スナイパー基礎知識


スコープ編

購入するスコープ

 スコープのスペックは「4×32」などと表されます。
 「×」の前の数値は倍率。後の数は対物レンズの直径です。
 この場合は4倍率の対物レンズ32口径です。
 「3−9×32」などとなっているものは3倍から9倍まで選択できるズームスコープです。
 スコープには様々な種類がありますが、物によっては使いづらかったりもします。
 スコープというと倍率が重視されるようなイメージがあるかもしれませんが、実際はそうでもりあません。倍率よりも対物レンズの口径が重要です。
 最も使いづらいものは対物レンズ口径の小さいものなのです。
 対物レンズは最低でも32なければ、薄暗い森の中でも暗く写ってしますものが多く。そのうえ、目がスコープの中心から少しずれただけで見えなくなってしまいます。
 結果、対物レンズは32、または40がお勧めです。
 40を超える、44や56などといったスコープもありますが、値段が高い上に、スコープ自体が大きく、重いため、エアガンの場合、本体の強度不足でスコープをしっかり支えることが難しくなってきます。
 一方、倍率のほうは最低2〜4あたりの倍率を使用できなければ厳しいです。
 ズームスコープの場合は最低倍率にした時にこの範囲に入らなければ使いづらく感じてしまいます。
 理由は簡単でエアガンの場合は実銃と違い近距離のターゲットを狙うためです。
 高倍率スコープは狙いが定めにくく、その上、狭い範囲しか見えません。
 私がお勧めするスコープのスペックは以下のものです。
 4×32
 4×40
 3−9×32
 3−9×40
 なお、ズームスコープは固定倍率スコープよりもレンズ枚数が多いため、若干ですが視界が暗くなる傾向があるようです。

スコープを付けるためには

 スコープを銃に装着するためには、一般にスコープマウントとマウントリングというものが必要です。
 ただし、この二つが一緒になっているものも、中にはあります。
 値段は、銃にもよりますが、スコープマウントとマウントリング、あわせて4000円くらいといったところです。
 特に、このマウントリングによりスコープを装着する高さを設定できます。
 一般には高さの無いマウントリングを選んだほうがバレルとスコープのサイトラインの間を小さく押さえることができます。
 これは、狙いを定めるスコープの位置と弾の出るバレルの位置が違うために、どうしてもそのズレ(視差といいます)が生じます。それを小さくしたほうがわずかとはいえ命中率を上げやすいのです。
 しかし、あまりに低いマウントリングを使用するのも考えもので、これにより狙いづらくなること(特にフルフェイスゴーグル時は注意)や、最悪、スコープを銃に装着できないこともあるので十分に注意して選んでください。
 この最悪の「銃に装着できない」を回避するためには、なるべく高いマウントリングを選ぶことが解決ですが、それでは視差が大きくなってしまいます。
 なお、ごくまれにマウントベースとマウントリングの相性が悪く、ガタツキが生じてしまうことがあります。

スコープの調整(着弾調整)

 スコープを銃に装着し終えたら、当然調整をしなければなりません。
 スコープの調整のための試射にはなるべく距離を取りたいところですが、遠距離の命中精度の高くないエアガンで距離を伸ばしすぎては意味はありません。
 特に左右に関しては10m程度で調整してもなんら問題はありません。
 左右をあまり遠距離で調整しすぎると風の影響を受けたりもします。
 エアガンの弾は非常に遅く、その上軽いので、わずかな風の影響も大きく受けます。弾が全弾同じ方向に流されるようであれば、別方向に撃ってみると良いかと思います。
 上下の調整に関してはある程度の実用的な距離で行うのが良いでしょう。
 レギュレーションや銃によって異なりますが、エアガンで言えば20m程度・・・でしょうか。
 スコープがずれていると困る距離というのは、実は遠距離よりも中距離が多いのです。
 遠距離のミスショットはたいしたミスになりませんが、中距離でのミスショットは致命的となります。
 なお、スコープの調整は左右の調整はスコープ右側面のダイヤル。
 上下の調整はスコープ上部のダイヤルを使用します。
 この時、ダイヤルを動かす位置と同じように着弾点もずれるということを覚えておくと便利です。
 着弾点が左なら、右側面のダイヤルを引き出し側に回すことで、着弾点を右にもって行けます。
 まれにどんなに調整しても着弾点がクロスヘア(スコープの十字です)の中心に合わない場合がありますが。この場合、無理にダイヤルを回してはいけません。
 ダイヤルを回しすぎて、回りが硬くなったら、それ以上回すのは危険です。最悪、内部のパーツが破損する恐れがあります。
 この場合はマウントなどにより、スコープ自体が傾いてる、または銃の銃身が傾いている・・・などが考えられます。そこから確認し直してください。

スコープ調整(ピント調整)

 ピント調整と言っても、スコープは極端な近距離(5m以下)では、なかなかピントがあいません。これは始めからあきらめてください。
 通常はあまり調整の必要がありませんが、対物レンズを回して前後させることにより、ピント調整が可能です。
 射手の視力により、出荷状態でのピントがかならずしもあうとは限りません。調整が必要なこともあります。
 順序としては、まず対物レンズを押さえている部分を回して、緩めた後に対物レンズを回し調整、その後に対物レンズを押さえるパーツを締める方向に回して完了です。
 ここまでの作業はフロントフォーカス式のスコープでは、ピントダイヤルを回すだけで可能です。
 なお、スコープ後ろ側の対眼レンズを回すことにより、クロスヘアのピントを調整できます。

スコープは分解不可

 別に分解できないわけではありませんが、こう書いておきます。
 スコープの多くは曇り止めのためガスが封入されているためです。
 一度でも分解すれば当然ガスは抜けてしまいます。
 といっても自分のスコープに本当にガスが入っているのかどうかはわかりませんし、それが抜けたからどのくらい変わるか・・・というのも分かりづらいのですが。
 基本的には分解しないようにするのが良いでしょう。

その他、スコープ使用の注意点

 まれに銃を運ぶ際にスコープを持つ人がいるようです。
 特にエアガンではレシーバーの強度が低いので、こういったことはさけるべきです。
 なるべくスコープ部分には強い力を加えないほうが良いです。

 それと、スコープは数ヶ月に一度は、がたつきがないかチェックしておくことをお勧めします。
 というのも、発射時の振動などによりネジが緩むなどでガタツキが生じることがあるようですので。

銃のメンテナンス編

バレル・チャンバーのクリーニング

 基本といってしまえばそうなのですが、汚れていると当たりません。
 ちなみに、購入した時にすでに汚れている物もあるので注意してください。
 チャンバーは分解して取り出しティッシュなどで吹くのが一番確実です。
 バレルについては丸めたティッシュペーパーをいれてバレルを傷つけない棒で、押し込むのを何度か繰り返します。
 どうしてもその長さ棒が無い場合、割り箸でティッシュペーパーを押し込み、BB弾を流し込み、その後ろから割り箸でまた押し込み・・・を繰り返してしまうのが手軽ではないでしょうか。

シリンダー内のオイル

 ピストンパッキンなどにオイルを付けすぎると、シリンダーからオイルが吹き出し、チャンバーやバレル内に付着してしまいます。
 オイルを塗るなら微量にする、また、しばらく乾かした後に組み立てる、などという工夫が必要なようです。

戦術編

 あまり戦術については細かくかけません。
 それは私の実力以外に、チームによって有効な戦術などは大きくことなるためです。
 参考に止めておいてください。

ボルト操作は遅めに

 ボルトアクション銃のボルトはあまり早く動かさないほうがいいようです。
 ちなみに、「ボルトを早く動かすと弾がチャンバーからでてしまう」などという話がありますが、あれは一部を除けばデタラメのようです。ノーマルのAPS−2ORならそうなりますが、APS−2SVなどではならないと考えていいようです。
 しかし、ボルトを素早く動かすと、その音が相手に聞こえてしまいます。
 せっかく発射音をごまかしても、ボルト操作音で居場所をばらしてはもったいないです。
 さらに、その音が相手に聞こえてしまうと、「私はボルトアクションです」とアピールすることとなってしまいます。
 ボルト操作音が相手に聞かれなければ、向こうからはこちらがボルトなのか、セミオートなのか、セミ・フル切り替えなのかの特定がしづらくなります。

相手の人数と狙撃距離

 アンブッシュ時の戦術です。
 相手が一人で侵攻してきたと確信できるのであれば、スコープで追跡し、確実に当たる距離で一発ですみます。
 しかし相手が複数人数で攻めた来た時は、あまりに近距離での狙撃は危険であったりします。
 近距離であれば簡単に包囲されやすい上、こちらは次のターゲットを狙うためには大きく射撃角度を変えなければなりません。そのため銃と体を大きく動かす必要があり、発見されやすくなってしまうからです。
 つまり相手が複数人数で侵攻してきた場合はある程度からの遠距離から狙撃を開始し、少しでも仕留めてしまうのが得策でしょう。そのほうが大きく銃身を動かさないですみます。
 さらに言えば侵攻してくる敵の先頭ではなく、二番手などから狙撃して、こちらの位置を誤認させることができれば理想です。

その他・・・基礎以下?のコーナー

弾の保管

 昔、とっても親切な初心者さんが、近くに落ちている弾を拾って私のBBボトルにいれてくれました・・・当然、種類分けなど無しです・・・
 まれに初心者で、さまざまな種類の弾を同じボトルにまぜて入れていますが、絶対に避けましょう。
 弾は同じ重さのものでもメーカーが違えば弾道も微妙に変わります。
 一つの種類の弾に一つのボトルが原則です。
 当然、一度撃った弾や落ちている弾の使用も厳禁です。

ホコリまみれのスコープ

 銃を立てかけたまま放置するとスコープレンズにホコリがつきます。
 そのまま覗くと白く曇ってみえます。壊れたわけではないので、丁寧にホコリを拭き取りましょう。

i_back1.gif