ガスブローバック スライド後退による反作用


ガスブローバックガスガンの発射の瞬間、スライドの動き出しが命中精度に与える影響を調べるため、スローモーションで撮影してみました。
テストに使用したエアガン。

マルイ・M92Fミリタリー


マルイ・グロック26


マルイ・SIG・P226(初期型)




ブローバックの瞬間、スライドが下がる瞬間、反作用で銃は下を向きます。
その後、スライドが後退しきると、下がり切ったスライドをフレームが受け止めるため、銃は上を向きます。

弾の発射よりスライドの後退タイミングが早いと着弾点が下方向になり、不規則な銃のブレが発生してしまうため、命中精度も下がってしまいます。

スローモーションで確認したところ、今回テストした3つの銃とも、弾が銃口を出るタイミングとスライドの後退はほぼ同時でした。
着弾点が下になりがちて、近距離でのグルーピングも大き目なP226の弾の発射タイミングが遅い予想していたのですが、あまり明確には確認できませんでした。

銃のブレ自体は銃本体が小さいグロック26が一番大きいように感じました。

●スライド後退時に銃が下を向く理由と影響

スライド後退時、スライドは銃本体(フレーム側)を蹴って後退するため、フレーム側は前に押されます。
フレームはグリップを握る手に支えられているため、そこを支点にして回転するように動作するため、銃は下を向きます。

この現象は古くは1990年代前半にMGCのグロックが出たころに広く知られるようになりました。
MGCのグロックはガスブローバックとしては初期のモデルで、スライドが後退中に弾が発射されます。
そのため、スライド後退の反作用で銃が大きく下を向き、着弾点が下に行きやすいものでした。
また、命中精度でも悪影響をもたらします。
数年後に発売されたウェスタンアームズのM92Fなどのマグナブローバックタイプでは、この問題を克服し、弾を発射してからスライドが後退するため、着弾点が下にいくことも、命中精度に悪影響を及ぼすこともありません。
マルイはスライド後退と弾の発射はほぼ同時のようです。

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