消音基本講座2


 消音基本講座の続きです、といっても前回のものでだいたいの説明が終わっていますから、今回は発射音を録音したデータの公開と、自作サイレンサーの作り方の紹介を主に書きます。

サンプル音声

 いくつかの銃の発射音を録音してみました。
 マイクを銃の側面近くに設置したので、全体的に発射音より作動音が目立つことになってしまっています。
 実際、フィールドで人間の耳での聞こえ方とは、かなりの違いがあるように感じられますが参考までに。

APS−2(SWATサイレンサー)
 初速100m/s程度。ピストンヘッドにスーパーゲル使用。
 スプリングは2−3をかなりカットしたもの。

SS−9(サイレンサー無し)
 初速100m/s程度。
 スプリングはノーマルをカットしたもの。

コクサイ・M16(サイレンサー無し)
 初速は95m/s程度。
 ゲーム使用時にはサイレンサー使用です。

コクサイ・M16(自作サイレンサー)
 上の物と同じ銃です。
 銃口からのガス放出音が、かなり押さえ込まれています。
 ですが、ハンマー打撃音が残っています。
 この音声では分かりづらいですが、実際には静かな銃です。

ステアーAUG(サイレンサー無し)
 電動の中では作動音が静かなAUGですが、ギア、モーター音がずいぶんと聞こえてきます。
 スプリング等はノーマルです。

ステアーAUG(アングスサイレンサー)
 上のAUGと同じ銃です。
 サイレンサー使用で、発射音が押さえられていますが、作動音のほうは変わらずですね。

MGC・M93R・固定スライド(サイレンサー無し)
 昔なつかしのMGC・M93Rです。

MGC・M93R・固定スライド(アングスサイレンサー)
 上のM93Rと同じ物です。
 おそらくマルイのMP5A5用だと思われるサイレンサーをつけています。
 音声では分かりづらいですが、静かな銃です。

マルイ・M92F・ブローバック(サイレンサー無し)
 ブローバックタイプの銃もテストしてみました。
 ブローバックですから、他のものと比べれば、作動音が大きいですね。


自作サイレンサー

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 これらは、自作サイレンサーに使われているパーツ。
 左側の黒い樹脂のパイプがアウターパイプ、サイレンサーの外装になります。
 真ん中と右のはインナーパイプ。どちらかを使えばOKです。
 インナーパイプには、ドリルでたくさんの穴をあけ、その後に前後にビニールテープを何重にも巻き付け、アウターパイプに密着させます。
 このビニールテープを巻く作業を行う前のものが真ん中のパイプ。
 右側の黒い樹脂のインナーパイプは、ビニールテープを巻いた後の状態です。
 ビニールテープを巻き終えたら、側面に瞬間接着剤を垂らしておくと、ビニールテープの型くずれを防ぎやすくなります。

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 これもインナーパイプ、左側に見える白い綿のようなものは吸音材。
 東急ハンズで購入したものです。
 このような物が無くても、台所用スポンジで代用がききます。

材質選び

 材質は柔らかい物のほうが切ったり削ったりという加工が楽です。
 よって、真鍮やスチールの物より、プラやアルミがお薦めです。
 特にプラは初めから黒色の物が多くありますから、塗装の必要がありません。
 アウターパイプはプラ、インナーパイプはアルミかプラというのが私のやり方です。

インナーパイプ内径選び

 インナーパイプの内径は、サイレンサーの効果を決める大きな要素です。小さければ小さいほど効果が期待できますが、サイレンサーの固定をしっかり出来なければ、インナーパイプの内面に弾が接触し、大きく弾道が乱れてしまいます。
 サイレンサーをしっかり固定できるのであれば、内径8mm。
 普通レベルなら10mm。余裕を持たせたければ12mmぐらいで良いでしょう。
 特に内径8mmの場合、サイレンサーが1mmでもガタがでれば、直径6mmである弾は接触してしまいますから注意が必要です。

自作サイレンサーの固定方法

 サイレンサー本体を作ることは、さほど難しくありません。
 しかし、これをいかにして銃に装着させるかが難しいところです。
 たとえばSS9のように、バレル外形が16mmの銃なら、内径16mmのパイプを買ってきて押し込めば入ります。このようなものなら簡単です。
 しかし、そのように簡単にいく物はなかなかありませんから、いろいろと頭を絞る必要があります。
 下に、いくつか例を書きます。

アウターバレル内サイレンサー

 APS−2ORなどに使える方法がこれです。
 インナーバレルをカットし短くし、上のほうで説明してあるようなインナーパイプにビニールテープを前後に巻き付けた物を作り、アウターバレル内に入れます。
 サイレンサー固定が簡単ですから難易度が低い方法です。

銃身に直接ビニールテープ巻き付け

 上のほうにサイレンサーインナーパイプにビニールテープを巻く方法が書いてありますが、銃身にビニールテープを巻き付ける方法です。
 銃身に二カ所、ビニールテープを巻き付け、サイレンサーアウターパイプが装着できるようにします。
 サイレンサーアウターパイプの後ろ半分に銃身、前半分にサイレンサーインナーパイプを入れてしまえば固定ができます。
 M16系などに使える方法ですが、サイレンサーを外してしまうと銃身に直接ビニールテープが巻いてあるので、見栄えがよくありません。
 ビニールテープを巻く場所は銃身に二カ所、サイレンサーインナーパイプに二カ所、合計四カ所になります。
 アウターパイプは長めの物を用意する必要があります。
 常にサイレンサーをつけていれば、まだ用のですが。

市販サイレンサーの中身

 参考までに、いくつかの市販サイレンサーの中身の写真を撮ってみました。

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 これは桑田のサイレンサー。中身は白と黒の二種類のスポンジで構成されています。

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 KMの山猫サイレンサーを分解したところ。
 発砲スチロールのような白い物が詰まっています。


その他

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 東急ハンズで売っていたスーパーゲルを張り付けたAPS−2のピストン。
 ピストン前進時、クッションの役割をしてくれ、ピストン打撃音が現象します。
 しっかりと接着しないと撃っている時にはがれ、弾が発射されないというトラブルになることもありますので要注意。

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