マルイ・コンパクト電動サブマシンガン H&K MP7A1
written 2013/2
コンパクト電動サブマシンガンシリーズの第一弾となったMP7A1のレポートです。

外観
●デザイン全般
個性的なデザインにも関わらず、意外と扱いやすいデザインです。
適度な長さまで伸びるストック、可倒式フォアグリップ。
左右両方にあるセレクターの位置も扱いやすいですが、若干右側のセレクターが右手人差し指に当たるのが気になるところ。
●高い剛性
銃自体が短い上、銃の上部全体を長い金属製マウントベースが通っているため、非常に高い剛性を持ちます。
●サイト
上下左右調整可能なサイト。
またハンドガン用のようなタイプ、M16のようなビープサイトの二種類に切り替えられるという凝った仕様。
●ハンドガン用マガジンポーチに入るマガジン
50連のノーマルマガジンはハンドガン用のマガジンポーチに入りました。これは便利。
内部構造
●分解しやすい構造
フルサイズの電動ガンよりは分解しやすいデザインです。
マウントベースのネジを3本外すほか、ストック基部のネジ2本外したあとメカボックスが後ろにごっそりと抜けます。
組み込みに若干コツがいります(セミフル切り替え部分をひっかける箇所)
●給弾不良の起きやすい構造
190連多弾数マガジンの信頼性が低いとの噂ですが、私の購入したものはノーマルマガジンでも多少の給弾不良が出ました。
ノズル回りに問題の抱えている構造らしく、初期型はもっとひどかったようです。
対策としてノズル形状に修正が加えられました(下部が平になった)
購入したものは初期型ではありませんでしたが、それでも給弾不良が起きやすいようです。
原因として、ノズルの前進の力が十分ではないのがそもそもの理由です、ここでマガジンから強い力がかけれれるとノズルが前進しきれず、ノズルが弾を完全にチャンバーに押し込まないうちにピストンが前進してしまいます。
こうなると弾は満足なパワーを得られず、数メートルしか飛ばない弾を撃ちだしてしまいます。
それを回避するためか、マガジンスプリングのテンションが弱めになっており、これでは連射の速度にマガジンからの給弾が追いつきづらくなっています。
この辺は不安がある構造。
ノズルの動きをスムーズにすればある程度解決しますが、ノズルとシリンダーヘッドの気密にゴムのOリングなどが入っていないため、タイトに作らないといけないのでしょう。
●コンパクトなメカボックス、小さいシリンダー
メカボックスはとてもコンパクトにまとまっています。
シリンダーはつくりそのものが小さいため、フルサイズ電動ガンのバレル短めの銃(MP5等)にあるようなシリンダー側面の穴はありません。
エア容量が少ないため、軽めの弾と相性が良いかもしれません。
●サイレンサーが有効な静寂性
一般のフルサイズ電動ガンに比べて、シリンダー容量が小さいせいか、発射音が非常に静かで、サイレンサーの効果があると思われます。
実射性能
初速は75m/s前後で一般の電動ガンに比べて低めですが、ガスハンドガンと比べれば同等です。
フルサイズ電動ガンの初速は85m/s前後なので、初速、パワーでは多少劣る感じです。
命中精度は高く、中距離、遠距離での弾道も安定しています。
サバイバルゲームでの使用方法
フルサイズの電動ガンとマトモに撃ちあったらパワー、射程距離、装弾数で負けてしまうので、どうしても不利になってしまいます。
アウトドアだと生かせるのはブッシュの濃いフィールドでの不意打ち。
弾速は低めでも命中精度は悪くないので、パワーや弾数に頼らない戦術向きです。
総合評価
とにかく給弾不良の信頼性の低さが最大の難点です。
この銃に限ったことではありませんが、給弾不良は普段は起きなくても、悪条件によってさらに起きやすくなります。たとえば弾の違い、マガジンの違いなどで悪条件になることがあります。
そのため、ある程度給弾不良が発生しづらい銃が望ましいのですが、残念ながらこの銃はフルサイズの電動ガンと比べると給弾の信頼性は低いようです。
正直、普段質の高い銃を作っているマルイにしては出来が悪く感じました。しかし、コンパクト電動ガンシリーズの第一弾なので、その後は改善されていったのかもしれません。
写真














