狙撃手入門2

狙撃銃


 狙撃手が扱う銃が狙撃銃となります。
 実銃と違い、エアガンの場合は近距離での使用、つまり50m以下の使用がメインですので、あまり「この銃でなければ狙撃ができない」ということはありません。
 「狙撃手」と言っていいのかどうかはわかりませんが、ハンドガンでも待ち伏せ時に狙って相手をしとめる銃としては役立ちます。

 一般に狙撃銃と言われるのは「ボルトアクションライフル」「電動銃」があります。


ボルトアクションライフル

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 APS2に代表されるボルトアクションライフルは、一撃必中向きのライフルです。
 パワーソース(作動させるためのエネルギー源)にガスや電気を使用せず、一発ごとに手でスプリングを縮めてから発射する「エアコッキング式エアガン」に属します。
 一発ごとに、ボルトハンドル(銃の右側に飛び出ているレバー)を操作し、スプリング圧縮を行わなければなりませんので、連射をするには向かず、狙って撃つとなると、2秒に一発程度しか撃てません。
 よって他の銃と比べ、一発の重みが非常に大事な銃のタイプです。

 肝心な命中精度は、確かに高い物の、今現在、サバイバルゲームの標準ウェポンとなっているマルイの電動ガンの命中精度も非常に高いため、同等と言ったところです。
 レギュレーションでパワーや弾の重さの優遇が無い限り、有利不利を言い出せば電動ガンに劣ります。
 多少のレギュレーションの優遇があっても、大抵は不利と考えるのが無難です。

ボルトアクションライフルの利点

 ボルトアクションは電動より一般的には不利ですが、それでもボルトアクシヨンならではの利点もあります。

 ・ボルトの操作楽しい。
 ・構造がシンプルなため、分解、組み立てが電動よりも楽、パーツ交換に時間がかからず、銃のチューニングが好きな方に良い。
 ・電動よりも発射音を小さくしやすい。
 ・ゲームレギュレーションによってはパワーや弾の重量で優遇を受けられる。

 などといった利点があげられます。
 逆に欠点は。

ボルトアクションライフルの欠点

 逆の欠点は、以下のような物があります。

 ・連射ができない。
 ・可変ホップをついてる銃が少ない、また固定ホップが搭載されていても、弾の重量などを選ぶため使いづらい。

マルゼン・APS2

 サバイバルゲームのボルトアクションライフルで、もっとも人気があるのがAPS−2です。
 この銃にはOR、SV、スポーター(スポーターmk2)と、主に三種類があり、この中で一番無難なのはSVだと思われます。
 APS2SVに関しては他コンテンツでも説明しているため、詳しく知りたい方は、そちらのコンテンツをご覧ください。
 カスタムなどまで説明を加えると、非常に長くなってしまうため、ここでは詳しい部分は省略します。
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 APS2SV。定価29800円。

 「ボルトアクションは何かと手を加えなければサバイバルゲームには使えない」と思われている方もいるかもしれませんが、この銃の場合は、手を加える場所は少なく、カスタムパーツで「くらげ」(1980円)を購入して組み込めば、そのままでもゲームに使える性能を持っています。
 ただし、くらげはいくつかの種類があり、使う弾によってベストなくらげも変化します。
 また、複数の銃に同じパーツを組み込んだといって、必ずしも同じ性能になることはありません。
 とくにホップ周りのパーツはデリケートですので、二つのAPS2SVに同じくらげを組み込んでも、ベストな弾は変わってくることもありえます。
 正確に言えば、これはくらげに限った話ではありません。
 銃すべての個体差があり、パーツすべてに個体差がありますから、必ずしも「この銃にこのパーツを組み込めばこうなる」とは言い切れない部分があります。

サンプロジェクト・レミントンM700

 定価29800円と、APS2SVは同じですが、この銃は木製ストックが標準装備です。
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 レミントンM700。29800円。スコープは別売りです。

 木製ストックのおかげもあり、見栄えは良い銃ですが、性能的にはAPS2系には劣った感じです。
 欠点としてはピストンの耐久性が非常に低く、数百発〜数千発で摩耗して使えなくなってしまいます。
 原因としては素材の強さなどより、シリンダー径の差が大きく、シリンダー内でピストンが遊び。そのせいでピストンに対するシアのかかりが浅く、わずかな面積にスプリングの力が掛かってしまうことのようです。
 別売りでアルミピストン(1500円程度だと記憶しています)が発売されていますが、あまり出回っていないようです。
 他のウイークポイントは、バレルが長いわりにはシリンダー容量が少ない、シリンダーの気密に、やや甘さがある、などがあげられます。
 そしてAPS2系と違い、カスタムパーツが少ないことが弱みでしょうか。
 APS2系は人気が高いため、それに応じてパーツメーカーがパーツを発売していますが、それ以外のボルトアクションライフルの場合、もともと人気が高くはないため、対応パーツ自体が少な目です。これはM700に限った話ではありません。

 初速は高めで、ノーマルのM700は、0.2gで100m/s程度だったと記憶しています。
 シリンダーにの気密をシールテープ使用で高くし、測定した所、0.2g弾で117m/sでした。
 はじめから弱めの固定ホップが搭載されていて、0.2gか0.25g程度の弾と愛称が良いようです。

サンプロジェクト・M40

 価格は39800円。
 現在の所、写真はありません。
 M700を少し太くしたようなデザインです。
 メーカーもM700と一緒のサンプロジェクトで、構造は似ていますが、ピストンがアルミ製であり、ピストンが弱い問題は解決されているようです。
 また、M700よりシリンダー容量が大きく。M700でのシリンダー容量が不足気味という問題も、こちらでは無いようです。
 総合的に言えばM700よりはこちらが性能的に良い、となりますが、値段差が10000円あります。
 固定ホップ搭載。

サンプロジェクト・M40XB

 M40と構造的に一緒の物ですが、シリンダー容量をさらに増やしたタイプです。
 価格は45000円と上がっています。
 こちらも固定ホップ搭載。

その他

 その他にも、ブレイザー(158000円)、PDI・M24(80000円程度)、G2000(198000円。正確にはボルトアクションではありません)などの高級機種も存在します。
 高級機種に関しては、高級なぶん性能が良い、または飛距離やパワーがあるわけではありません。

電動ガン

 今やサバイバルゲームに使われる銃のほとんどを占めるマルイの電動ガンは、命中精度が非常に高く、セミオートで狙撃するにも充分な性能を持っています。
 ボルトアクションライフルのほうが命中精度、弾道安定性において上に思われるかもしれませんが、同じパワーで同じ弾を使うぶんには、電動もボルトアクションライフルも、目に見えた差はありません。

性能的に

 性能的にはボルトアクションに決して引けを取りません。
 単発同士の命中精度が一緒であれば、連射ができる電動フルオートのほうが、ボルトアクションよりは遙かに有利です。
 ボルトアクションでもっともメジャーであるAPS2に劣る面は、剛性や、消音性。また、分解組み立てがボルトアクションに比べると面倒な面があります。

 気になる命中精度、飛距離、パワーなどは、電動ガンの場合、どれを選んでも大差ありません。
 PSG−1、MP5K、MP5PDW以外は、どれも一緒と考えて問題ないでしょう。

剛性

 剛性は銃によってかなりの差があります。
 剛性とは、まっすぐな銃に横から力を入れたとき、たわむかどうか。ということです。
 やはりプラスチックの組み合わせのエアガンでは、多少のしなり、たわみは存在します。
 これは、一般に長い銃のほうが負担が大きい分弱く、逆に短い銃では、ほとんど気にならない傾向があります。
 たとえば、狙撃銃的なデザインで人気のG3SG1(上の写真、下側の銃)、それにM16A2などは、首周りが弱い、つまり剛性が低いとされる銃で、それに対する対策パーツも発売されています。
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 M16A2。29800円。

消音性

 電動ガンでも、セミオートで一発であれば、普通にフルオートに比べれば、はるかに静かですが、それでも電動ガンはボルトアクションに比べると発射音が大きい傾向があります。
 また、一般にバレルの長い銃のほうが静かな傾向があり、さらに言えばシリンダー容量に対し、バレルが長めの銃が静かです。
 ボルトアクション同様、消音性を求めるならサイレンサーは必須となります。

 しかしサイレンサーで消せるのはマズル(バレルの先端)から出る音だけで、ピストンの打撃音、ギア、モーターの音など、機関部の音は消せません。
 電動ガンのうち、このメカの音が小さいのは、ステアーAUG系とP90系が、他の銃よりも静かです。
 この理由は、機関部がストックの中にあり、ストックがメカをすっぽりと覆う構造ですので、その分、機関部で発生する音が外部に漏れづらいわけです。

スコープの搭載について

 一部の電動ガンにはスコープがつかないもの(マウントベースを自作すれば問題ありません)、また、マウントの固定がやや不安な物、似 合わない物が存在します。
 これに一番問題ないのは、はじめからスコープマウントレールが搭載されているM4、SR16、ステアーAUGスペシャルレシーバー、P90TRなどがベストでしょう。
 逆にスコープ搭載が厳しい物はトンプソン、UZIが当てはまります。

その他

 もっとも狙撃銃らしいのはボルトアクション。
 そして、電動でも狙撃は充分にできるわけですが、他にも狙撃銃として使えるであろう物を書きます。

ガスセミオート

 今となっては珍しいガスセミオートです。ブローバックはしません。
 これは昔、電動ガンが主流になるまえに、それなりに使われていたものです。
 とはいっても当時もフルオートが主流で、つまり当時主流であったガスフルオートの影に隠れていたような存在です。
 ガスセミオートは、「ガス」とは付くものの、フロンガスで作動させると安定性に欠けます。
 やはり、狙撃に使うのであれば、グリーンガス、エアタンクなど、レギュレーターの付いた物が望ましいでしょう。

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 コクサイ・クライムバスター(カスタム済み)

 ガスセミオートの最大のメリットは、その消音にあります。
 作動音のほとんどがハンマーの打撃音とマズルからのエア炸裂音だけですから、効果の高いサイレンサーを付けるだけでも、かなり静かになります。

 逆に欠点は、今となっては古い銃が多く、ノーマルで満足のいく性能のものは、ほぼ皆無ではないでしょうか。
 さらに言えばエアタンクやグリーンガスの必要性などもあり、ビギナーにはお薦めできないタイプの銃です。

マルイ・ショットガン

 マルイが発売していSPAS12、ベネリM3は、どちらもショットガンながら、命中精度の高い銃です。
 3発同時発射のシステムで、3発ともに揃って飛んでいくのは爽快です。
 スコープマウントも発売されているらしく、スコープを搭載すれば狙撃にも使えます。
 ただしもともと発射音が大きい上に、構造上サイレンサーが付きませんので、一発撃ったら位置がバレやすい銃です。

 狙撃に徹すれば良いのですが、装弾数が30発。一度に3発ずつ発射しますから、結果10ショットというのは、やや持久面では不安です。

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