地下室入門-2 地下室の形状


一口に地下室と言っても、上家との関係、敷地の形状や埋め込む深さによって、あるいは地下室の天井と一階の床の関係で いくつかのパターンに分かれます。
床下室
上家のベタ基礎の根入れを深くして、建ち上がり部分が地下の壁で、一階の木床等を 地下の天井にする、深いベタ基礎。
地下室
ここでは、地階にあって 床、壁、屋根から成るそれで完結している構造物 を地下室と呼びます。
半地下室
傾斜地とか法地で地下室の一面が露出したり、埋込みを浅くして地下の天井高さの1/3まで地上 に出した地下室。
2x4工法の地下等にこの形式が多いのですが、地下室 本来の気密性や遮音性が損なわれており 高温多湿多雨の日本では 結露が心配ですし、防音性能 も期待できません。正式な名称では有りませんが、地下室とは一線を 画す為、床下室と名付けます。 上家の基礎を兼ねる事が多い のですが、兼ねないケースも 有ります。地下室の屋根の上 に一階の床がきます。 地下は地下室で完結した空間 と成りますので地下室本来の 良さが十分発揮されます。 あまり深く掘ると水が出たり、 高窓にして光を取れたい場合 にこの方法が使われます。 法的には地下室でもやや地上に 近い感じになります。土工事量が少ない分地下室のコストが安くなります。

地下室の大きさ、上家との取合い、基礎を兼ねるかどうか等でいくつかのタイプに別れます。
全地下タイプ
地下を含めた住まいの プランを立て地下室を 上家の基礎にする。 容積緩和がフルに活用 でき、追加の基礎工事 も不用で、構造的にもコスト的にも理想的。
一部地下タイプ
住まいの全体の計画上で その一部を地下室とする。 上家の基礎との取合い、 階段の取合いを考慮して 地下室の大きさや形状、 配置を決める事が肝心。
独立地下タイプ
上家の基礎の内側や床下、庭先、車庫の 下などに地下室を設けるタイプ。 増築も可能。
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