地下室入門-10 地下室の採光


地下室は普通まったく光の入って来ない「真っ暗な部屋」のイメージですが、ドライエリアや トップライトどで十分な採光が取れます。工夫次第で地下室が地上の部屋より快適な空間になります。

ドライエリア・空掘り  
ドライエリアはむかし「空掘り」と言われていました。 法的には地下室への採光、換気、通風。地下室からの 避難脱出の等の役割を担う空間で、地上と同じ条件として 見なされるには、奥行き1メートルは必要です。 雨水は道路より高い敷地なら直接下水に放流しますが、 通常、排水ピットからポンプで排水します。 ドライエリアは地下室に絶対不可欠な空間では有りませんが 使う側からすれば、ここから地上の外気や太陽に直接触れる ことの出来る、いろいろと使い道の多いありがたい空間です。 ここから直射光も入りますし、意外と風も入ってきます。 地下室の中から見ると高い塀の有る地上の部屋とまったく 変わらず、植栽もできますので「小さな庭」にもなります。
特に、南側で人の出入りが必要な場合には、採光や通風を 損なわないで上を歩ける様にもできます。(グレーヂング)

トップライト・天窓 ドライエリアと同じく地下室の採光の手法の一つです。 法的には、地下室への採光として光を通す面積の3倍が 有効採光面積と成ります。 居室として通常、窓は床面積の1/7の有効採光面積が 必要ですから,トップライト方式ならその1/3ですみます. (床面積の1/21の開口面積でokです)

1.歩行可能なガラスブロックでトップライトを 造る方法で出来れば専門の業者に施工を頼みます。 防水、断熱、防音性能も高く、庭先でもどこでも 歩行のじゃまに成りません。
2.屋根に取り付ける既製品のトップライトを 地下室の屋根に取付けます。開閉式もあります。 チョット歩行には邪魔ですが取りつけ場所や 用途によっては十分使えます。 換気効果や結露防止の製品もありますし、 電動開閉式やブラインド付きの商品も有ります。 お好きなデザインを選べます。
サイドライト・高窓 地下室を少し地上に出して、あるいは浅掘りのドライエリア と組み合わせて、高窓方式で地下室の採光をとる方法も 有ります。敷地ぎりぎりでもこれなら大丈夫です。 勿論、換気、通風も効果あります。
3.トップライトとサイドライトの中間の方式トップ・サイドライトは敷地との関係や地下室と上家の窓や出入り口との関係を工夫次第で 採光、換気、通風が出来る方式です。
top