マルゼン M93R-FS
written 2005/11/13
メーカー:マルゼン
価格:9800円
作動方式:ガスセミオート固定スライド
装弾数:42発
全長:248mm
重量:930g
初速:90m/s



実射性能
速い弾速
比較的速い弾速で弾が飛びます。
秋の室内、0.2gで初速を測定したところ、数値は90m/s。
一般的な電動ガンよりも若干高い数値です。
軽いトリガーだが・・・
トリガーは非常に軽く、他のガスセミオート固定スライドハンドガンと比較しても軽い方です。
ストロークは短くはありません。むしろ長い方ですが、まあ問題無いレベルですし、他のM92Fなども実銃の構造のせいかトリガーストロークは長い物です。
トリガーが軽いため、非常に連射しやすい銃です。
さて、問題なのがトリガーを引ききる前にハンマーが落ちます。
つまりハンマーが落ちた後にもトリガーが後退するのです。
トリガーを引いてる途中、最終付近にさしかかった時点ですでにハンマーが落ちてしまうといいましょうか。
これだとトリガーの遊びが大きくなる上に、ガスセミオート固定スライドの構造が分かる方なら、チャンバーでの気密に問題があるということは分かっていただけるはずです。
実際、その通りらしく、ゆっくりとトリガーを引くとパワーが落ちます。
試してみたところ、81m/s等を記録し、通常状態より9m/sも低い状態を確認しました。
素早くトリガーを引けば良いのですが、得に狙撃時にはゆっくりとトリガーを引くので問題になりやすい部分です。改善方法は後に書きます。
グルーピング
15mで0.25g弾を10発撃ち込んだ平均グルーピングは16cm程度でした。
同じようにマルイのガス固定スライドSOCOMで測定したところ、こちらも16cm程度。
SOCOMは遠距離での弾道安定が高い銃で、それと同じぐらいのグルーピングを出した事は素晴らしい事ですが、遠距離での弾道はSOCOMより安定していないようです。
そのため、グルーピングテスト時には、ややホップを弱めにかけてテストを行いました。
ホップ調整がしづらい
チャンバー上部から小さいマイナスドライバーでホップ調整をするのですが、これが少し回しただけで弾道が大きく変化します。
とくにホップを強くしていくとマルイ製のハンドガンなんかとは弾道の違いが大きくなってきます。
速い話がマルゼンM93Rにはマルイ製ハンドガンほどの弾道の安定性が無いらしく、実用性を求めて使うならホップを弱めにかけて使った方が集弾性が上がります。
もちろん遠距離では少し上を狙う感じになり、狙いづらくなります。
内部構造
まるで昔懐かしのMGC・M93Rのような作りです。
ガスセミオート固定スライドガスガンの場合、これが最もシンプルな作りというわけでしょうか。




メインスプリングはハンマー内に内蔵されています。
他の銃では見かけない方式です。
チャンバー


バルブ
バルブは通常のガスガンとは反対方向にバルブが開く物。
昔のWAの初期のガスブローバックガスガンと同じタイプで、構造上ガスモレがしやすい物です。
購入時には問題無いようですが、後々使っていってどうなるかはわかりません。
この銃の一番の不安要素ですが、このタイプのバルブはパワー効率がよく、結果としてハンマースプリングを弱くし、トリガーを軽くできます。
つまり、この銃のトリガーの軽さは、このバルブから来ているものです。
総合評価
最大の不安要素であるバルブ、そしてトリガーを引ききらないうちに落ちてしまうハンマーだけなんかなれば良い銃と言えます。
弾道もマルイと比較すれば悪いのですが、他の一般的なガスガンと比べれば悪くはありません。
そして42発の装弾数と高めのパワーは、ガスハンドガンとしては充分に上位の性能を持ちます。