80年代の半ば。
時代の転機は訪れた。
丸い、球形の弾の存在である。
6mmの球形の弾。
それはBB弾と呼ばれた。
BB弾は球形。
そのため、カートを使わず、じゃらじゃらと弾を流し込める銃も現れた。
時代は変わった。
つづみ弾は負けたのだ。
カートを使わないBB弾に。
カート式の銃の装弾数は30発も入らない。
BB弾で流し込む方式なら100発を越える銃も可能だ。
フィールドに増えていくBB弾を使用する銃。
カート式つづみ弾のユーザーは瀕死の状態だった。
あるつづみ弾のユーザーは言った。
「もうダメだ。BB弾には勝てない」と
そう言って銃を燃えないゴミに出した。
翌日、BB弾を使うエアガンを買った。
またある者は自分のつづみ弾の銃を見て言った。
「これはもう過去の遺物だ」
その日のサバイバルゲームの後、その銃はフィールドに置かれたままになっていた。
何ヶ月も雨ざらしになり、やがては朽ちていったのだろう。
これがカート式のつづみ弾の終焉の時だった。
時代は変わっていくものだ。
それが望む望まれないに関わらず。
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