパンク修理だった(この間、他の三人は休憩)。

 さて、気を取り直して再始動だ。いよいよ川沿いのサイクリングロードを離れて、鴻巣市街に向かう。ちょっくら川から離れて昼飯食べよ〜よ〜という趣旨。が、このちょっくらが長かった。10km近く走ったところで町中に、というか鴻巣の駅前通りまで着いてしまい、そりゃ駅前通りまで来ればあるに決まってるよね。というわけで駅前のそば屋にGO!である。

 ちんた、斜め向かいのおやじが食べていたこともあって、久しぶりに「そば屋のカレー」が無性に食べたくなるも、てっきり親父の食べている大きなカレーが大盛りだとばっかり思って、自分も大盛りを頼んだところ、出てきたのはさらにジャンボなカレー(^^;)。結局、ちんた、食い過ぎた腹を抱えての再出発となりました。

 帰りも荒川。「なんだよ〜、まっすぐ来ればこんなに川は近いじゃん」と思うほどにあっけなく川に復帰する。いかに大回りをしてそば屋に入ったかを改めて思い知らされる。

 帰り。軽い追い風になっていた。さらにらっきー。4人で走っているといつのまにか一人や二人先行している、おおぅいどこまでいっちゃうんだよお状態はよくある。無意識下にアタックがかかっちゃっている。が、誰も追う気がないので、すぐにばらばらになる。なかなかグループで走るというのは大変なのである(^^;)。

 そんな、どこまで行っちゃうんだよ状態で、二人が先行し、遙か遠くに行ってしまっている。後ろに取り残されたるはYゆさん、併走中。

み:「Yゆさん、休憩しなくてだいじょぶすか?」
や:「休憩したいわよ」
み:「二人、(前に)行っちゃってますよねぇ」
や:「休憩するって行ってきてよ」
み:「ぼくが?」
や:「あなたが

 ・・・行かせていただきましょう、女王様。ちんた、気分はアシスト。全力でエース女王様の伝令となって先行する二人にブリッジ(といっても誰もついてこないが(^^;))をかける。「き、きゅうけいしましょおぉぉぉ。」伝え終わったころにはちんた、Yゆさん以上に終わっていたことは今だから言える真実である。

 休憩中、がんばったアシストに女王様より、かふぃをごちそうになる。ごちそうさま。火器一式と大量の水。その冬山登山にでも行くような大きな背中はそのためだったんですね(^^;)。

 さて、あとちょっとでスタート地点である。荷物も軽くなったし、相変わらず心地よい追い風だ。こんなに天候に恵まれたツーリングなんてウソみたい。このあたりで元気になっちゃってた人はT嶋さん。遙か彼方を先行している。どっちが悪いと言えばおそらくは全く追う気の無い僕たちである(^^;)。とりあえず独走させたまま放っておく放置プレイに処す。

 再び「丘」まで戻ってくる。休憩(←どうも振り返ってみると休憩ばかり(^^;))。Yゆさん「疲れた疲れた」と言いつつ、以前よりずっと元気そうだ。「あ〜」とか「う〜」とか言いながら意味無くうろうろする「疲れたの舞い」は今日は見られないらしい(^^;)。

 秋ヶ瀬公園まで戻ってきたのはおおよそ夕方5時。だいたい8時間の間に80kmを走ったことになる。実際は1/3くらいは休憩していてこれなんだから、結構速い?のかな?とりあえず、ちんたが秋ヶ瀬公園に車をデポしているのでここで解散。今日の反省などをぶちぶち言って、本日はおしまいとなりました。

 しかしなんだね。ちんた、結構疲れていたぞ。車で往復にしてよかった・・・みたいな。他3人はこの後自走で自宅に帰ったり、輪行+自走だったり・・・みんな頑丈だねぇなんて思いながら一人ハンドルを握るちんたなのでした。

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