VSR10レポート
マルイが2003年末に発売したボルトアクシヨンライフル。VSR10のレポートです。
全長1075mm
重量1995g(リアルショック) 1923g(プロスナイパー)
バレル長430mm
装弾数30発
価格19800円
この銃には二つのバージョンがあります。
一つはリアルショック、もう一つはプロスナイパーです。
この二つの違いはストックの色とピストンの二カ所のようです。
リアルショックは木製ストックを意識した木目調のストック(材質はプラです)
プロスナイパーのほうは樹脂製ストックを意識した黒のストックとなっています。
また、ピストン重量と構造に違いがあるようで、リアルショックのほうは重いピストン、プロスナイパーは軽いピストンで、さらにピストンが前進しきる際に空気圧でブレーキがかかるようになっています。
このコンテンツの写真に使われているのはプロスナイパーバージョンです。
外見。
スコープ、マウントリング、マウントベースは別売りです。
フロントサイト、リアサイトが代わりに付属しています。
リアサイトはドライバーで外すことができ。フロントサイトは両面テープでついているだけですので簡単に外すことが出来ます。
コストダウンのためかもしれませんが、マウントベースが別売りというのは少しいただけません。
さらに、この銃はマガジンに弾を込めるローダーも付属していませんので、別売りのローダーを買わなければ弾を一発ずつ指で込めることになります。
銃をひっくり返して下側から見たところ。
マガジンが妙に前方についています。
APS2でもそうでしたが、エアガンの場合は実銃と違いシリンダーを長くとる必要があるので、このような構造になってしまいます。
マガジン、装弾数は30発
APS2より若干コンパクトなマガジンですが、難点が一つ。
それは残弾がある状態でマガジンを抜くと、弾が一発こぼれ落ちてきます。
APS2やAPS・T96は弾の保持の違いでそのようなことは無いのですが。
安い弾ならまだしも、高価な弾の場合は少し不満。
ホップ調節レバーはアウターバレル左側。
外部に露出しているため、意識せずに触ってしまったりしてズレてしまわないかと心配ですが、しっかりとクリックつきです。
おそらく簡単にはズレることは無さそうです。
マガジンを外し、チャンバー部分のアップ。
マガジン挿入口の前方に見える丸いボタンはマガジンキャッチリリースボタン。
さらにその前の六角ネジがストックとレシーバーの固定ネジ(二カ所あるうちの前側)
ボルトハンドル部のアップ。
ハンドルを上げたとき、すこし上がりすぎな気がします。
スコープを低い位置に固定するマウントリングの場合、やや使いづらい感じ。
今度は真後ろからボルトハンドルの動きを見たところ。
かなりのハイマウントリングを使っているから良いのですが、低いマウントリングの場合はボルトハンドルを一番上まで上げきらず、途中で止める感じで操作したほうが良さそうです。
ストックはバットプレートを外して六角レンチなど小物入れになります。
これは便利。
トリガーボックスは金属製。
トリガープル、ストロークの調整が可能。
ストックとチャンバー部分の結合部分。
しっかりとした作りです。
APS系はストックとレシーバーを固定する2本のネジが、どちらもレシーバーにねじ込まれます。
そして、アウターバレルはレシーバーのみに固定されています。
ですが、VSR10の場合、APS系とは違い、レシーバーとストックの固定にネジ一本、そしてもう一本はチャンバーブロック部分にあります。
つまり、アウターバレルがストックと直接に固定されているようなものです。
これは昔のSS9系に近い固定方法です。
ストックとレシーバーを分離した時に、ストック側にあるマガジンリリースボタンは、非常に落ちやすいパーツです。
ストック、レシーバー分離状態で持ち歩いたりする場合はなくさないように注意。
レシーバーとアウターバレルの結合部分にはネジがうちこんであります。
APS系のように、たんなるアウターバレルねじ込み式だけではありません。
分解は面倒ですが、個人的にはAPS系よりこちらのほうが好み。
取り出したシリンダー。
シリンダーヘッドには分解防止のピンが打ち込まれています。
ノズルには段差があり、やや複雑な形状です。
おそらくノズルのガタ防止でしょう。
スプリング。
柔らかく、なおかつAPS系のような「バイーン」といった音もしません。
シリンダーをハズし、後部から機関部を覗いてみたところ。
室内、4mからオープンサイトでのグルーピング。
左、右ともに5発ずつの発射です。
購入してきて練習なしにいきなり撃っています。
最初に撃ったのが右。次に撃ったのが左。
左のほうがまとまっていますが、一発だけ大きくハズれてしまいました。おそらく射手のミスでしょう。
購入時そのままなのでホップは最小、弾はエクセル0.2g。
初速
初速は最弱ホップの状態測定で92m/sから95m/s程度のばらつきがありました。
弾はエクセル0.2g
これほどバラつくとは意外。バレルクリーニングをしても良くなる気配はありません。
ただ、新品ですので、ある程度使った後ならよくなる可能性もありますが。
屋外の実車性能については、また後ほど。
感想
屋外での射撃を行っていないので、総合評価を書くには足りず。感想としておきます。
まず外見。プロスナイパーのほうは黒いストックなため、だいぶ良いのですが、リアルショックの木目調のストックにはやや不満。プラスチック的な外見です。
プロスナイパーのほうでも、外見が良いかとなると、やや疑問があります。
ストックの質感はAPS系よりスーパー9PROに近いと表現したら分かりやすい方もいるでしょうか。APS系に比べると一歩劣る感じです。
また、重量が2kg程度と軽いため、APS系よりおもちゃっぽさがあります。
APSのほうは2003年の秋にAPS・T96が発売されており、VSR10のライバルと言えるでしょう。
私はT96の購入はしていませんが、もし実射性能が同程度であればT96はリアルさ、雰囲気重視向け、VSR10は軽量、価格重視向け。となるでしょうか。
VSR10については、ある程度使用したあと、さらにレポートを追加したいと思います。